54話
お待たせいたしました
では、どうぞ
◇
リフィーズとの話し合いの結果、諸々の条件が決定した。彼女が言うには「また何か思いついたら、遠慮なく相談して頂戴」とのことだったが、ひとまずは決定した条件をまとめてみる。
1.基本的に、『披露会』までの期間は行動自由
2.『披露会』について以外の件では、命令に従う義務はない
3.城内での歩き回りも自由(一部の立ち入り禁止場所は除く)
4.大書庫などをはじめ、城内施設の使用は全面的に許可
行動や意志が縛られないというのは、やはりシルヴェリッサにとって最も重要な点だ。その条件は満たされているため、特に問題はないだろう。
次に確認すべきことは、従魔たちの成長についてだ。
フリースペースに皆を集めると、初めにセルリーンへ目を向けた。まずはリーダー格である。
体格はさほど変わっていない。
しかし全体的に羽の一つ一つが少しだけ大きくなり、薄緑色が増している。
なめらかな曲線を描く、長く美しい尾羽根。両の側頭部にはリボンのような装飾羽と、腰の左右にも一回り大きな同じものが生えていた。
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NAME:セルリーン
○ ゲイルハーピー
『風』
Lv: 55/85
HP: 635/635
MP: 273/273
STR: 313
DEF: 302
INT: 225
RES: 207
SPD: 415
LUC: 260
スキル: □飛行Lv6 □空中戦闘Lv4
□風魔術Lv3 □隠密Lv2
□狩猟技術Lv4 □魔力感度Lv1
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どうやら『風』の属性をもったようだ。能力値もそこそこに伸びている。
スキルの覧に『魔力感度Lv1』が増えているが、いつどこで習得したのかは不明だ。だが予想するならば、もしかすると進化の際に新しく身についたのかもしれない。
次に、ルヴェラだ。
体格が少しだけ大きくなり、身体の色もさらに鮮やかな赤紅に変化している。
掌部の炎波状外殻は肘までを覆うまでに広がり、まるで籠手のようになっていた。そして同じような焔殻が脚部にも、膝から下を守っている。
目立った変化はこれくらいだが、やはり全身から感じられる力は以前よりずっと強い。
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NAME:ルヴェラ
○ クリムゾンオーガ
『火』
Lv: 60/90
HP: 723/723
MP: 200/200
STR: 362
DEF: 337
INT: 212
RES: 199
SPD: 273
LUC: 220
スキル: □格闘術Lv3 □狩猟技術Lv2
□採集Lv1 □火魔術Lv2
□魔力感度Lv2
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スキルのLvなどはセルリーンに及んでいないが、一部の能力値は彼女を軽く越えている。おそらく互いに背を任せ合える程度には戦えるようになっただろう。
相変わらず物理能力のほうが高いものの、魔術能力も少しずつ上がっているようだ。今後の成長にも期待が持てる。
次に、ハニエス。
両手の指すべてについた、黄色い針のような指鎧。指を守るとともに武器にもなるようで、かなり有用そうである。
脚部の膝から下は黒い鎧靴のような針殻が覆い、脚での刺突もできるようになっていた。地面を踏んで立つことはできなくなったが、滞空ができるため問題はないらしい。
他に変化したところといえば、あとは首元と手首にある白毛が増えた程度だろう。
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NAME:ハニエス
○ スティングヴェスパ
Lv: 25/55
HP: 154/154
MP: 62/62
STR: 121
DEF: 108
INT: 89
RES: 80
SPD: 113
LUC: 100
スキル: □採蜜Lv2 □採集Lv2
□毒撃Lv2 □飛行Lv2
□空中戦闘Lv1
称号: □女王蜂
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セルリーンやルヴェラが初めて進化したときと比べると、いささか数値が低い。だがこれは種族差というものだろう。
それはともかくとして、そういえば進化前の能力値は確認したことがなかった。今回、初めて見るスキルがある。
『採蜜』だ。しかし詳細は確認するまでもないので考えずにおく。
他のスティングヴェスパたちも視てみたが、能力値は皆同程度。
ただ彼女らに比べると、やはりリーダーである故かハニエスの数値は少し高めだった。
(次は……オーガか)
彼女らに関しては、進化の分岐先を選ばなければならない。
しかし、ルヴェラと同じようにフレアオーガを選択しようとしたところ、どの個体も条件である『火魔術』を習得していなかったのだ。
ただ、魔術の習得法についてはソウェニア王国で調べるつもりなので、ひとまずそれまでは我慢してもらうことに決める。
「ピュイ~」
「ピュ~」
「ピュッ」
エリアルハーピーたちも特に問題はなさそうだ。互いに成長した翼などを見せ合ったりと、嬉しそうにしている。
最後。サブライムホースたちの進化条件を確認するため、目を向けた。
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○ サブライムホース
|
|→ ○ ユニコーン
| 条件(未達成): マナリーフ(白)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 光属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『閃光脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
|
|→ ○ アパオシャ
| 条件(未達成): マナリーフ(黒)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 闇属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『哭闇脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
|
|→ ○ グラニ
| 条件(未達成): マナリーフ(赤)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 火属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『灼火脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
|
|→ ○ ケルピー
| 条件(未達成): マナリーフ(青)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 水属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『璃水脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
|
|→ ○ スヴァジルファリ
| 条件(未達成): マナリーフ(黄)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 地属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『巌地脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
|
|→ ○ ペガサス
| 条件(未達成): マナリーフ(緑)の摂取
| <残 1000g>
| ≫ 風属性
| 同じ属性の力を持つ者を背に乗せると
| 騎獣としての能力が増す
| スキル『騎獣』『迅風脚Lv1』
| 『空駆Lv1』を習得する
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条件にある『マナリーフ』という物は知識にないが、植物の類であることは想像がつくので調べるのは容易いだろう。
あとは、聞いたこともないようなスキルが3つ。しかし名称だけ見てもわからないので、確認するには進化を待つしかない。とはいえ、そう急く必要も今のところないだろう。
(……こんなところか)
ひとまずこれで、従魔たちの確認は終わりだ。
そろそろ昼食の知らせがくる頃合いなので、とりあえず今はそれを待つことにする。
(そういえば……)
ふと思い出した。
今回の宿泊代だが、昨日の騒動を解決した礼として無料になったのである。
フロントでのやりとりの際、コンシェルジュや周囲の客などから妙に蕩けたような瞳で見つめられたが、それはもう思考に留めていない。悪意などは感じなかったからだ。
ともあれ、この後は予定通りギルドに行こう。と、シルヴェリッサは昼食を待つのだった。




