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うし!!とうちゃーく!!待ってて私のニア。……とその前に王子様に祝いの言葉を述べなければ。私達は王子様に挨拶をする列に並びました。あぁ早く終わらないかなぁ……


「そういえば、アイリスはヨハン殿下とお会いしたことあるの?」


ロイスが尋ねました。


「いや、実はまだな…あぁぁぁ!!」


そうだ!!これアイリスとヨハン王子の出会いのイベントじゃん!!

確かヨハンがアイリスに興味を持つイベントだよね……ちょっと待ってください。思い出します。


ーーヨハン王子がニアと婚約して1年経ったが、ヨハンはニアをまだ愛せていないのです。寧ろ依存してくるニアを少し嫌だと思っているぐらいです。お茶会に出ると下心丸出しの令嬢がうようよと寄ってくるので、日々に疲れを感じているヨハン王子。

そんな時おこなわれたヨハン王子10歳の誕生日のお茶会。そこで下心なく屈託の無い笑みで祝いの言葉を述べたアイリスに興味を持つのです。……王子って単純ですのね…あ、口が滑りましたわ。


とりあえず対策を練らなければ…真顔で挨拶することは失礼にあたるし…とは言っても……笑ったら興味を持たれるし……いっそ挨拶しない??


「あのー考え中悪いんだけど、もうすぐ僕たちの挨拶の番だよ」


「えっ?」


ロイスに言われて意識を浮上させると、あと2組になっていた。私が考え中ロイスが引っ張っていってくれていたみたいです。本当にロイスは頼りになるなぁー。


「ロイスがエスコートしてくれていたのですね。流石私の婚約者ですね!」


私が笑顔でそういうと、ロイスは少し頬を染めました。可愛いですね。


「急に言うとか反則……ちょっとこっち見ないで……恥ずかしい」


ロイスこそ反則です。そんなこと言われたらガン見したくなってしまいます。まぁ、したら拗ねそうなのでしません。私はロイスから目を離し、真っ直ぐ前を見据えると、前に並んでいる美しい令嬢と子息が目に入りました。


「本日はおめでとうございます殿下。私はエルリック家が長女ルーアン・エルリックと申します」

「同じくエルリック家が嫡男ライアン・エルリックと申します。本日は誠におめでとうございます」


エルリック…ルーアンとライアン……まさかノアのお姉様とお兄様?!確かゲームでは名前出てなかったよね。

瞳の色は2人とも藤色でツリ目。確かにノアと同じくすんだ金髪を持つ。ノアの姉と兄ならそりゃ美しいわけだよ。

っていうかノアは??何でいないの?


「ルーアン公爵令嬢とライアン公爵子息、祝いの言葉をありがとう。ところで妹のニア嬢は本日は来ていないのか?」


ナイス王子!!まさに聞きたかったこと!ルーアンが少し目を伏せて答える。


「ニアは数日前階段から落ち、足を挫いてしまったのです……なので本日は欠席させていただきました。……本当に我が妹ながら情けない。」


え??ニア大丈夫??


「ここだけの話、ニアは本当にドジでして、マナーもからっきし……公爵家の恥になると思い学園に入学するまで外に出さないでいようと考えてまして……」

ライアンも続ける。


「前に会った時こんなに可憐で気品がある令嬢はいないと思ったんだが…」


ヨハン王子がぼそりと呟きます。ライアンとルーアンはニアがいかに駄目かを話し続けていたので聴こえていなかったみたいですが、私にはバッチリ聴こえました。ニアのことを聴き逃す訳が無いのです。というか。王子ニアと会ったことあるんですの??ちょっと詳しく!!


なんて考えていたらルーアンとライアンは王子との話を終えて去っていってました。ついに私達の番です。

いつになったらニアは出てくるのでしょう……

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