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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
4章 吸血鬼&吸血姫
46/116

Tyvärr ungdom<<残念な青年>>

Tyv(ティヴ)ärr(ァル) ungdom(ウンドゥン)


「それが君の本気かぁ。こわいね。死なない戦闘が楽しいの?」

「…クスクス…何言ってるの…?…一回首をはねられたんだもん…ダナエにも同じこと…してあげる…よ…ふふふ…。あははは!」

相手の大剣を回避した瞬間に剣に対して足で加速を与える。与えられた加速でそのままダナエはバランスを崩す。

その隙をみてヴィットは懐に入り込む。

「…ははは!…でもね…?…これはまだ私の本気じゃ…ないの…!…あは…」

「私は本気を出せって言ったけんだけど…?…っわ!性格が変わるのはわかるけど…こんなに変わる?ふつう!?」

先ほどと打って変わってヴィットが懐に入って両手のナイフで首元を狙う。

「っと…わ、わ、わわ。」

正確に、確実に笑みを浮かべて実に楽しそうに、無邪気に、まるでおもちゃで遊ぶように。

「まった!まった!」

「…ははは…!…どうしたの…?…そとがどうにかなる前に…首を落とさなきゃ…ね…!…」

「私は本気が見たいの。君の!」

「…クスクス…無理。…現状はこれが本気ってことにしてね…ふふふ…結界のそとにシュー…おいてきちゃったから…」

「あー…あの子猫が必要だったのかぁ…残念…ま。でも今の本気ってやつでも私は勝てなさそうだね。」

「…ふふふ…でもね?あなたも本気じゃないでしょ?…クスクス…それくらいわかるよ…?…でも…出す暇なんてあげないから…!…」

ダナエは大剣、ヴィットは両手にナイフ。有利な間合いではヴィットの猛撃を防ぎきれない。

ダナエは最終的に大検を手放し、手甲でナイフを捌くことしかできない。

彼女の笑い声がどんどん大きくなるたびにナイフの速度はどんどん加速していく。


そして…最後には白いナイフがダナエの首に刺さり、そのまま横に薙ぐ。

「…っと、私の負けだね…でも、少し遅かったかな…。また遊びましょ。お互いに本気でね…」

真っ黒な空間が崩れ落ちる。

空間が崩れたのと同時にダナエの姿もなくなる。


「…はぁ…ダナエは…」

元の空間に戻り状況を確認する。さっきまで戦っていた相手は目の前から消えている。

が、戻った先の空間内の状態が変化している。ダナエの作った結界に入れられるまでは通常の月明かりに照らされた位の明るさで、そこまで不気味な状態ではなかった。

今は、室内は赤く照らされてる。とりあえず落ち着いて自分の周りから状況を整理する。


…シューは無事…。…私からの…魔力を貸し与えれなかったけど…。

リームシュークも肩に乗ってきて無事を確認できた。周囲のグールナイト達はシューが片つけてるみたいだ。

全部凍らせている。相当魔力を使用してるみたいで疲弊している。

魔力を分け与えながらイロードとゲルン達の様子を確認して絶句する。


ゲルンはその場に倒れ、足も通常向かない方向へ曲がり、激痛に耐えている。

イロードは壁打ち付けられ、床に叩きつけられ、意識はあるが、危険そうな状態。


「…ぁ…ああ…ああああ…!…」

ヴィットが絶叫しクラップスの周囲に魔方陣を展開する。

「ん?これは…」

魔法陣から氷のナイフが降り注ぐ。

クラップスはイロードの足を掴み、ナイフをイロードで防ぐ。

「…っ…」

彼は必死に声を出さない様に耐える。

「あら…危なかった。まぁあったっても私には何の意味もなかったんだけど?」

厭味ったらしくクラップスは笑う。

「私、あなたが嫌いなの。わかる?だって意味わかんないんだもん。だからダナエに任せたのに…。あれ?ダナエは?ダナエは…ああ。月が満ちたから巻き添えにならない様に逃げたか。でもあの子によく勝てたね?ホントそこは評価してあげる。君の相手はこの子を崩壊(こわ)してから。おとなしくしててね。」

「…おとなしく…するわけ…」

「ないでしょうね…。知ってる~。だからこんなの用意したんだよ。」

クラップスが腕を伸ばすとその腕の先の空間が黒く空き、死にかけの青年の体が出てくる。

「…ぅぅ…」

そして死にかけの青年の首に噛み付き血を吸う。そして彼の耳元でささやく。

「君は、このまま死ぬか…夜の世界に歩いてみないかい?…簡単だよ。衝動に身を任せなさい。そしたら体も元通り。ま…しばらくは昼は動けないけどね…。」

「お…れ…は…まだ…。」

「そう。新しい命の誕生だよ。一緒に夜の世界を生きてみないかい?まず、あの子をどうにかしてよ。できたら私が鍛えてあげてもいいよ?」

「べ…つ…に…俺は…あんたに鍛えてもらわなくていい。生きていけるなら…それでいい!それで」

「じゃ…あの子どうにかしてよ。できないなら今すぐとどめさしちゃうよ?」

ボロボロだった体はみるみる再生していく。

「…私の…邪魔する…?…」

「するね。失敗作。俺はまだ死にたくないし…お前が大っ嫌いだったからな。」

身体が完全に再生する前にヴィットは彼に襲い掛かり、ガントレットで彼女のナイフを彼は受け止める。

「魔力を持っていながら、魔法を使えないくせに。俺より評価が高かったのが…本当に気に食わなかった!」

「…お前も…魔法使えないくせに…」

「うるさい!俺だって使えるんだ!」

パチリ…

彼の叫び声とともに静電気が起こり、彼女はあまりにも残念な魔法で目をぱちくりする。

「…これだけ…?…」

この残念な子お気に入りです。


今回はこんな感じですが…



吸血姫編ラストパート!

次回は月曜日!!

…のはずです。 土日にあげれたらですが…あげます!


では。

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