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HEAVEN GATE  作者: RIO
26/28

第25話!!

久しぶりの更新です。

次回はまだ未定ですがよろしくお願いします。

ヤバイ、これはヤバイよー!

何がやばいってたぶん今ボクは物凄く赤面している。

だって顔が焼けるほど熱いんだもん。

こんな顔、人には見せられない。

むしろあの状況で赤面するなって方が無理ってものだろ?

ボクだって一応年頃の男子なわけだし・・・。

だいたい真理さんは何を考えているんだ!

あ、あんな破廉恥なことを!!

今も背中に残る真理さんの柔らかな胸の感触、それを思い出しさらに赤面してしまい逃げるように走り出す。

「ああああああああああ!!!」

特に意味のない絶叫、けれどこうしていないと頭がおかしくなりそうだった。

いや、もうおかしくなっているのか?

よそう、考えるのやめるんだ真面目になるほどこっちが馬鹿を見る。

でないといつかボクは真理さんに殺されそうだ、その精神的に。

だけど考えなしにというのが悪かったのか、気付けばボクは再び昼間の橋の前に立っていた。

昼にも感じたがこの場所はなんだか不気味だ、夜になるとそれが一層きわだっている。

なんだか奥にある森がこちらに迫ってきているようで、まるで見えない軍隊後進行してきているそんな風に感じてしまう。

ここはまるで別世界、人が立ち入ってはならない場所の入り口。

それを証明するように彼女はボクの前に現れた。

そう、まるでボクを待っていたかのように。


「ほう、一日のうちに同じ場所で同じ人間と出会うとは。童、どうやらぬしとわしはよほど縁があるらしい」

実に運命的な再開だと笑い喜ぶ鬼女、その絶望的な笑みにゾッとする。

そこに立つのは間違いなく昼に出合った赤い着物の少女だった。

「うっ・・あっ」

最悪だ、つくづく自分の軽率さと運のなさを呪いたくなる。

足がすくみ動けない。

昼間と同じ絶望感が広がっていく。

そんなボクの様子に気付いたのか、彼女はこちらに近づきながら、

「そんなに身構えるな、悲しくなるだろ」

そう語った。

「そう言う割には顔が笑っていますよ。せめてもう少しらしい表情をしてくださいよ」

せめてもの強がりでこんな無意味な虚勢を張るボク。

本当、よせばいいのになんでボクはどうしてこうも追いつめられると反発してしまうのだろう。

そんなことしても自分の状況がますます悪なるだけだというのに。

これはもう魂レベルで刻まれたものなのだろう。


「ぬし、この状況でわしに突っ込むか。いや、なかなかに肝が据わっておる。しかし解っておろう?わしがぬしの味方ではないことに。今後は口の利き方には注意したほうが良いぞ」

肌にまとわりつく嫌な空気、これが殺気というものなのか。

氷のように冷たく、まるでナイフを首筋に突き立てられたかのような命を握られた感覚。

いつ殺されてもおかしくないとゆう、恐怖が広がる。

「だからそう身構えるな、別にぬしを殺そうなどとは思わんよ、ただ少し相談があってな」

「相談?」

「ああ、率直に言うとだなぬしにはわしと一緒に来てもらいたい」

それは完全に想定外の頼みだった。

「なんで、ボクを」

「さてな、そこらへんの事情はわしもよく分からん。ただ我が主様がぬしを所望でな従者としてはその願い叶えなくてはなるまいて」

それが自らの責務と断言する彼女。

そこには強い意志、彼女なりの信念が見てとれた。

けど、それがどうでもよくなるくらい気になることがあった。

「いや、待ってください。従者って何のことですか?この地を支配しているゼノルとは貴女のことではないのですか」

そう、彼女が人でないことは見ればわかる加えてこれだけの存在感、こんなのが単なる使い魔だなんてあるはずがない!

だからボクは彼女が鬼神ゼノルだと判断した。

けど、あの日鶴とかいうドールもとても人形とは思えないほどの力を宿していたっけ。

そもそもドールとは人を模した肉人形、その体は人のものではない成分により作り出されているという。

そしてその人形を動かすための動力源と使われるのが他者の魂である。

その魂が燃え尽きる、あるいは体を破壊され魂が飛散するまでドールは止まらない。

人格も無く、ただ己の主の為だけに動く存在、それがドール。

彼女は言った自分は主に従うものだと。

つまり彼女は・・・。

「貴女は・・・」

「そう、ぬしが何故そのような考え違いをしたのかは知らんが、我はゼノル様ではない。我が名は夜鶴。我が主様、鬼神ゼノルに使えるドールが一人、夜鶴じゃ。ゼノルとは我が主様の名よ」

ククッと笑う彼女その頬まで避けた口が異様な不気味さを醸し出す。

「貴女もドール・・・」

「そう、わしはドール、作り出された存在。その生みの親であり主でもあるゼノル様がぬしを欲しておるこの意味わかるな?」

ふっと空気を切る音、一体いつの間にそうされたんだろうか?

気付けばボクは両腕を背中にねじられ両足を夜鶴の足に踏まれ拘束されていた。

「なっ!!く、くそ。動けない」

必死で手足を動かそうとするが完全に固められているのかびくともしない。

「無理をするな、下手に動くと骨が折れるぞ。いや折るぞが正しいか」

本気だ、コイツはボクを連れていくためならその位簡単にやってのけるだろう。

悪鬼、この国の言葉で彼女を現すならそれが一番正しい表現だろう。

その悪鬼が月明かりに照らされより鮮明にまじかで姿を見てとることが出来た。

「あっ・・!」

その素肌を見て驚いた、彼女の肌、その白く生命を感じさせない蝋人形のような肌の至る所に蜘蛛の巣状のヒビが広がっていた。

「これは」

「ああ、やっぱりこの距離からだと気付かれたか。そう、人外のことを知るぬしなら今のわしの状態、この現象がなんなのかわかるじゃろ?」

彼女の言うようにユウはその現象を知っている。

この目で見たのは初めてだったが、知識としてはすでに記憶の中にあった。

「デッドライン。ドールの死期」

「そう、作り物であるわしらドールには寿命というものはない。だから童、死期というのは過ちじゃぞ。なしろ生物ですらないのだからな」

ククッと何が面白いのか笑いをこぼす夜鶴。

「しかしな、モノとはいつか壊れるものそれは自然の摂理じゃ。わしらもそれから逃れることは出来ん。まあ、ぬしたちのように老いのないわしらはこういった風にヒビとして体の崩壊が分かるのだがな。わしの場合はもってあと半月程じゃろ。」

それがドールとして当然のあり方、と断言する彼女。

それは彼も知っていたことだ。

その体が機能する限り主人の命に従い壊れていくだけの存在。

誰かに作られた意味のある擬似生命体。

元来生物とは生きていることに意味があり、その生の中で自身の目標を見定めていくものだ。

しかしドールたちは違う作られた時からその命に意味がある。

元来モノとはそういうものだ。

意味なくして作られるものはない、作られるからには大なり小なり作り手の意思がある。

それは生涯作り手に縛られ続ける運命。

それは自己のない単なる道具。

生命体としての定義から外れているからモノなのではない意志がないからモノなのだ。

そんな事実知っていたのに。

それを目の前にして胸に来るこの感情はなんなのだろう?

そうユウは思う。

いや、それは分かっている。

こういった感情に関してはユウは敏感なのだ。

ユウ、彼の心境にあるのは死んだ家族のこと。

最後まで神器を作るという使命に燃えてそのまま燃え尽きてしまった人たち。

そんな彼らと、主の命令のためだけに動く彼女それが何となく重なってしまったのだ。

だから言わなくていい一言を言ってしまった。

「それは悲しくありませんか?」

「なんじゃと?」

「だって壊れるまで主のために働くなんて。そんなのはみじめだ」

みじめ、その言葉に夜鶴は反応する。

その一言は聞き逃せない、自身の存在意義かかわることだ。

「みじめじゃと?変のことを言うの童、モノとは元来そういった、物じゃろうが」

「そうですね、貴女が名前通りのドール、人形ならボクもそんなことは思いませんでした。だけど貴女には確かな自己があるじゃないですか、それなのに自身を殺して他者の為に生きるなんておかしいですよ」

使命ではなく自身の意思で動くべきだというユウ、そんな責任感や責務で動いたら結局はいいように利用されて捨てられるだけだと自身の経験が促す。

「童よ、人間とドールを同じに考えるな。わしらにはモノとしての矜持がある。それをぬしにとやかく言われる筋合いはない。余り戯言が過ぎるとこの腕折るぞ」

締め付けられる腕、すでに限界まで締められているのにこれ以上は無理だ。

折られる、そう覚悟したとき思わぬスケットが現れた。


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