3話「大男」
「か、帰るとこないって…?」
「そう。私、昨日ここに来たんだ。昨日は野宿したんだけど……」
「へ、へーそうだったの……い、いやでも、いいの?初対面の、しかも男の家で泊まるって……」
「なに?なんかやましいことでもするの?」
「い、いや決してそんなことは……」
「ふふっ、大丈夫だよ。君は、そんなことしないってわかってるから。」
「どうしてそう言い切れるの?」
「………勘!!」
「お、おう……」
帰り道。
いつもは一人なのに、見知らぬ少女がくっついてくる。ほんと、なんなんだろうこの子。
そして、家にたどり着いたとき、俺は目を見張った。
家が、半壊している。
まさか……!!
スィマニをその場において、ダッシュで家の中に入ると、リビングで一人の大男が部屋を壊していた。
「おいてめぇ!!俺の家になにしてんだ!!」
野太い声で、大男は答えた。
「あぁぁん?お前かぁ……!!この家の主は……!!さぁ、どこにある……!!」
「な、何がだ…!!」
「わかんねぇのかよ!!お前が持つ武器を貰いに来たんだよぉ!!!さぁ、早く出せ!!!どこにある!!!」
「……!なんで、それを……!!」