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濡羽さんは部活を作りたい。3

 「私と一緒に写真部作らん?」そんなことを濡羽ぬればさんに言われた翌日。俺は、朝から少しソワソワ、ワクワクしていた。そんな気持ちで学校へ行き、教室へ向かうと濡羽さんともう一人女子が居た。


 ♡「おはよー、烏羽からすば君。今日も良い天気やね。」


 ☆「おはよ、濡羽さん。相変わらず早いねぇ。」


 朝早くに来ている濡羽さんにあいさつをする。ここまではいつもと変わらないのだが、今日はいつもと違うことがあった。


 ♡「烏羽君、写真部の事ながやけどちょっといいかな?」


 ☆「どうしたが?」


 ♡「昨日言うの忘れちょったがやけど、実はもう一人部員仲間がるがってー。」


 そうだったのか。まあ確かに、急に俺にだけ声掛ける訳ないし、俺以外にも部員が居てもおかしくないよな。


 ☆「へぇ~、どんな子?」


 ♡「同じクラスのこの子ながやけど。」


 濡羽さんがそういうと一緒に居た女の子が話し始めた。


 ♧「はしばみ 紅葉もみじっていいます。よろしくね、烏羽君。」


 榛 紅葉。普段濡羽さんと一緒に居る女の子だ。


 ☆「榛さん、よろしく。」


 ♧「紅葉でいいよー。」


 ☆「じゃあ紅葉さん。そういや昨日、俺が副部長になるようなこと濡羽さんから言われたがやけど良かったが?」


 ♧「全然いいよー。私副部長とか向いてないしー。」


 ☆「なるほど?」


 こんな感じで軽くコミュニケーションを済ませたところで、濡羽さんが、


 ♡「あっ。あともう一個忘れちょったがやけど、顧問の先生を誰にお願いしようかなって考えゆうがやけど。」


 マジか。まさか顧問の先生を決めていないだなんて思いもしなかった。


 ♧「えっ?冬ちゃん、顧問の先生まだ決めてなかったが?」


 ♡「そうながよー。でよ二人とも、誰か良い先生知らん?」


 俺の知っている先生は担任の先生と教科担当の先生くらいだ。その中から良い先生を出すとするなら・・・・・・。


 ☆「なら、国語担当の小豆あずき先生なんてどうかな?」


 ♧「どうして小豆先生?」


 ☆「ほら、小豆先生ってカメラ好きやって言いよったろ?やったら写真部に適任やないかな?」


 ♡「なるほど!確かにカメラ好きな先生やったら引き受けてくれそうやね。」


 ☆「なら早速小豆先生を説得するための文章考えよう。」


 そうして、休み時間を利用して三人であーでもない、こーでもないと言いながら考えた文章を放課後に小豆先生へ伝えるために三人で職員室に行き扉をノックした。


 ♡「失礼します。一年の濡羽 冬乃ふゆのです。小豆先生に用があってきました。」


 ○「はいはーい、濡羽さんどうかしたかね?あら、烏羽君と榛さんまで。」


 ♡「あの、実は小豆先生に私たちが作ろうとしてる写真部の顧問をお願いしたくて来ました。」


 ○「写真部の顧問になってほしい?それなら全然かまんよ。」


 ありがたいことに、すごくあっさり引き受けてくれた。休み時間に考えた文章は、ほとんどが無駄になってしまったが・・・・・・。


 ☆「え?良いんですか?」


 ○「うん、なんだか面白そうだし。私でよかったら顧問になるよ。」


 ♡「本当ですか!?ありがとうございます!」


 ○「あっ、でも人数はどうなってる?」


 ♡「この三人だけです。」


 ○「あー、そっか~・・・・・・。ごめん、もう一人連れて来てくれるかな?申請するのに四人必要ながよ。顧問の件はそれからやね。」


 ♡「えっ、そうながですか・・・・・・。分かりました。失礼しました。」


 ○「ごめんねー。」


 そっと扉を閉める濡羽さんは、しばらくして


 ♡「紅葉ちゃん、烏羽君・・・・・・。」


 ☆「どうした?濡羽さん。」


 ♡「あと一人、どうしよう・・・・・・!」

読んでくださりありがとうございました!

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