ファンタジスタ・ガールズ

　プロサッカー選手を夢見る少女・幸田栞は、中学校入学と同時に壁にぶつかる。
　女子はサッカー部に入れない――。
　そんな現実のなか、友人たちの優しさと行動が、彼女に新たな扉を開かせた。

　集まったのは、サッカー経験のない少女たち。
　共通するのは、何かを変えたいという思いだけ。
　半年間だけのフットサルスクールで、彼女たちはぶつかり、悩み、そして少しずつ“本気”になっていく。

　指導するのは、かつて夢を追いながらプロの世界を去った若き元選手・与謝野明彦。
　夢を懸ける少女たちの姿に、彼の心もまた揺れ始めていた。

　目指すは、冬の大会。
　それぞれの想いと努力が交差する中、少女たちは何を掴み、何を手放すのか。

　夢の形は一つじゃない。
　これは、少女たちのひたむきな成長と絆を描いた、もうひとつの青春スポーツストーリー。