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三界戦記  作者: 曇より青空
第一章
3/13

2話「少女」

声の主を見ると、俺と同い年くらいの少女が立っていた。茶色の長い髪に白いワンピース。左目には眼帯をつけている。


「昨日は誰も居なかったのに…。まぁいいや!お隣、失礼しまーす!」


そう言って少女はほんとに俺の隣に座り、肩にかけていたバッグからおもむろに本を取り出して読み始めた。


俺だって本当は一人が良かったが、声もかけにくいし、俺も気にせずに本を読むことにした。




何時間か経ち…




腕時計を見るともう1時を回っていた。


なんか食いに戻ろう。


そう思って本を閉じ、隣を見ると、さっきの少女が気持ちよさそうに眠っていた。


何かかけてやりたかったが、あいにく何も持っていない。食事も兼ねて、毛布でも持ってきてやるか。


でも、いくら人が来ないとはいえ、こんなとこに女の子一人、置いてけないか。


再び本を開き、起きるのを気長に待つことにした。


…のだが、少女はすぐに起きてしまった。


「ん……、あれ…?寝ちゃったのか……。ふわぁぁぁ……」


ん〜っと伸びをして、こっちを見た。


「あれ、まだいたんだ」


「女子一人、こんなとこに置いてけないだろ」


「ふふ、優しいんだね。ありがとう」


少女から微笑みが漏れた。


「ま、君も起きたし、そろそろ帰るよ」


「あ、ねぇねぇ、ちょっと待って」


少女は俺の袖を掴み、引き止めた。


「君、名前なんて言うの?」


「俺か?俺はメイスだ。君は?」


「私はスィマニ!ねぇメイス君、お願いがあるんだけど、いい?」


「何?」


スィマニという少女は、少し頬を赤らめて言った。


「その…さ、今日、泊まらせてくれないかな…私、帰るとこ、ないから…」


え、


えええぇぇぇぇ!?


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