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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
6章 再会
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Påbörja arbetet<<行動開始>>

―Påbörja(ポーリア) arbete(アルベータ)


「…ごめん…」

「あ、あやまることじゃ……。」

「集中することは間違いじゃない。けどねヴィット。君は少し周りにも気をつかおう。戦闘中にそんなに集中したら死角から反応できなくなっちゃうよ?ある程度余裕は持つこと。」

「…そか…気をつける…」

 彼女が言われたことを理解し頷いている中、隣には項垂れて立ち直れない少年がいた。

「…キライ…なんて…書いてあったの…?…」

「い、いえ!か、帰ってきたら、せ、説教って書いてありました。」

「…それだけ…?…」

「は、はいっ。」

 反応に納得のいかない彼女は問い詰める。……もちろん少年がそれに答えられるわけも無く、ダナエはニヤニヤしながら割って入る。

「さて、キライ。君はできたかい?この規模は無理でもさ?」

「あ、は、はいっ。あれはもう出来ます。い、一度感覚を覚えれば。」

 普通は一度でなんて覚えられるわけないじゃないかと、ダナエは口に出さなかったが、キライにもう一度やらせる。

「さっきは、書いた円の中をイメージさせたけどさ?次は自分の体の範囲をイメージしてやってみてー?もう盃は不要だよね。」

 そう言ってキライの反応を待たずに盃をしまう。キライは言われた通りに行う。ヴィットはとりあえず見守ることにする。

 すると、キライの身体を彼の魔力が包み込む。全身が包まれたのを確認すると。

「その状態で思いっきり跳んでごらん。」

 キライは言われた通りに屈んで地面を蹴る。すると少年は悲鳴を上げた。

「よくまぁ……、叫ぶ子だこと。」

 ダナエとヴィットはその様子を目で追う。二人の視線は上空十数メートルに集まっていた。

「え?なに!?僕が自力で跳んだの!?……まっ!?着地!!着地は!?」

「あら?あれはマズイね。」

「…包んでた魔力…なくなった…」

 ヴィットは彼の足元に斜面をつけた氷を生成する。キライは作られた氷に足をつけそのあとはそれを滑り降りる。

「ダ、ダナエ、あ、ありがとう。」

「礼には及ばないさ。だってそれ、ヴィットだもの。」

 ヴィットをみて頭をさげる。

「…キライ…集中力…大切だよ…?…」

「は、はい。」

「まぁ、身体能力の向上は慣れれば無意識でもできるようになるさ。私やヴィットみたいにね。無意識に出来るから今回のヴィットみたいな魔力が使えなくなると困るわけだけどね。さて、基礎は覚えたね。あとは無意識に出来るように今は意識的にやるだけだ。それじゃエフトレットに向かおう。夢馬は今、疲れを癒してるだろうから街道を行く。いいね。魔力がうまく周りに循環させることができればこんな風になる。」

 雪の降る季節ではないのに氷の世界になった周りをまじまじと見ておく。

 そして三人は街道に向かう。魔力が戻った途端ヴィットの体力は太陽に奪われる。その為持ってきた黒いローブを被る。

「ヴィット。それ暑くないの?」

「…太陽の光…嫌い…体力…奪われる…」

「た、太陽の光がですか?」

「ふむー。太陽の光か。儀式痕が関係してるんだね。」

「…でも…前よりは…楽になった…かも…」

「ふーん?本当に儀式痕は自力でなんとかできるのかもね。」

「ぎ、儀式痕……てなんですか?」

 何も知らないキライは口を挟む。その結果、ダナエに睨まれる。睨まれるどころか殺気すら当てられる。少年はその場に震え、腰を抜かしてしまう。泣き喚かなかったのは流石だ。

「…ダナエ…大丈夫…悪気…あったわけじゃない…」

「そう?ごめんね、キライ。でも、首をつっこむところを間違えると……言わなくてもわかるよね?君はそこまで馬鹿じゃない。」

「……はい。す、すみません。」

「…大丈夫だって…」

 ヴィットはキライの手を引いて歩かせる。

「…ダナエは…人間じゃない…それはわかったよね…でもね…私も…人間じゃない…」

「そ、そうなんだ。……で、でも関係ないんじゃない?」

「…え…?…」

「ぼ、僕にとってはヴィットが、お、恩人なのは変わらない。ヴ、ヴィットはヴィットなんだ。た、たとえ実は悪魔だったとしても。」

「…悪魔は…ひどい…」

 ふふっと思わずダナエが笑っていた。白い少女は少し赤くなっていた。


 歓談しながら街道にたどり着いた……。街道は普段の街道ではなかった。旅人や商人の屍が転がり、それに群がる烏や魔獣。そして複数体のキメラ。

「な、なんなんですか!?こ、これ!」

「なんだろう……?お祭りかな?」

「…冗談言ってる…場合じゃない…ダナエ…奥のキメラ…」


 ヴィットの指を指した先には羽を失ったキメラがいた。双頭の蛇も片側だけ失っている。

「おやまぁ……。んー……私のミスだと思う?」

「ど、どうでしょう。ただ、ア、アレはこっちを狙ってませんか?」

「どうだろう?殺気はあるけどね。それ以上に恐怖感だね。」

「お、奥にいるってことは、あれが群れのリーダーでしょうか?」

「…違う…山の上…」

 キライはヴィットに言われ山の上を確認する。もちろん彼には見えない。

「ど、どこ?」

「…とりあえず…目の前に…集中…。」

(ボクはとりあえずキライの援護するよ。ヴィットそうでしょ?)

 彼女は頷きキライの肩をリームシュークは登る。

(とりあえず、全身に魔力を満たして。それでボクが援護するよ)

「わ、わかった。お、お願いします。」

「じゃー、キライは魔獣をお願い。主にハウンドドッグと、烏かな?ちょっと大きいけどね。シューちゃん空の援護任せた。犬は頑張れるよ。ヴィットはキメラ。手負いのは無視していい。今の君なら問題ない。私は山の上まで行ってくるよ。終わったらキライの援護。それまでは帰ってくるよ。」

「…了解…」

「逃げる子も無視!行動開始ー!」

 そう言ったダナエの背中に羽が生え、山に向かって羽ばたく。

「な、なんでもありですね……。っ!?」

 急に寒気に襲われる。吐く息は白くなる。

(ほら、さっさと魔力満たす!じゃないと巻き込まれるよ!)

 ふー…ふー…ふー…少女が呼吸を整えると次第辺りは白く霜が降りる。

「…キメラ…全部片付ける…森に二匹隠れてる…気をつけて…」

「わ、わかった。」

いつもありがとうです!



過去分少しずつ修正してます

※内容に変更ありません。

 ルビや文頭の一文字、誤記修正です!


次は明日です!


ノシ

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