Seger eller nederlag<<勝敗>>
―Seger eller nederlag―
そして短刀を取り出す。
「さて、白波の短刀だ。こっちもそっちと同じで切れる事はない。」
ダナエがナイフを取り出した瞬間、ヴィットは急ぎで距離をとる。
「大丈夫だよ?……まあ、正しい反応かー。」
「…なに…それ…」
ヴィットがガタガタ体を震わせて一定の距離をとる。
「あれ?……そんなに怖い?」
「…普通じゃない…」
「そこまでわかるの?魔力……使えない状態で?」
仕方ないと短刀を黒い空間の中にしまう。そして彼女は両刀薙刀の節棍を手に取る。
「今日はこれでしよっか!」
ヴィットはそれを聞いて撮っていた距離を詰める。ダナエの持つ武器は現状遠中距離くらいの射程だ。一気に彼女はダナエの有効距離に入り込む。そこへ薙刀の切り上げが入る。それを右手のナイフで逸らす。ナイフと薙刀の当たる衝撃を少女は体を回転させて吸収する。回っているところに第二撃が。逸らした薙刀はそのままダナエの頭上まで登り、振り下ろされる。速度から避けられないと判断し両手で薙刀を防ぐ。ナイフと薙刀が当たる瞬間ダナエは距離を詰め、ナイフは柄の部分を受け止める。すると、ナイフで受けた関節部分から折り曲がってヴィットの背中を襲う。ヴィットも距離を詰められた事に反応して片手を背後に回し、背中を襲う刃を止める。
「流石♪いまので決まるかなあって思ったんだけどなぁー」
「…この武器を…知らなかったらで…私の負け…」
「どうだろ?魔力があれば違うんでない……かい!!」
ダナエが、魔力を通すと逆側。ヴィットの正面の刃が彼女を襲う。
「油断大敵ってね。」
片手は背後に。片手は柄の部分を。彼女は身体を捻り、正面から襲い来る刃を回避して一旦距離をとる。
「そこは、距離とっちゃダメだったねー。」
気がつくと胸元に両刀薙刀の節棍ホネバミが当てられていた。
「魔力が使えなくなってるからって、逃げに徹しちゃダメだよ?」
キライはその光景を見ていた。ダナエはもちろんだが、ヴィットも大概だ。
「キライおはよう。どうだい?目では終えたー?」
「……ギ、ギリギリですが、ヴ、ヴィットさんて本当にいま魔力無くて能力が落ちてるんでしょうか……。」
「うん。おちてるよー。落ちてなかったら文字通り眼にも止まらない。」
「…悔しい…」
ふてくされながら少女はナイフをしまう。そしてなにが悪かったか反省する。ダナエが言った通り距離をとったのは愚策だったのだろう。だが、あそこで距離を取らなくても節棍の餌食だった。ナイフを投擲してもおそらく撃ち落とされるだけだろう。
「…難しい…」
「まぁー武器の相性もあるからね。長物系だとヴィットの天敵だろ?」
「…でも…悔しい…」
「それでも、まぁ仕方ないさ。魔力の籠った武器相手だしね。」
慰められているのも更に許せない。別にダナエが悪いわけではないし、負けたのが悔しいのだ。
「さて、次はキライだ。魔力の基礎を教えよう。」
「お、お願いします。」
ダナエはキライを座らせて半径1メートルの円を描く。
「君は魔力を感じた事はあるかい?」
その問いに首を縦にふる。
「それなのに魔力は無いと?」
「て、適性は無いと。」
「そう。あ、今からやるのは魔族側の教えだ。将来誰かに教えるときは気をつけるように。」
感じた時に聞けばよかったのにとダナエは苦笑いをする。感じた魔力を思い出して、いまダナエの書いた円内に満たさせといった。これが魔法の基礎だ。アナが近寄り悪戯な笑みを浮かべる。
「おやおやおや!ダナエが人に教えを!珍しいね!そんなに気に入ったかい!こう言う子供が好きだったのかい!?あはははは。睨まないで睨まないで!キライ坊やもそれは魔族の子供でもできる事だ!がんばって!!」
「なぁ、おっさん。俺の質問に答えてくれるか?」
「なんだ、小僧。俺を師にしたいか?」
「お願いしたらしてくれんのか?」
「いや、無理だな。俺が教える事なんて一切無いだろ?」
「そんな事無いぜ?俺らは確かに強いがな。」
「弟子はうちの息子だけだ。それ以外撮る気なんて無いな」
会話とは別に激しい剣戟が繰り広げられている。
「俺が勝ったら……とかどうだ?」
「無理な相談だ。劣等感が勝っちまうよ。お前らと比べちまうとさ?」
「そうか?」
「そうだ。だが、お前に質問があれば答えてやるさ」
「いいのか?」
「ああ。俺に勝てたらな!!」
「はっ!いいやがるぜ!おっさん!!」
激しい剣戟が続く。小僧と呼ばれた青年は槍を、おっさんと呼ばれた中年はその槍を両手に持った長刀で捌く。
二人の笑い声と共に、正午から夕刻まで長きに渡った。
勝敗は……。
いつもありがとうございます。
朝あげるの失敗してたのは内緒……。
次は水曜日♪
ノシ




