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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
4章 吸血鬼&吸血姫
31/116

spaning rapport<<偵察報告>>

――spaning(スポーニング) rapport(レポート)――


彼は、『単純に、爽快に、やりたいようにやる。常に笑っててやろう。』そういって生きてきた。


今日はなっていう日だ。最悪な気分だ。

ルゥを危ない目に合わせてしまった。

しかも過去の自分ミスのせいで。

最初に

そして今、全員に過去のミスを伝える。


「今回の、沼地の件だが…まず俺がはじめて…」

「…イロ…昔話はどうでもいい…」

「シロ!話はちゃんと聞…」

「イロード?たぶんその話はどうでもいいと思う。」

「そうですよ。何があの沼地にいるのか。それを教えてください。」

「お前ら…」


イロードとゲルンが遭遇した相手について伝える。

今回のアンデットの化物の元締めは吸血鬼と吸血姫。

そしてその他大量のアンデット。


ここ居る面子であればだれでも1対1で戦えば勝てる相手である。

どれだけ敵が力を蓄えてきたとしても、それ以上の力をここにいる奴らは持っている。

そう信じているが、


ヴィットが心配だ。最近魔法を覚え、格段に力をつけているが、それでも調子に振れ幅がありすぎる。

イロードはそう考えヴィットを見る。



そして問題はその他大勢のアンデット共。

頭である吸血鬼たちを殺せば、復活もしないし、無限に湧くこともない。


「ヴィット、ゲルン、ビローア。今戦闘になったとしてそれぞれが契約している相手を召喚することは可能か?」

「ボクは問題ないよ♪」

「僕も問題ありません。」

「…私は…」

(ボクが召喚するから問題ないよ!)

「ん?チビがか?」

(ボクのマスターとヴィットの相手は同一人物だよ?あと、次にチビって言ったら君を凍らせる。)

「悪かったよ。オチビ。」


…キンッ…


場の空気が凍りつき始める。にやりとイロードが笑い指を鳴らすと室内が暖まる。

「俺を凍らせるのは、結構難しいぜ?」

「…シュー…気にしちゃダメ…」

ヴィットが片に乗っている子猫の頭をなでる。


「じゃぁ問題ないな!んで。今回は俺からの依頼になる。皆の意思を聞いていなかったな。今回俺の頼みを聞いてくれるか?」

「領内で一番おいしいお店に連れて行ってくれるならいいよ♪ね?ヴィットちゃん」

ゲルンはヴィットに抱き着き、猫をなでる彼女の頭をなでる。

「僕は欲しい本があるのでそれを買ってくれればいいです。」

「うし!助かる!」



「私たちも手伝ってあげようか?」

「俺も地下にただで住むわけにはいかないしな!」

「それは助かるが…報酬は?」

「私はイロードの召喚の相手を観察させてくれればそれでいい。今日使うんでしょ?」

「俺はただでも構わんぞ?世話になるしな。どうしてもというなら、先ほど飲んだ分でだな?」

「わかった。」

「ちょっとデプロの所に行ってくる!」


イロードは支度を手早く済ませて兵舎に向かう。


ーーーーーーーーーー


(これは大群だな…死霊と人間で戦争でもおっぱじめるってレベルだな。)

そんなことを考えながら沼地に来た二人組は状況を確認する。


並みの人間であれば簡単に殺されてしまうだろう。

二人で行ってもやっぱりつらいだろう。


目算で約六千ってところかな?

スケルトン:千体

ゾンビ:二千体

マミー:五百体

ワイト:五百体

ゴースト:五百体

グール:千五百体


疑問点はなぜ吸血鬼のくせにグール以外の死霊系のモンスターを束ねられているかだ。

一番多いグールに関しては吸血鬼達の被害者だろう。

吸血鬼に血を吸われ彼らの奴隷になった者たち。


かまれたとしても大量の魔力を有していればグールになることもなく、吸血鬼もしくは吸血姫になることもない。


二人は沼地から少し離れて木の影に隠れる。

「どう思う?」

「明らかにおかしい。」

「うん。だってグールはわかるけど、他の死霊はおかしいよ。他の何かも関係してるのかな?」

「直接聞くのが早いんだけどね?」

「何処にいるかわからないからな…」

「ねぇ…沼地の真ん中にある小島に建物ない?」

「何処?んー…建物じゃなくて…結界じゃないか?」

「結界…かな?あれ…」

「いたっ…二体いるな… すごい魔力だな…あれが吸血鬼と吸血姫か?」

「みたいだね?」

「じゃこれでやることは終わりだな。戻るか。」


二人は足早に領へ戻る。


ーーーーーーーーーー



「デプロ!きたぞ!説明を頼む!」

「まぁ説明といっても、状況は何となく知っているんだろうが?」

「まあ。何となくな?」

「まだ、偵察に行った奴らは帰ってきていない。」

「その偵察に行った奴らの腕と命は保障できているのか?」


偵察要員を選んだ部下を呼び寄せ、デプロが確認をとる。

「偵察に頼んだ奴のことを教えろ!」

「えっと、黒いローブを被った男女二人組です。」

「黒いローブ?」

「はい。領内ではあまり見ない二人組ですね。」

「二人組…ね?特徴は?」

「特徴ていうのは特にありませんでしたが、今回の依頼の報酬を15万ルチロで引き受けると。あ…変な紋章が入っていました。王国の紋章をひっくり返した感じので」

「15万??なんだそれ…馬鹿なのか?命がけの依頼だぞ?」

イロードは俯き考える。

(…その紋章…俺の知っている奴か…?…孤児院関連者の可能性が高いな…)


ちらっとイロードをみて…

「そういえば、同じように世間のことを知らない奴が居たな…」

「んあ?なんだおっさん。俺を見て…?」

「ま…違うだろ…何でもない…」



ガンガン…

乱暴に扉が叩かれる。

「デプロ!偵察が返ってきた!」

「状況を報告しろ!」


「あー…見てきた結果だが、」


兵舎の奥からため息交じりの声が聞こえる。

「やっぱり…か」


次回!ようやく戦闘開始ですね!

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