第7話!!
「ヘブン・ゲート?」
聞きなれない単語を口にする。
セナの方を見るとこちらも分からないと首を振る。
変な知識はあるくせにこんなことは役に立たない。
まっ、それがセナらしいと言えばらしいが。
「で、どうするんだ?この依頼」
そんな私の考えを見抜いてかそうでないかは分からないが、セナの声が私の思考を遮る。
「どうするもなにも、こんな訳の分からない手紙一つじゃね~、お金もないみたいだし」
「あるみたいだぜ、お金」
「えっ?」
お金があるという事実にも驚いた私だったがその金額にはさらに脅かされた。
封筒からセナの手へと転がり出るコイン、その鈍い輝きが目に入り込む。
「ごっ、五百円!?」
「そう、五百円」
正直ドン引きするほど少ない金額だ。
よくこれで仕事を頼もうと思ったもんだ。
「けれど確かに金は払われた」
ものすごくいいタイミングで言葉を返してくるセナ。
コイツは私の心の中が読めるのだろうか?
そう思い顔が少し引きつる。
「確かにお金はもらったけどいくらなんでもこれは少なすぎでしょ。こっちも慈善事業でやってるわけじゃないんだから」
「似たようなもんだと思うけど・・・それにこの店金の指定なんて書いてないじゃないか。ならこの五百円でも文句は言えないだろう」
「それを言われると・・・」
う~、確かにめんどくさがってお金の指定をしなかったのはマズったかな~?
だとしてもこんな仕事を受けろだなんてセナは少し真面目すぎなんじゃないだろうか?
やる気なセナには悪いがどうも気乗りしない、なんとか逃げ出す道を考えなくては。
「そっ、そう言うけどさ~、セナは知ってるの?」
「なにを?」
「だからヘブン・ゲートがなんなのかを」
「・・・・」
よしよし、何も答えないということはセナも本当に知らないということだろう、ならここから攻めるか。
「ほら、私もセナも分からないんじゃどうしようもないでしょ?だからここは、この依頼はなかったことに・・・」
「都市伝説」
私が言い終えるまえにポツリと無感情な美しい声が割り込む。
その聞き覚えのある声に。私とセナが同時に振り返る。
「セレナちゃん!!」
そこには白い髪に灰色の瞳、そして白いジャージを着たセレナちゃんが立っていた。




