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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
3章 マスターの依頼
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Dämpa samlingen<<討伐と採集>>

――Dämpa(ダンパ) samlingen(サンリゲン)――


彼女が目を覚ますと、修練場にはゲルン、イロード、ビローアの全員が集合しており、それぞれのトレーニングを行っていた。


「お、シロ目が覚めたか?暴走後の調子も大丈夫そうだな。全員集まれ!話がある!」

彼女が目を覚ましたのと同時にイロードは全員をヴィットの周りに集める。


マスターからの依頼を全員に伝える。

依頼は三つ。

1、彼女が実験体として捕えていた影鬼の捕獲、もしくは討伐。

2、ブレリュの南、坑道に大量に増殖したオーガの討伐。

3、ブレリュの北、ルーロ山にいる炎龍の鱗の採集。


イロードが概要を話し始めたところで、1の依頼に関しては彼女がすでに完了させている旨を報告する。

彼は自分自身で戦ってみたかった様子で落胆している、


しかもマスターへの報告も不要ということで、報酬の増額交渉も難しそうだと嘆いている。

依頼に関しては満場一致で参加ということだ。


ビローアは依頼内容から、二手に分かれることを提案する。


集団戦に向いているビローアとヴィットは坑道でオーガ退治。マスターからの依頼に加えてデプロから別途依頼があり、領内にいる兵士では荷が重いとの話をもらっている。


単体戦に強いイロードとゲルンはルーロ山で炎龍の鱗採集。こちらは採集が目的で対象の討伐はしてはいけないとのことだ。


「まぁ、全員で当たってもいいんだが…マスターから鱗はすぐ欲しいって話だ。オーガ退治はデプロからなるべく急いでくれって話だな。ビローアが言うまでもなく二手に分かれるしか無い!俺らはとりあえずこれから準備済ませてちょっと行ってくる!」

「ヴィットさんはもう動けますか?とりあえず僕はデプロさんのところに行って情報をもらってきます。動けるなら帰ってきたらすぐ行きましょう。」

「…わかった…すぐ行けるように…準備しておく…」


ビローアは準備を済ませて詰所に向かう。

ヴィットは欠伸をしながら、ストレッチをしのんびりと準備を進める。

「ヴィットちゃん♪ホントはボクが付いていきたかったんだけどなぁ」

「…ルン…ちょっと…邪魔…」

「そんなこと言わないで♪ボクも癒しが欲しいの♪これからイロードと行動だもん。振り回されるんだ」


酒場の扉が開く音がする。どうやらビローアが帰ってきたようだ。

「…ルン…いってくる…」

ゲルンを無理矢理引き剥がしたヴィットはビローアの元へ向かう。


酒場のテーブルに一枚の紙が置かれており、ヴィットはそれを確認する。

「依頼書です。ちょっと目を通してください。」

「…これ…ホント…?…私…一人で…十分だよ…?…」

「僕も最初はそう思いましたが、記載されてる被害情報を読んでください。どうやらオーガをまとめる個体がいる可能性があります。元来オーガは群れをなしたとしても統率の取れた行動は行いません。周辺の村落が襲われた際の状況を確認しましたが、怪しいです。」

「…オーガロード…だっけ…?…ロードだけ…他のオーガと…比較しても…大きくて…」

「そうですね。僕は一度孤児院の時に退治していますが他の個体と比較して危機察知能力が高く、全滅させるのは少し難易度が高いです。」

「…ふーん…強いの…?…」

「…そうですね。知識がある分やっぱり厄介です。以前退治したのは、曲がりなりにも剣術を使用してきました。今回のがどんなのかわかりませんが、警戒したほうがいいかもしれないです。」


「…作戦は…?…」

「1人が陽動、1人が潜入ですね。」

「…じゃ…私が…潜入…?…」

「はい。正直な話僕は潜入は苦手なのでお願いしたいです。」


ヴィットはうなづきお互いの装備を確認した後、出発する。彼女はビローアから少し遅れて扉を出る際につぶやく。


「…いってきます…」


「いってこい!」

「いってらっしゃい♪」


2人に聞かれていたみたいだ。顔を真っ赤にしながら誤魔化すために走り出す。



――――イロードとゲルンは二人が出て行ったのち打ち合わせを行う。

単純に討伐するだけであれば、今回の条件であれば四人でかかれば苦労なく討伐ができる。

依頼の内容的には討伐ではない。殺してはいけない。

マスターの話では幼体。成体であれば四人の全力でかかっても難しい。


幼体であっても、サイズは5メートルはある。

油断はできない。イロードに関しては炎に対して耐性がある。イロードから見てゲルンは耐性は無い…

対峙するメインは彼になる。

彼女は主に回復を担当してもらうつもりだ。


準備が完了した時点で、ゲルンはイロードを修練場に呼び出す。

普段は土で利き手と利き足を固め、逆の手足を樹木でコーティングする。


「ボクはいつもはこういう装備にしていたんだけど…こういうこともできるんだ♪」

そういうと彼女の全身は岩石が装着させる。

「炎龍と対峙するなら、これのほうがいいよね♪」

そんなことだ出来たのかとイロードは驚きを隠せない。こんなことも出来たのかと称賛する。

とはいえ、今回は幼体ということを考慮していけると判断しているが、成体と相対した場合はばれないように逃げ出すと伝え。


準備は完了した。北の山へ向かおうとイロードは気合を入れて荷物を持ち、そしてゲルンとイロードはニヤニヤしてイロードと扉の前に立つ。



二人は声をそろえて言う。


「いってくるよ♪」

「いってくる!!」

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