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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
3章 マスターの依頼
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…den tilläts…<<…まかせたよ…>>

――…den(デン) till(ティラス)äts…――



『力が、溢れるわ…残念ながら制御しきれん!今なら、お前にも負けはしない。』

「…ふふ…そんなの…やってみないとわからないじゃない…あはは…」

『狂っているな。今まで殺してきた人間とは根本から違うな。くたばれ。』


今まで追い込まれていたオーガロードは咆哮とともに襲いかかる。

身体は大きくなったにも関わらず、速度も速くなっている。


ヴィットは小手調に大量の氷のナイフを魔方陣から生成して射出する。…いや、射出しようとする。


…が、展開したオーガロードが睨み付けた魔法陣が無効化される。

オーガロードは魔法に対する何らかの力を得たようだ。


『残念だが、さっきまでとは違うぞ!』

(…へぇ…魔法陣が上から…取り消された…そんなことが…できるんだ…)


驚きよりも感心してしまうヴィット。

とはいえど追い込まれている気がしない。


これが敵の性質だとしたら?

頭上と背後に魔法陣を展開すると、魔法陣が展開されたのに気がつき頭上の魔法陣を視界に入れる。

視界に入った瞬間、魔法陣が無効化される。


「…すごいね…視界に入った…物に作用するんだ…」

微笑みながら分析し、背後に展開された魔方陣からは氷のナイフが射出され、オーガロードに突き刺さる。

『これしき痛くも痒くもないわ!!』

咆哮をあげると、再度変化が起こる。

赤かった身体は赤黒く変化し、両肩と後頭部からは顔のようなものが生える。

『我らの恨みを全身で受けるがいい。』

それぞれの顔から声がする。


「…顔が増えて…それで…?…」

クスクスと彼女は笑い、挑発する。もちろん彼女は警戒する。視界に入った魔方陣を無効化する能力を持っていると警戒する。試に変化したオーガロードの周囲に魔方陣を展開する。


と、展開した魔方陣は全て解除される。

「…本当に…めんどくさい相手ね…少し…疲れるんだけどね…こういうのは…どう…?…」

口元がにやりと開く。

(…たしか…この感覚…だったかな…)


ヴィットは目を閉じ、両手を広げて、深呼吸をする。

『何のつもりだ?』


(…坑道内の…空気から…氷を生成する…まだ…魔力だけでの…直接生成は…できなくても…)

「…ほら…できた…ユキトに…教えてもらった…」

<rimfrost(リムフロスト)霧氷>


「…クスクス…なんとか…できるかな…?…」

霧氷を操り、オーガロードを囲む。霧はどんどん濃くなり、オーガロードの視界を完全にふさぐ。

そして周囲に魔方陣を多数展開し、攻撃を仕掛ける。


氷のナイフが多数射出され、オーガロードに無数の刃が遅いかかkる。

『ぎゃあああ!!』

「…ホント…楽しい…私に勝てると…思っていたの…?…どんな奥の手…あったとしても…君には…無理…」


霧を操り、オーガロードの頭上に移動させる。無数のナイフがオーガロードの体には突き刺さり、複数あった顔には霜が付き、体は血まみれになっている。


『貴様!何者だ!?なぜ俺たちオーガを狩る!?俺らは普通に生きていただけだ!この世の中は弱肉強食だろ!』

「…クスクス…知ってどうするの…?…わたし…?…私は…ヴィット…普通に…?…そか…いま君が言ったけど…弱肉強食…なんでしょ…?…あははははは!…それで十分じゃない…!…」


最後の力を振り絞り、オーガロードは身体を動かす。

血を流しながら、凍りついた体を動かす。

凍てついた体には罅が入り崩れながら攻撃を繰り出す。

所持していた剣を振りぬき、振りぬいた腕はそのまま罅が入る。


その日々に対してヴィットはナイフを差し込み、梃の原理で腕を崩す。

「…これで…君は…片腕になった…楽しかったけど…私…飽きちゃった…」


そういうとヴィットは一部の氷壁を解除する。



「…ビロ…まかせたよ…」




―――坑道周辺の探索を終え、合流地点でビローアは待機している。


(マスターから依頼があったのはやっぱりオーガロードの亜種の調査みたいですね。ヴィットさんは飽きてこっちに流したようですし、僕が片つければいいですか。)


「こんにちは。オーガロードさん。すでにボロボロですね。ヴィットさんにやられましたか。あの人は手加減ていうものを知りませんからね。」

『あいつ、一人じゃなかったのか!?俺の仲間は!?』

「大変申し訳ありませんが、ここにはあなた以外いませんよ。皆様が外に出て行ったのに気が付かなかったのですか?」


『貴様ら!!何様のつもりなんだ!!』

「僕たちですか?マスターの使いの者です。あなたは知らないと思いますが、偉大な方ですよ。」

『言っていることがわからんな。あの女と同じで狂っているな。』


「そうですか?簡単に説明しますよ?マスターと僕たちが呼んでいる方が、貴方達の討伐を依頼しました。これに加えてこれから、僕たちが暮らす場所の人々から危険な化け物の討伐を依頼されました。これで分かりますか?まぁ、マスターは討伐と言っておきながら、あなたのようなオーガロードで実験を行いたいみたいですね。大丈夫です。安心してください。ほかの方々とは違い、命までは奪いません。ただ、討伐したということになっていただきます。」

『ごちゃごちゃ…だから意味が分からんと言っている!』

「わかりませんか。じゃいいです。一方的に要求を言います。おとなしくつかまってください。拒否権は有りません。痛い思いしたくなければ、おとなしく…」


ボロボロになった王は剣を振りかざす。対してビローアは無表情なままオーガロードを見る。

「残念です。」―――指をぱちりと鳴らす。


巨大な魔方陣が展開される。

『なっ…』

魔方陣を見るが、全体を捉えきれていない為か、魔方陣のキャンセルはされない。

巨大な水の塊が、オーガロードを包み込む。

<Fängelse(フィーゲン) vatten(ヴァテン)(水の牢獄)>


「…あれ…?…捕まえるの…?…とどめは…?…」

「ヴィットさん。お疲れ様です。マスターへのお土産です。出来れば、ヴィットさんの力も貸していただきたいです。」

ヴィットは水の牢獄に魔力を込めると水の牢獄は氷の牢獄となる。。

「これで、冷凍してマスターに引き渡しましょう。珍しい個体です。研究対象にするでしょう。」


「あとは…彼女に従属せし、使い魔よ、偉大なるマスターへの伝言を。」

ビローアは鞄から一冊の本を取り出し、詠唱を行う。


魔力を込めた瞬間本から、1羽のフクロウが現れる。

「お久しぶりです。昼間に大変申し訳ないですが、マスターに伝言をお願いします。」

オーガロードを捕獲した旨をフクロウに伝え、空に放つ。


「じゃ帰りましょうか。あと領にいる兵士のお仕事です。」

…ヴィットは少しだるそうにビローアの後についていく。


―――ルンとイロは大丈夫だったかな?






少し、更新が遅れ気味です。ごめんなさい。

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