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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
4章 吸血鬼&吸血姫
48/116

Fall månaden röda<<紅い月が落ちる>>

Fall(フォル)naden(マナダン)da(ラダ)


彼女に起こった変化。

まず、外見の変化。


真っ白な髪の毛は黒くなり、短い髪の毛は、夜みたいに真っ黒な真っ黒になり膝くらいまで伸びていく。

(ヴ…ヴィット?)

(リームシュークよ、我の作った結界に入れ。)

(マ、マスター!?なんで消えたの!?)

(我は今、ヴィットの首飾りにいる。)

(首飾り?…マスターの爪?)

(左様。よいから、下がってろ。巻き込まれる。)


そういわれてリームシュークはユキトが壁際に作った結界に身を隠す。

ヴィットは両手に持っていたナイフを片方しまう。

「ボクは君を絶対に許さない。誰が何を言っても、仮にイロが、ルンが君を許したとしても、ボクは絶対に、絶対に許さない。」

「できるの君に?しゃべり方と髪の色が変わっただけ?まぁ…魔力がありえないくらいに増加してるみたいだけど?」

といっても…私もこのままじゃ、あれの相手は厳しい…かな?

負けないにしても…大怪我しそうだね。

「許さないって何するの?」

クラップスの背中から黒い翼が生え、ヴィットを見下す程度に浮く。

「なにって…わからないの?あなたすごい吸血姫なのに?何されるかも想像つかない?」

中に浮いていたクラップスの目にヴィットが移り込む。

ヴィットの眼は…瞳孔は細くなり、クラップスを捉え、そしてそのままクラップスの頭を掴み地面に叩きつける。

「なにいつまで上から見落としてるの?ボクと闘え。もちろんルンとイロの所には絶対にいかせない。」

頭を掴んだまま。そして、そのまま彼女の頭を再度地面に叩きつける。


ガンッ…ガンッ…ガンッ…


「いい加減にしてくれる?」

クラップスはヴィットの手を掴み投げ飛ばす。

投げられたヴィットはそのまま壁に…叩きつけられたかと思いきや、口でナイフを咥えて空中で姿勢を制御して両足、両手で壁に着地する。そのままヴィットはクラップスの方へ飛んでいき。ナイフを左手に構える。

ヴィットのナイフはクラップスの腕を切り落とす。


「うん。君こそいい加減にしてくれる?」

…さっきまでは傷口を再生させていたクラップスだったが、再生しない。

「っ…めんどくさい子だね!ほんと。」

傷口から少し上の箇所を自分で切断すると通常どおりに再生する。

「傷口を凍結させて再生を防ぐなんて、考えたじゃ無い?」

クラップスは溜息をついてヴィットを見る。するとさらに変化していた。

「…ふーん?人間じゃなかったんだ?亜人かな?」

ヴィットの変化は止まらない。

尾が生え、四足で立ち、ナイフは口で咥えている。

「もう、言葉は通じて無いかな?それが君の姿かぁ。私は偏食だから亜人って嫌いなんだよね。だからか。君があまり美味しそうに見えなかったのは?人間でそれならとて美味しそうなのに。」

ヴィットは四足で駆け抜ける。

その速度はクラップスの認識できる速度ギリギリで、回避が遅れる。

グルルルルル…

結界内にはヴィットの唸り声が響く。


このままじゃ、やられちゃうかね?出鱈目だ。あの子。

「久しぶりの生命がけって…こんなのも悪くないね!!」

クラップスが手を眼の前で叩くと結界内に変化が起こる。

建物の中で戦闘は行われていたが、建物が崩れ落ちる。

「私にも有利な状態にしなきゃね?」

真紅の満月と彼女の間に遮蔽物は無くなり、彼女にも変化が起こる。

翼は巨大になり空へ飛び上がる。彼女の牙や爪は鋭利なものになる。


瓦礫の中からヴィットは這い出てくる。崩壊した瓦礫に巻き込まれナイフは落としたようだが、キョロキョロとクラップスを探している最中にナイフが宙に浮いてヴィットの周りを飛ぶ。

(主よ。上空だ。…リームシュークは無事か?)

ナイフが上空を指す。ナイフはユキトが操作しているようだ。

(瓦礫当たったけど、とりあえず、ボクは隠れてるよ。足を引っ張りたく無いし。)

ここのほうが、安全だもんね…とユキトが作った結界の中で外の様子を伺う。

(あれって…大丈夫なの?)

(今はな。この後が大変だ。リームシューク、ヴィットを守れ。当分魔力は使えない。)

(わかった。まかせてっ!)


ヴィットの姿は最終的に黒い長髪、真っ黒な瞳、獣のような耳、そして獣のように四足歩行、手足には氷の爪が生え、手足は黒い体毛に覆われている。先ほどまでは通常に話をしていたが、既に言葉を発していない。ナイフも手では持たずユキト魔力で操っている。


彼女が動くたびに動いた方向に鋭い氷麗が飛ぶ。

クラップスは氷麗と避け、ヴィットとなるべく距離をとる。近接戦闘を行うと、ヴィットの動きについていけず劣勢になる事は必至だからだ。

ヴィットが飛んでこれないだけ高く飛び、彼女は魔力を込め、紅い光を放つ。

<Blod(ブロド) Ray(レイ)(血脈の光)>

ヴィットはそれを難なく躱す。何本も連続で。

<Blod(ブロド) Ray(レイ) Regn(レゲン)(血光雨)>

雨のような赤い光が降り注ぐ。


回避されるたびにクラップスは光を放つが、埒があかない。

イライラするクラップスの背後からユキトが操るナイフが突き刺さる。

「っ…腹立つなぁ…。」

クラップスの背中に突き刺さったナイフは彼女の力で崩壊させられる。

「もういい、全部…崩壊(こわ)れろ…結界ごと無くなってろ!!」


<Månad(モナッド) kollaps(クラップス)(月壊)>

紅い満月が落ちる…。みるみるうちに月は大きくなり、轟音を立て地面に落ち赤い月が砕ける。

あと少し!!


次は金曜日です!

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