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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
6章 再会
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Överväldigande stark<<圧倒的強者>>

―Överv(アーヴァル)äldigande(ディギャン) stark(ストラク)


 彼女は少し苛立ちながらキメラが飛び上がった先、真上に二本の投擲用のナイフを尾に向かって投げる。尾はそれを避ける。着地するとキメラの胴体はキライを尾はヴィットに攻撃を仕掛ける。ヴィットは蛇の根元を狙いたいがリーチ的に難がある。各手で一体一体の相手を受け流す。キライとアイコンタクトで連携を取りたいが……。彼にはそんな余裕はないようだ。敵に集中し過ぎて他が目に入っていない。とは言え、このままだとジリ貧だ。

(ヴィット!多分こいつ毒持ってるから気をつけて!)

「…大丈夫…蛇はなんとかなる…キライの援護して…」

(わ……わかった!)

 そういうとリームシュークは氷の塊をキメラの胴体に降らす。キメラが一瞬固まる。その隙にキライの長刀がキメラの片目を抉る。それと同時にヴィットは蛇の尾に切り掛かる。見え見えのナイフの軌道を蛇は回避する。回避した直後、片方の頭を貫通してナイフが刺さる。

「…うまくいった…」

 それは先ほどキメラが飛び上がった時に放ったナイフ。当初計算していたわけではないが、キメラが一切警戒していなかった為、うまく誘導できた。

 再度キメラが飛翔する。するとキメラの周囲に魔力が充満し、唸り声と共に雷が降り注ぐ。キライとヴィットは必死に動き回り雷が当たらないようにする。……。意図して避けられるわけではないが、止まっているよりはマシだ。当たりそうな時はリームシュークが氷の壁を作り防ぐ。


「あれ?なにこれ?襲われてるの?」

 ダナエの声がどこからかする。外なのに反響する声。

「なんでこんな面白いのがいるの?キメラかー……。」

 彼女はキメラ頭上にいた。鬣を掴みそのまま地面に叩きつける。

「一応私が保護者なんだ。」

 ニタニタしながら叩きつける。

「誰の許可を取ったのー?」

 ニヤニヤしながら叩きつける。

「別に怒ってないからさ。」

 ニマニマしながら叩きつける。

「おねーさんにおしえて?」

 ニコニコしながら叩きつける。

「全く……私の言うこと聞いてないのかな?本当に嫌になるね。」

 喋る間も与えていないダナエだが、少し苛ついているのか笑みが消える。悲鳴にも聞こえる鳴き声と共にダナエから離れる。

「あらまぁ、可愛いね。」

 指を鳴らすと彼女の右手の前に一メートル位の黒い渦が生まれる。そこへ腕を突っ込むと真っ黒な棒が出てくる。

「さて、なんの武器が出てきたかなぁ……。ふむ、面白い武器だね。両刃薙刀の節棍ホネバミね。いやぁ、面白いんだよ?コレ。キミは理解できるかしら?」

 三メートルはあるだろうか。両端には三日月のような形をした刃が付いている。異様に黒く、夜空よりも黒い。柄の部分は人の脊椎のような形状を模しており、持ち手となる部分は上腕骨のようだ。ヴィットにはもちろんだが、キライにはとても不気味に見えた。その反面とても興味津々だった。彼の眼はダナエを捉えたままだった。若干形状が異なるが、自分の武器と似通っているからだ。


 彼女はそれを手元で風を切りながら回転させて上段に構える。

「選択肢をあげる。このまま帰るか、殺されるかだ。キミに言葉が通じるとは思えないけどさ、本能で感じてねー。」

 そう言ったところにキメラは突撃してくる。それを見たダナエはため息混じりに突撃をいなし大きく回転して両党薙刀の節棍ホネバミを振るう。それをキメラは回避しようとするが、羽を二枚とも切り落とされてしまう。

 現れた当初はライオンに双頭の蛇の尾、そして大きな蝙蝠のような羽だったが、今は血まみれのライオン、蛇の尾……。なんだかかわいそうな姿になっている。

「まだ、やるの?」

 それを理解したのかキメラはその場から逃げ失せる。


「さて、ごめんね?仕事してる間にこんなことなってるなんてさー?二人とも怪我はない?」

「…大丈夫…」

「あ、ありがとうございます。た、助かりました。」

「なに、わたしの責任だ。悪かったね……あれ?どうしたのヴィット?」

「…ダナエ…大剣…じゃないの…?…」

「あ、コレ?私は武器なんでも使えるから手に取ったものを使うことにてるの。そう言えばキミとやった時は剣だったね。」

「や、やった?ヴィットさんはダナエさんと、た、戦ったんですか!?」

「そうだよー?あ、知らないんだっけ……?しかも私の負け。この子は本来それくらい強い。いや、そんなもんじゃない……が正しいかな?」

 さあね。ととぼけるように手をひらひらしている。嘘をつかれたとは思わないが、キライは言われた事を鵜呑みにできないでいる。

「ダ、ダナエさん。お、お願いがあります。」

「なんだい?改まって」

「その、お、同じような形状の武器を手にしている人と、あ、あまり会ったことが無いので、で、出来れば手合わせを……。」

「いいけど、これ、キミのとはかなり異なるよ?」

「こ、異なる……?」

「まぁ、わかるまでやればわかるけどねー。まぁ……そこまでは必要無いか?んー……参考にはなるか。うん。じゃーかかってきなさい。」

 キライは長刀を組み合わせて双刃刀だして下段に構え、ダナエもキライと全く同じ構えを取る。ダナエはヴィットを見て頷く。彼女はため息をついてやる気も無さそうにいった。

「…はじめ…」

 勝負は一瞬でついた。掛け声と同時にキライは突き上げる。それをダナエは正確に武器を切り上げ、キライの双刃刀を弾いて喉元に刃をあてる。

いつもありがとうございます♪


次は金曜日!


お時間があればよろしくです。


ノシ

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