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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
5章 過去
70/116

Pirat<<海賊>>

Pirat(ピロート)

 ラップはNo.2(トヴァ)の説明に興味深く耳を傾け、そして彼女は理解する。確かに教会には魔力をもつ子供はいなかった。唯一微弱な魔力を持っていたのもラップだ。他の子供たちは普通の人と比べると少し力を持っているといっただけだ。具体的に言うと子供ながら一国の兵士長と互角程度に戦うことができるといった位だ。それはあくまでも洗練された技術のおかげ。

「魔力か。確かにそれは納得できるかな。あそこで魔力を持っていたのは私だけだし、大人たちも鈍いやつしかいなかったからばれなかったしね。もし私が魔力を持っているって知っていたらまた違ってだろうね。」

「そうですね。魔力があればより厳しい教育を行われていたでしょうね。魔力を持たないものが持つことなんて例外以外ありませんが魔力の底上げは可能ですから。」

「…例外…?…」

 No.7(スー)No.18(アートン)は意味ありげにうつむく。ラップにはそのしぐさに疑問を抱き首をかしげる。そしてNo.2(トヴァ)にお願いされてライフルの説明を行う。今現在世界に出回っている銃との違いを述べる。2メートル近い銃身そして一回り大きい弾丸を射出する銃口。それに正確に的を打ち抜くための照準器。No.2(トヴァ)は物珍しそうにライフルを観察する。手に取り実際に構造を確認する。そしてすべてを理解したのかラップに返却する。

「ありがとうございました。とりあえず理解できましたが、ラップさんこの照準器使っていませんね?」

「あ?そんなことわかるものなのか?」

「ええ。この照準器であれば50メートル離れるにつれて少なくとも1ミリのずれが出てしまいます。こんなもので長距離で狙撃なんて無理です。」

「私にしか扱えないってことにすれば私の価値が上がるだろう?誰にも使えるんじゃそのまま使い捨てにされるからね。実際ほかの奴らは使いこなせないで遠距離から正確な狙撃ができていなかったからな。」

「なるほど。ボクが回避するの簡単だったのはそれでかな♪」

「どう考えても私の弾丸を打ち返したのはありえないけどな。」

「打ち返したんですか……。No.7(スー)さんは常識はずれですね。」

 胸を張り自慢げな表情を浮かべニヤニヤする。実際に見ていたNo.22(チュブトーヴァ)は思い出してみても驚愕する事象だった。打ち返すなんてことは自分には不可能だ。何度も頭の中で行ってみても成功しない。彼女の特技でもある。頭で想像した動きをそのまま行うことをできる。正確に物事を想像をできる。自分を決して過大評価するわけでもなく過小評価をするわけでもない。自分を性格の頭の中で自分を動かす。何度も試行錯誤するが自身が撃ち抜かれるのが想像される。

 ……何度繰り返しても同じことだ。木の実を回避する訓練は何度も成功しているがアレはうまくできない。ナイフで何度か打ち返すところを想像する。どんな手持ちのナイフどれで試してみても刃をそのままおられてしまったりしてしまう。ライフルの構造を聞いてそれの解決策が何か思い浮かぶかと思ったが、想像以上に理解できない為、波に揺られながら集中する。――そして彼女は思いつく。

「おや?何か思いついたのかな♪」

「…NO.7(スー)…ちょっとね…」

「まぁ、なんかわからんが、どうやらなりふり構わずって事みたいだな。あと少しでエフトレット領だっていうのになぁ。そんなに仕留めておきたいってか?」

「海賊ですか。本気で止めれると思っているのでしょうか?」

 彼らの乗る船に強引に敵船が横付けされる。テオとドールには船室の警護を頼む。強引に船に乗り込んだ先行部隊は二歩目を歩く前に頭を打ち抜かれる。

「新参者だし、私のデビュー戦ってとこだな。基本的な給金と成果に応じた報酬ももらえるとか、喜んで乗り換えるな。……おい!海賊ども、命が惜しければ乗り込むんじゃないよ!」

 警告を無視して何名かが乗り込む。が、それは複数のライカンロープに防がれる。

「俺らのデビュー戦でもある!襲ってきたんだ、あいつらの船を奪うぞ!俺らの物にするんだ!一席くらいあったほうがいいだろ!アビンザは念のためウヴァ様に許可をもらってこい!」

 一体の狼男は船室に走り出す。海賊は相手との戦力差を見て物量戦に持ち込む。そして何名か手練れがアビンザを追う。その行く手に少女が立つ。

「…7人か…行かせない…」

「ガキか、怪我しないうちに帰って寝てな。」

 ナイフを左手に持ちため息をついた瞬間……。海賊の視界から煙のように消える。一番後ろにいた海賊の首と身体は別の個体になっていた。あまりにも高速で、手際のいい一撃だった。痛みを感じさせることなく。その手際に海賊は戦慄する。彼らはそれをみて作戦を考え直す。お金をもらって言われた船を狙ったが、割に合わない。こちらの戦力では太刀打ちできそうもない。人間だけじゃなく亜人の相手もしなければいけない。そんな都合の悪い情報は与えられなかった。勝ち目がないとわかった時点で幹部は海に飛び込む。彼らは海に逃げ込めば逃げ切れると……。そう思っていた。そうはNo.2(トヴァ)が許さなかった。海に飛び込んだ直後船の甲板に打ち上げられる。そして彼は止めを刺す。

お楽しみいただけましたか♪


過去編ももう少しです。


思ったより長くなってしまってますね…。


次回は金曜日♪


ノシ

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