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親子の時間

ルシファーさん達親子の時間です

洞窟の最奥にある神殿のような場所。ここは、かってルシファーさんが囚われていた場所である。そして、そこに立つ親子二人。ヘルミナさんとニーナである。

「・・・ここに・・お父さんが・・・いたのね・・・」

「・・・あなた・・・・」二人は部屋の奥に進み壁に繋がった鎖を手に取る。

「・・・もうすこし・・・もうすこし早くここに来ていたら・・・」

「・・・うっ・・・ううっ・・・うわあああ~・・・」

鎖を手に、膝を折って大声で泣き叫ぶ二人。その姿に思わず目を背ける俺達。「もしかすると・・ヘルミナさん、指輪もってるよね・・・」優菜が何か思いついたようでヘルミナさんに指輪を出してもらった。

「今ならここにルシファーさんの残留思念が残っているかも・・・」

「・・・そうか・・・それを思念伝達で・・・」俺が答えると「うん」っと優菜が頷く。そして指輪に思念伝達を施すと一筋の光が現れ、そこにルシファーさんの姿が映し出された。

「・・おとう・・・さん・・・」

「・・・あなた・・・」

二人は、その姿に見とれている。「・・・ニーナ・・・大きくなったなあ・・・もう立派な大人だなあ・・」ルシファーさんが話しかけると「・・・お父さん・・会いたかった・・・あいたかったよ~・・・」幼い子供のように声をかけるニーナ。

「・・・ヘルミナっ、よくニーナを・・ここまで育ててくれた・・・ありがとう・・・」ルシファーさんの言葉に「・・・そんな・・・わたしこそ・・貴方を探し出せなくて・・・こんな所で・・・ごめんなさい・・・」ヘルミナさんが泣きながら謝罪する。

「リョウ。優菜。残留思念であっても二人に合わせてくれたこと感謝する」

「「・・・いえいえ、お礼など不要です」」そう言って俺達は少し間をあけた。親子水入らずの邪魔したら悪いしね。そして、しばらくの親子の時間が流れた。楽しそうな笑い声が洞窟いっぱいに広がった。


「そろそろ時間のようだ・・・」楽しい時は早く進む、ルシファーさんのの言葉に二人は何か吹っ切れたような顔をしていた。

「・・リョウ、優菜・・最後に伝えておくことがある。お前たちに託した神霊魔法だが、おそらく、その魔力を天使どもがいずれ嗅ぎつけるだろう・・・十分に気をつけるのだ・・・そして・・あやつ・・・大天使長ミカエル・・やつは強い・・かつての私以上だと思うがよい。」大天使長ミカエルの名前を聞きニーナとヘルミナさんが顔を引きつらせる。ルシファーさんより強いって・・・あまり会いたくないなあ。

「では、達者で暮らせ・・・ヘルミナもニーナも良い人を見つけ幸せにな・・・」

「わたしは、あなただけの妻ですよ。これからもず~とね・・ウフフフ。ニーナには好きな人がいるようだけど・・・」そう言って何故か俺を見る。「「・・何をいってるの。お母さん(ヘルミナさん)・・」俺とニーナが否定するが、優菜は「どういうこと?」っとほっぺを膨らませて突っ込んでくる。濡れ衣ですよ~信じてください、奥様、奥さん、優菜さま~


そして笑顔の別れを済ませ光に帰るルシファーさん。それを見送る俺達とニーナ親子。


「それじゃ・・・かえろうか・・・」俺が告げると「「「うん、かえろう」」」っと元気な返事が返ってきた。そして、出口に向かって歩き出した。


いよいよ街の開拓のために旅にでます。

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