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kvittning<<旅立ち>>

旅の初日に関して記載。


…うまくかけなくて四苦八苦しています。

kvittning(キフィング)


 にこにこしながら快活な少女は暗く陰気な少女に問いかける。

「ねぇヴィット、これからどうしようか?みんなはあそこで暮らしていくみたいだけど、ボクはNo.1は嫌いだから傭兵団にいたくないし、だからってあそこで自給自足していこうとは思わないんだよね。」

「……私もNo.1 嫌い…ていうか、みんな私のことを見下してたし…私のことをちゃんと見てくれてたのは…ルンとビロとイロの三人だけ…」

「そういえばビローアとイロードは先に渓谷を出て行ったみたいだよ?ボクたち一緒に出ていくと思ってたんだけどね?」

「……先に村を超えてブレリュ…行くって…あの二人なら直線に行ってる…と思う…二日は短縮できるでしょ…?私を置いて行っていいんだよ?私…体力無いから…天気がいいとダメなんだよね…体力が…吸われているんだよね…先に行って待っている…て言ってたから」


 太陽を忌々しく睨み付けすぐに俯く。(目が焼けると思った…)

 彼女は白い。文字通り髪、肌、目は白く体は小さい。

 その白い肌は日焼けをしないがその分体力を消費する。そういった体質だ体質というよりは呪いに近い。

 そのため、日中の移動速度は落ちてしまう。


「ボクはね、ヴィットと一緒にいたいんだ♪君がいないとボクは楽しめないんだよ。だって室内の個人戦したときヴィットにだけ勝てなかったんだもの。まぁ、女の子のみのだけど。しかも君はほかの人が相手だったらわざと手を抜いてたしね?」

 にやにやしながら顔を覗き込む。

「…三人以外…私のことを見下していたから…。本気で戦うメリットがない…私を評価してくれるのは、対等に見てくれる人…だけでいい…私は私を見下す相手は誰でも見下す…じゃないと気が済まない…でも室内戦じゃないと私は戦力外…夜戦でも私はこの色だ…すぐに見つかってしまう…不意打ちもうまくできない…染めても染まらないし…」

「でもそれは個人戦ではでしょ?ボクと組んだら夜戦でもなんとでもなるしょ?それにヴィットは頭を使っていこうね?弱いのは太陽の出ている時間だけでしょ?気をつけなきゃいけないのは。」

「…ルンの過大評価…だよ」

 ゲルンはヴィットを抱きしめる。

「君のは過小評価だよ」


「と り あ え ず♪お互いの装備を確認しておこうか?ボクはいつも通り二種類の指輪を二つずつ左手に、あとは手甲だね」

「…私は…ナイフ…だけ…あとは…。日よけのローブ…」

 ローブといった後、ヴィットは停止する。逆にゲルンはヴィットのこめかみを鷲掴みにする。

「んーヴィット??ボクが何を言いたいかわかるかい?わ か る よ ね♪」

「…ご…ごめんなさい…でも…私…ローブ…」

「煩わしい…かな?でもヴィットの体力は陽にあたるとなくなっちゃうんだよね?ボクは最低限の準備をしないのは好きじゃないな?」

「…でも…まだ…」

「これから森に入る、少なくともあそこには猛獣もいるだろうし、ゴブリン、オーガとかの魔物もいる。最低限の装備をしなさい。あとは、ナイフは2本?いつも使っていたやつかな?」

 ゲルンはいつも正面から怒ってくる。逆らえず真っ黒なローブを被る。

 以前傭兵業務で敵から奪い取ったローブである。ヴィットは視野が減るのを嫌い、ふわふわした感覚も煩わしい。

「…いつも使っていたナイフ…2本と…予備に4本…」


 ゲルンはヴィットの歩く速度に合わせて歩き、2人は森へ入っていく。

「そかそか、じゃ、この森は問題ないね。いつものナイフなら心配ない♪でもそのローブも不思議だよね?真っ黒なのに熱持たないんでしょ?ふつう黒かったら熱持つよね?」

「…ビロがいってた…内側に魔力…込められてる…って…」

「ビロードはそういうの詳しいよね?なんでだろ?物知りだよね~同じ年齢で同じ環境で過ごしてたはずなのにね」

「…ビロは常に孤児院の書庫にこもってた……ルンは遊んでた…環境同じでも…ね… ……ルン…右の木の上にゴブリン、5m先に落とし穴、後ろの茂みにはゴブリン2匹、囲まれてる…」

「大丈夫だよヴィット?木の上のゴブちゃんは君の予備ナイフで始末したから♪」

ションボリしながら恨めしくゲルンを見て木の上を見る。

(…あれじゃ…落ちてこない…取りに上らなきゃ…)

「…いつ…私のナイフ……」

にこにこ笑いながらゲルンは指輪をはめて後ろの茂みに近寄る。

「ヴィットが気が付く2秒前かな?肩慣らしに1体ずつね♪」

ぶすっとゲルンにむくれつつ、

「…いい…2体とも私…やる…代わりに予備のナイフ…とってきて…大丈夫…森の中だしローブも被ってる…このふわふわした…ローブ…なれなきゃいけない…」

頷きヴィットのローブのフードを取る。

「戦闘中は被らないほうがいいよ?なれるまではね?」

 ヴィットは大きく息を吐き茂みの右から回って入る。隠れているのがばれていないと思っていたゴブリンは何が起こったか気は付かなかった。

 白い何かが自分の後ろを通過していったとしか思わなかった。

 そしてゴブリンは気が付く自分の体と首がもう一緒ではなくなっている事に。

 悲鳴が上がる。もう一体のゴブリンだ。彼は見た、相棒の首が溶けかけのバターを切るかのように切り落とされるのを。

「リカイ、デキナイ、オマエ ナニモノ!!ニンゲンノクセニ!!」

 ヴィットの瞳孔が細くなる。まるで猫科の動物が攻撃態勢をとるように。

 同時にゴブリンは声も出なくなってしまう。ヴィットから出る殺気に竦み上がり声も出なくなり、木々に止まっていた鳥たちが飛び去り、周囲の動物たちは逃げていく。

 ゴブリンが瞬きをした瞬間。瞼が閉じた瞬間ゴブリンの前にいた白いものはいなくなっていた。代わりにゴブリンの両腕はなくなり数秒後に……

「ギャアアアアアアァァァァ」

 絶叫。直後に絶叫は小さくなる。何かに押さえつけられるように。

「…うるさい…黙れ…ほかの仲間の場所吐け…別に全滅を考えてるわけではない…ほかのゴブリンに襲われたくない…だけ…言えば楽にする…約束する…」

 意図を察したゴブリンは息絶えにほかにゴブリンが張っている場所を聞き出し約束通り楽にする。

「ヴィットは優しいね。ボクだったら居場所聞いて全滅にさせちゃうよ♪」

「…私は約束守る…それは人外の有象無象でも…ルン…私のナイフ…とってきてくれた?…あれ…大切なの…」

 入手した情報には嘘偽りはなく、他のゴブリンに遭遇することなく森を抜けることができた。


「ヴィット!村についたよ♪今日はあそこで休もうか。」

「…ルン…私はまだ歩ける…だからこのまま進んでも…構わない…」

「今日くらいは宿に泊まろうよ♪初日から無理しても意味ないし、これからのことを考えよ?宿代はボクが出すから♪これでもボクはお金持ちなんだよ?」

「…嘘つき…ルンは無駄使い多いから…あまり残っていない…と思ってる…二人で…払う…」

ゲルンはヴィットに飛びつき、ヴィットはスキンシップに照れる。


旅立ちの初日の旅は森を抜け、村の宿についたところで終わる。

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