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はじめまして。初投稿です。
ありきたりな乙女ゲーム転生モノを書いてしまいました。
拙いですが楽しんでいただけたら幸いです。
私、アイリス・セドンは5歳の誕生日に前世の記憶を思い出した。
ここはーー乙女ゲーム「君の愛と共に」の中だ……私のもつ薄い桃色の髪と同じく桃色のぱっちり二重の瞳には見覚えがある。つまり! 私は転生したのだ!乙女ゲームのヒロインに! まじかぁぁぁ
……ここで一旦「君の愛と共に」について整理しよう。
「君の愛と共に」それは侯爵令嬢アイリス・セドンが16歳の時に王立の学園に入学するところから始まる。主人公が侯爵令嬢って珍しいですよね。
侯爵令嬢であるが、少し変わっているため、学園の令嬢から距離を取られているアイリスがある理由で孤独を感じている攻略対象と愛を育む物語だ。
攻略対象は4人
1人目はこの国の第二王子のヨハン・ルーツ。
学年はひとつ上。彼はそのカリスマ性により他人に距離を置かれ孤独を感じていた。
ヒロインが屈託のない笑みで接していくことで徐々に親愛度を上げていくのだ。おまけ情報として、実は甘えたさんということも言っておこう。彼が子供みたいに眉を八の字に下げて見つめてくるスチルには何回悶えた事だろうか! 必見だから!
2人目はルーシュ・セグラー。
国一番の魔法使い様。学年はこれまたひとつ上。
彼は人見知りで口下手……要するにコミュ障のために孤独を感じていた。彼のたどたどしい話を怒らず、ひとつひとつ丁寧に聞いてくれるヒロインに惚れるのだ!
告白シーンで彼がはっきりとヒロインを好きと言いきった時は惚れざるを得なかった!!
3人目はアイリス・セドンの義弟のロイス・セドンーー旧名ロイス ・ラングーン。
ラングーン侯爵家の3男で、優秀な兄に劣等感を抱いていたところ、娘しかいないセドン侯爵家に後継として迎え入れられた。
兄たちが優秀であったのでどんなに頑張っても親の愛は兄たちに向いてしまう。そのため彼は孤独となったのだ。
アイリスの与えてくれる愛に触れ、彼はアイリスに惚れるのだ。
4人目は騎士様……名前なんだっけ……顔が好みじゃなくて一回しかクリアしてないから忘れちゃった!てへ!
そして忘れてはいけないのがライバル役。同じ学年の悪役令嬢ニア・エルリック。ちなみに公爵家の令嬢。
ヨハンの婚約者であるので、ヨハンルートと何故かルーシュルートでもライバルとして出てくる。
彼女は悪役令嬢のテンプレである姑息ないじめはしてこない。ただまっすぐ貴族の令嬢らしくヒロインに勝負を仕掛ける。
私、アイリス・セドンは現在8歳である。前世の記憶を思い出してから3年。淑女教育頑張っちゃったよ!
全ては愛しいあの人ーーそう。ニア・エルリックと親友になるため!!
ニア・エルリック……長いのでニアと呼びましょう。ニアにはゲーム開始そうそう惚れました。実はニアはゲームのキャラクター総選挙で堂々の2位にランクインするほど人気なのです!1位はもちろんヨハン王子です。
ニアはなんてったって可愛い!悪役令嬢テンプレなつり目ではなく、伏し目がちなグレーの瞳とちょっと燻んだ長く緩やかに巻いた金の髪をもつ。
そしてなんといっても健気!!この国ではグレーの瞳の子は滅多に生まれてこない。家族はグレーの瞳を気味が悪いと思いニアをいじめる。いじめられていたため愛が全く分からないニア。
そんな彼女に手を差し伸べたのがヨハンなのである。それを愛だと感じ、ヨハンに執着する。ただ愛が欲しかったがため、ヒロインに勝負を仕掛ける。……尊い。
断罪シーンの「愛が欲しかった……でもこんな醜い心の私は誰も愛さないよね……」というセリフとあの苦しげに涙するスチルを見たときは
『あぁぁぁヒロインと王子何やってるんじゃぁぁぁ!! 王子なんかより私が幸せにしてやらぁぁぁぁ!!』と心の中で大絶叫してしまった。
転生したと気づいた時私は決めたのだ。
私が絶対彼女を幸せにすると。そのためならどんなことでもする。
まずは淑女教育。ニアは完璧な淑女であり才女として学園に入学するので、その隣に立つ私も淑女でなければならない。私はお母様に頼みこみ、淑女になるための努力を始めた。
3年頑張り、大分淑女らしくなってきたからか、今週末のお茶会に参加させてもらうことになった。はじめての茶会!やったね!これでニアに一歩近づいた!
ーーこの時、私はニアに夢中になるあまり、あることを忘れてしまっていた。そう。義弟ロイスと私が8歳で出会うことを。
読んでくださりありがとうございます。1ヶ月に1話は更新できたらいいなぁと思っております。