Två av djävulens<<二人の悪魔>>
―Två av djävulens―
「ははっ、俺らが向こうに行く必要は無くなったみたいだな。」
「あ?ああ。そうみたいだが、俺はもうヘトヘトだぜ?天使も役に立たないしさ?周りに隠してたやつらも死んだぜ?」
ダナエは天使の相手をしていた。天使の周りには光の輪が大量に形成され、その輪がダナエを襲う。ダナエはそれを回避する。攻撃を回避しつつも男を警戒する。
「あー!もう!めんどくさい。めんどくさい!!」
そういうとダナエが指を鳴らすと地面に赤と緑の魔法陣が展開されそれぞれ中から二人が召喚される。
「……?」「……!」
「タルウィとザリチェ。よく来てくれた。」
「……!」「……?」
「そう。ちょこっと苦戦してるの。この馬鹿をどうにかしないといけないからさ?二人はあっちのおじさんの相手をしてきてくれるかな?」
「……?」「……!」
お辞儀をする二人の悪魔。
不気味な悪魔が二体。それがゆっくりと男の方へ向かう。
タルウィと呼ばれたもの、それが歩くたびに地面から火柱が立つ。右の頭部からは赤のねじれた角が生え、不気味な笑みを浮かべる。
ザリチェと呼ばれたもの、それが歩くたびに草木が枯れて落ちる。左の頭部からは緑のねじれた角が生え、不機嫌な笑みを浮かべる。
二体とも言葉を発している様子はない。二人は何かをしゃべっているようには見えるが、ダナエとその二人間以外には聞こえていないようだ。
「おいおい、まじかよ。なんなんだ?あの女。普通の魔族がこんなの呼び出すか?しかも召喚するなら普通の詠唱が伴うだろ!」
「あの魔族、普通じゃないって気がついてないの?まず、普通の魔族がこんな結界張ると思う?それにお前だってさ天使を無詠唱でよべんじゃん。」
「張るだろ!自身の強化だろ?俺のは召喚とは違うからな。知ってて言っているだろ!」
「お前は本当に脳みそが付いて行ってないな?もっとできる子だと思うぞ?」
「なんなんだよ。ちがうのか?」
「ほら、くるぞ……。」
「え?うわ!」
全力で飛び退く。
「おいおい、フェイン。お前が死んだらさ、探せば変わりはいると思うけど、探す労力が惜しい。負けてもいいが死ぬなよ?」
「うっせーよ!お前が手を出せばその労力をはぶけんじゃねーのか?」
「あーだめだ。俺の力は今他のことに使ってるからさ。」
「ったくよ……怠け者の王様だ。」
「おや?おかしなことを言うね。王は前線に出ないで隠れているもんだぜ?そんなことする王は神話とかそういうのしかいないって。」
「まったく……ぅわっと……じゃ、巻き込まれても文句言うなよ!」
タルウィとザリチェが連携をとりでフェインを襲う。二人の攻撃をすれすれで回避するが、タルウィの攻撃を避けた服は焦げ付き、ザリチェの攻撃を回避した部分は服が乾きそのまま落ちる。
「なんなんだよ!まったく!これってさ何とか出来るもんじゃないぞ!」
必死に攻撃を避け続けるフェイン。ポケットから鎖を出す。
「あーあー今度は悪魔か?でもな……。あれが相手じゃ楽しめることは無いな。いいよ。一方的に殺す。それでいいよな!なぁ王様!」
「全て任せるよ。お前が死ななきゃ何でもいい。」
鎖を鞭のように操りザリチェを襲う。武器の相性的にも鎖じゃ熱を帯びた相手を襲うことは効果的ではない。むしろ自分の武器を喪失させるだけだ。自分の服が乾いて落ちたのと、周囲の植物が枯れたのをみて鎖で攻撃してもいいと判断した。通常の考えだろう。だが相手は悪魔。通常の考えでは思慮不足だった。悪魔は回避行動をとらず相も変わらず不機嫌そうに笑っている。フェインが瞬きをした後、不気味な笑みを浮かべる赤い悪魔がそこにいた。
「なっ!?」
振り返るとそこには緑の悪魔。正面の悪魔に鎖が当たる直前で鎖は熱を持ち変形する。そのタイミングでフェインは鎖を引き戻す。
「そっちに今いなかっただろうに。ふざけた悪魔だ!」
タルウィをしっかりと見たまま、背後のザリチェに鎖を放る。残念ながら鎖に当たった感触はなく、敵のいない右側へ飛ぶ。
「……!」「……?」
なんだよ!悪魔ってのはなんでもありだっていうのか?魔法を使う余裕は今ないし!あの天使は何やってやがる!?あっちの魔族をさっさと倒してこっちに来やがれ!
フェインが天使をみるとまだ戦闘は続いていた。……激化しているようにも見えるが一方的に天使が攻撃をしかけ、それを悠々と敵は回避し続ける。どう見てもすぐには蹴りはつかない。
……っ!?困ったぞ!……向こうも厳しい状態じゃねーか!こっちは相性が悪すぎんだよ!とはいえ向こうと交代しても状況は変わんねーし!あいつ以上の召喚なんてできねーぞ!?
「クスクス、困ってるようだねー?条件付きで見逃してやってもいい。決断するなら早くすることだ私が行動する前にね。」
ダナエが天使の攻撃を回避しつつフェインに話しかける
「なんだよ!条件だ!?なんだよ!それは!」
「怒るなよ人間。お前が悪かったといってこいつを解放すれば私は見逃すが?どうだ?」
「ふざけているのか!?俺の切り札だぞ!そいつは!!」
「おや?クロケルが切り札?それを最初に使うとは、お前は……思慮のかけらもないのかなー?余裕を見せつからそうなる。」
「クロケル……?」
「お前さー?自分で堕とした天使の名前も知らないのか?だからか。お前は堕とした相手にさえなめられていたのな。こいつ、こんなもんじゃないぜ?私は何度か戦ったことあるがねー?それに話が通じないだろう?人間の言葉しゃべれるんだよ?」
「お前、何者なんだ!?」
「答える義理はない。」
「わかったよ。これ以上何をしても無駄だからな。一旦こいつらを下げてくれないか?俺もギリギリなんだよ。」
「物分りが良くて助かる。タルウィ、ザリチェ一度下がれ。」
その命令で悪魔はその場からダナエの横に飛びに跪く。
「さて、約束だ。解いてもらおう。」
フェインが天使の近くにより鎖を手にとり呪文を唱える。
<<Runaway(暴走)>>
呪文によってクロケルは光を放つ。悲鳴をあげ、白い光が黒い空間の中を占めていく。その光に触れた瞬間、死霊系のモンスターが形を保てなくなったのか崩れ落ちる。
「本当人間て馬鹿な生き物。……違うかー。賢い人間はたくさんいるもんな。」
「……?」「……!」
「こうなったら仕方ない……タルウィ。君の力が必要だね。ザリチェはあのゴミ掃除やっておいて。」
「……!」「……?」
「ザリチェは優しいなぁー。悪いけど一番残酷な方法でお願いー。」
いつもありがとです。
次は金曜日です♪
ノシ




