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女の子いっぱい!


「うわー女の子がいっぱいだー! みんな可愛いよー、えへへーえへへー」


藤木女子学園は可愛い子いっぱいの女の子ハーレムだ。僕はその黒一点。女の子たちが男の僕に気づきひそひそ声で話し始めた。


どの子に話しかけようかなー。あの子もいいしこの子も好みだ!


「あの子胸おっきいなー! 本当にこれでタダ!? タダ見し放題!? ひゃっほーイ!」


玄関にいると、僕の周りに円が出来て流れるように僕を見ていく。本当にいっぱい可愛い子だ! 二つ結びの子に、メガネの子、巨乳の子もいるし、ちっちゃくて可愛い子もいる!


「ねえねえ、そろそろ行こうよーっ」


僕に積極的に話しかけてくれるアルトちゃんが上履きに履き替えてきて僕を見つめた。その上目遣い、大きな目がくりりとしていて破壊力ヤバい! こんな子、あっちの世界にはいなかったな! 


「うん、ありがとっ!」


僕はお礼を言って、アルトちゃんについていった。


「君はどこの教室?」


「うーん、僕はー」


どこだー! 僕の教室、どこだー! どこやねん! 返事をしろ下さい!


「あ、ごめーんっ。まだ、わからないんだねっ。そっかー、じゃあ、職員室に聞きにいこっか!」


その笑顔、まぶしい。


「うんっ」


僕はアルトちゃんについていった。アルトちゃんの背中、か細くて、スカートひらひらしてて、太ももがむちむちで、黒いハイソックスがすらっとしてて、スタイル抜群で、可愛すぎる!


「アルトちゃん、可愛いね!」


「えっ!?」


アルトちゃんが驚いて振り返る。

そりゃ無理もないよね、いきなり後ろから彼女いない歴=年齢=独身男性からそんなこと言われたら、惚れない女はいないよね!


「ど、どうしたのたこひろ君、後ろから、そんなこと言われたの初めてだよ……っ!」


「たこひろじゃないからね、アルトちゃん! そこ、間違えないでね! ちょっと傷ついたよ僕!」


たこひろって若干、ディスってるよね! まぁ、どうでもいいけど! 僕も自分の名前そこまで愛着ないし! なんなら覚えてないし!


「ご、ごめんね……っ! 今度から、注意するね! 私って、忘れっぽいから、困っちゃう!」


「忘れっぽい子も、可愛いね! タイプだ!」


「え、本当!? 私、短所を褒められたの、初めてだよー」


「そうなんだ! 僕、褒めるの上手いからさー!笑」


「おい!!!!!!!!!!!!!!!!!!! うるせー!!!!!!!!!!!!!! 止まれや!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


僕とアルトちゃんがイチャイチャしていたら、なんだかいきなり大声で怒鳴られた。ウザ!んだよ!オメーの方がうるせーんだよぉ!!!! あ、やるか?


「誰だこらテメェ!!! 僕とアルトちゃんのお話しタイムを邪魔しやがってコラ!!」


「校長に向かってなんという口の聞き方ですか!」


「上等だオラ、ヤンキー舐めんじゃねえぞコラ!! イてこましてやんぞ!!!」と僕。


「あ、やべ、口に出ちゃった」と僕。


「ごめんなさーいテヘペロ」


またやっちまったー。脳内僕。暴れだしやがって。ふざけるなよ、出てくるな!!


「もしかして、藤木校長先生ですか!? あの唇の青い血統を持つ伝説の」


「私は山田です!!」


「嘘だ!!」


「嘘じゃないッ!! 藤木は私の横にいる理事長です!」


「あ、こんにちは藤木理事長さん、失礼しました。今日から転入する宇宙人です。異世界から来ました」


「は、はぁ……」と理事長。


「あのー、ところで、僕はどの教室にいけばいいのでしょうか?」


「5月に転入なんて、怪しすぎませんか理事長。それにこの子かなり妄想が激しいみたいで、今すぐ警備の方に来てもらって受け入れ拒否した方がいいかもしれません。なにか事が起こる前に」


余計なこと言いやがってこいつ! 偉そうなんだよ!! でもちょっと可愛いな……タイプだ。

キツイメガネしてるが、ボリュームのある胸、赤色の刺激的なスーツ、タイトなスカートからのぞく網タイツ。真っ赤な口紅に、口元のほくろ。エロい……。


「あの、先生、さっきは変なこと言ってしまって、本当にごめんなさい。これからは気をつけますので、許して下さい。僕、先生のような方に、嫌われたくありません。その……とても素敵だから。本当に」


「まあ……そ、そう。それなら、べ、別に、許してあげなくもないけど。り、理事長、あの、さっきの言葉は、その、撤回させていただきますっ」


先生は頬を赤く染め、満更でもなさそうに言った。


「先生、ありがとう! 僕、先生のような方、好きです!」


「まぁっ!! ご、ごほん、そんなこと、女性に向かって簡単に言ってはいけませんよ。勘違いしてしまう子もいますからね」


満更でもなさそうだ。かわいい……!


「貴方は、そこのシイノさんと同じ教室です。もう、遅刻しますよ! は、早く行きなさいっ!」


「はーい! 先生、ありがとうっ!」


「も、もうっ」


「たこすけくん、同じクラスだねっ! 誤解がとけてよかったね! これからよろしくね!」とアルトちゃん。


「うん、よろしく! たこすけじゃないけどなっ!」と僕。


「えへへ、ごめーんっ!」とアルトちゃん。


可愛いから許す!



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