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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
4章 吸血鬼&吸血姫
44/116

fullmåne<<満月>>

間に合いました!


遅くはなりましたが…

fullm(フルモ)åne(ンネ)


笑みの止んだクラップスにイロードは彼自身最速の突きを繰り出す。

自分の槍は先ほどクラップスに崩壊させられたが、瞬時に彼の召喚獣が槍を彼の手元に形成する。

顔面を貫いたと思ったが、クラップスが歯でかんで止める。

「ほんと、格が違うな。あいつが望んで吸血鬼になったとしてもお前は(かたき)だ。」

そのまま連突きを行う。

火の槍でついてもこいつは火傷すらしないのか…

「いや?火傷はしてるよ?すぐ治っているだけだよ。安心して。一瞬ダメージは与えれてるから。」


いやいや…絶望的じゃねぇか。与えたダメージはそのまま回復してるってことだろ?しかも…

「俺の心を読んでいるって?そんな全部顔に出てるからさ?」


イロードは舌打ちをしながら槍で攻め続ける。

クラップスの後頭部にゲルンの踵が勢いよく入り、そのままの勢いで吹き飛ばされる事になる。


「…なんだ?これ…傷が回復しない?…ちがうな。傷の回復が遅行している?…はは!何をした?面白い。本当にお前は面白いよ!」

「雑談している暇はないんだよ…ね♪」


<Fraxinus(フラックス) Spear(スピア)(トネリコの槍)>

さっきまで魔法で生み出したユグドラシルを槍の形に変異させる。

「あれ使って!あれなら少しはいけるはずだよ♪さっさと拾ってきて!」

「おう!助かる!」


クラップスをゲルンは追撃し、イロードは槍へ向かう。

彼女は正面からクラップスに仕掛ける。

「短時間なら一人で抑えれるでも?」

ゲルンの攻撃をクラップスは片手で捌いて反撃を加えよ打とする。

と、回避したはずの攻撃をクラップスは喰らい再度吹き飛ばされる。

「…またおかしなことが起こったね。私はこれでもそれなりに長生きしてきたから…いろんなことを知っているはず…なんだけど。さっきのは加護を受けた攻撃だね。でもこれは知らない。何をしたのかな?」

「さて、何かな♪」

再度ゲルンはクラップスに仕掛ける。威力を重視した全身の一回転させて体重を乗せた踵落しを放つ。

クラップスは再度それを回避するが、また回避したのちに攻撃に当たり地面にめり込む。

「…神樹の従者…かな?昔の文献で…さっきの栗鼠かラタトスクだっけ?喧嘩をあおるもの…?私の意思に干渉して、認識能力をに喧嘩させてるのかな?」

「さすが♪御明察だね。だけどわかっても…それに。」

「待たせたな!これで形勢逆転じゃないか?」

「いいねいいね!この私にまだ勝てると思っている。ホントにいいね!是非配下に置いておきたいよ!とりあえず、オマケは退場してよ。」


クラップスは興奮気味に声をあげイロードを襲う。

イロードとの距離を一瞬で縮め、鋭い爪で斬りつける。

男を斬りつけたはずが、クラップスの腕が燃え始める。

斬りつけたのは彼の召喚獣…炎に包まれた狼。

「想像以上にやっかいだね。じゃ…」

何かをしゃべろうとした瞬間クラップスはイロードの槍に突かれる。そしてそれに続きゲルンは回し蹴り、踵落とし、蹴り上げ、と攻撃を続け最終的に足を払う。その瞬間イロードは槍を抜き転倒した相手に対して連続で突き下ろす。

…相手に回復させる時間を与えてはいけない。二人は息のあったコンビネーションで敵に立ち上がる猶予すら与えない。

ゲルンの攻撃とイロードが装備している槍の攻撃であれば有効なダメージを与えられる。

ラタトスクのおかげでクラップスは此方を正確には攻撃できない。


イロードは違和感を感じ始める。

ルゥの体力の消費が激しい…なんでだ?

息を切らしながらゲルンは連携していく。そしていつの間にか攻撃の手が緩くなっていく。


「…それは…ね…。…人に余るもの…使うからね。クスクス…」

ボロボロになった吸血姫が不気味な笑いながらゆっくりと立ち上がる。

まるでその姿は襤褸布きれが風に揺られているように…。


天井にある丸い窓に深紅の満月が浮かぶ。

なんだ…今日は別に満月とかじゃ…

「ざん…ねん、だけど…これで御仕舞。ここは私の結界。それを忘れてたんじゃない?」

月明かりに照らされた襤褸布はまるで新品の布になる。

「残念だけどさ。これで…死んでもらう。先にお前から…喰らってやる。残念だけどお前はいらない。私がほしいのはあっちの踊り子だ。」


手を横に振ると突風が起こる。

先ほどと同様に鷲が飛んで来るが、風を抑えることに失敗し、逆に壁に激突させられる。

「あらあら…もう魔力が切れるみたいだね?ユグドラシルなんて人の手で生み出すだけで驚きなのにね。それを更に槍に変換、そしてその使者を使役する。どれだけ魔力が必要かわかる?残念だったね?とりあえず…逃げるわけないと思うけどさ?足の骨くらい砕いておこっか。」

クラップスはイロードから離れ、ゲルンに近寄り投げ飛ばす。そのまま足を踏みつけ…


ゴリッ…。


鈍い音が、ゲルンの声にならない呻きが、空間内に響く…。


「…ルゥ!」

イロードは槍をクラップスに投げつけ。ゲルンから引き離す。

その瞬間、ユグドラシルの使者は姿を消す。


「はい。これでもうどうにもならないね。」

イロードはクラップスに蹴り飛ばされる。そのままイロードは壁に打ち付けられる。

「っ…」

そしてイロードの召喚した狼も消える。

「もう、ゼツボーだね。君は楽には殺さない。散々なぶってあげるよ。安心してね?飽きるまでは生きてられるから。」


次回はヴィット登場です!


金曜日予定。

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