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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
2章 ブレリュにて
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Kidnappning<<略取>>

――Kidnappning(キドナピン)――


初日の酒場の運営は大成功だ。


演奏が終わるとヴィットはキライに呼び出される。


「え、演奏、 すごかったよ!」

「…ありがとう…」


ヴィットは同年代の相手に褒められるとは思っていなかった。

何とも言えない表情を浮かべ、なれない酒に酔ったキライと少し話をする。


幼いためか、お酒に弱く、足もおぼつかない状態だ。

イロードとゲルンに言われて、キライを兵舎に送っていく事になった。


「…なんで…私が…納得いかない。…」

ヴィットは不服そうだが、少し楽しい気分になっている。自分を褒めてくれた相手、孤児院以外の同年代の相手。

初めての友達そう思える相手。

もちろんゲルンやイロード、ビローアもいるが、彼女は彼らのことを友達とは思っていない。どれかというと…『家族』そう思っている。恥ずかしくて本人たちには一言も打ち明けたことは無い。


友達っていうのはこんなのもなのかな?とヴィットは考えながらキライを送る。

帰り道でキライの酔いは少し醒め、彼は強がりここまででいいといってくる。

ヴィットは真に受けそのまま別れる。


キライはヴィットと別れたのち、若干ふらつきながら帰路につく。

帰る途中。


「やぁ、ボク。飲んでご機嫌かい?」

「だ、誰ですか?せ、先輩ですか?」

「違う違う。まあ、ああ。人生の先輩っていう意味ではそうだな?」

「な、何言ってるんですか?」

「いや~ボクは、君にアドバイスをしたいんだよ。君はあの子のことが気になっているんだね?」

「…な、何をいっているんですか?な、何を言っていのるか、 わ、わからないですよ。」


一人の男と話していたら、別の男も現れ半ば強引に酒場に連れて行かれる。

何も知らない少年兵は奢ってくれるとの一言に目がくらみ、逃げようとすることもなくついていく。

これから何が起こるかも知らずに…


ヴィットは酒場に帰り、片付けを手伝う。

イロードとデプロの二人は意気投合してまだ二人で飲んでいるようだ。


「よう!えーと、シロちゃんだっけか?」

「……。…」

「あー俺はデプロだ言っていなかったか?」

「…知っている…けど…シロって…呼ばないで…」

「あれ?この兄ちゃんにシロってきいたぞ?なぁ?」

「ああ。俺はシロって呼んでるぜ!」

「…イロ…怒るよ…?…私は…ヴィット…」

「ふーん?まぁ俺もシロって呼ばせてもらうわ!」


ヴィットから思わずため息が漏れる。

「キライは送って行ってくれたか?」

「…途中で…酔いが醒めたから…大丈夫って…言われた…」

「そうか。ならいいか。」


デプロは少し考えながらも、イロードと酒を飲み続ける。

話題に上がったことはいろいろあるが、彼が興味を示していたことは、彼らが見せた殺陣に関してだ。


あれに関してはゲルンが直観で回避を行っていたのみ。

打ち合わせ練習とは行っていない。


ゲルンは素手での戦いを得意としているため、得物の軌道を読んで攻撃を避けることを得意としている。

そのため、ヴィットがゲルンに一撃を入れるだけで相当苦労する。それはイロードでもだ。


デプロの興味はヴィットとビローアだ。

あの動きを見ることに、イロードとゲルンの二名は相当な腕前だ。

じゃあほかの少年と少女は?少年に関しては黒い骸骨を追い出した経歴を聞いている。

少女は?この連中の連れということは同じような腕前なのだろうか?楽器の腕前は見れたが。戦闘のほうが気になる。


ここの連中の腕が確かなら、臨時的にでも手を借りようと。

なんだかんだでこの領地内でも手が足りていないのだ。普段は問題ないが、有事の際にはどうしても手が足りなくなる。

把握している三人の戦力でも申し分なさそうなものだが、できれば最後の一人もと思ってしまう。

そのうち見られればいいと思い。口にはしない。

なんとなくデプロは満足し、店内に誰もいなくなったのち帰路に付く。



ヴィットは店のあと片付けをしている。彼女は一度そのに出る。なれないことをして外の空気を吸いたくなったようだ。

すると見慣れない男に手紙を渡される。

彼は彼女の演奏が気に入ったといい、招待状と言っていた。

男が去ったのちに手紙を見ると衝撃的ことが書いてあった。


「明日の朝までに、<酒場 スケレット>に来い。」


ヴィットは走り出す。ブレリュのはずれ、そこに彼が監禁されている。

なぜ?彼が監禁され、自分が呼び出されるかわからない。

誰が?想像がつく範囲では、黒い骸骨の奴らだ。

イロードたちがあの建物から追い出した腹いせか?と考えるが、自分が呼び出される意味が分からない。


気がかりなのはキライの安否だ。

生きていてほしい。自分の初めての友人。彼が死んでしまうのはとてもじゃないが、考えたくない。付き合いは短いが、それでも友達だ。


町はずれの酒場と娼館に到着する。

見た目は相当大きい。ヴィットはここまで来て冷静になる。


彼女が考えるのは三つ。

どれくらいの敵が居るのか。キライはどの辺にいるのか?一人で片つけられるか?


まず、敵の数。建物の広さから多くて五十人位。これに関しては特に問題ない。

キライのいる位置。想像着かない。酒場のほうは部屋数も多くないだろうから問題はない。

問題になるのは娼館だ。部屋数も多く、探すのに時間も多く要するだろう。

一人で片つけれるか。これに関しても問題無い。


思いついた作戦は四つ。

一つ、娼婦として娼館に潜り込む。そしてキライの居場所を探す。

二つ、ばれないように潜入してキライの居場所を探す。

三つ、わざとつかまり彼のもとに連れて行ってもらう。

四つ、片っ端から殺していく。キライの場所は最後に探す。


一つ目。却下。知り合いの娼婦がいるわけでもなく、誰かにあった時点で自分を知る人間は誰もいない。


ヴィットは二つめのばれないように侵入してキライの居場所を探すことをに決める。

途中で見つからなければ、わざとつかまり連行される。


―――最終手段として、片っ端からの殲滅を行う。






よし、まだまだ!

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