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Ingen historia av namne<<名前のない物語>>vol.1  作者: リナ
2章 ブレリュにて
14/116

Theatrical bekämpa<<殺陣>>

――Theatrical(ターティカル) bekämpa(ビシャンパ)――


昼前にイロードの部屋につきゲルンは扉を叩く。

「イロード。入るよ♪」

「おう!」

「…なんの話…?…昨日の続き?…」

「まぁな!」


本日から、宿と酒場をオープンさせる。

そこで仕事を手伝ってほしいとのことだ。


初日から宿なんてお客が来るなんて思わないから酒場を手伝ってほしいと。

「…私に…お酒を…運べっていうの?…」

「いや。それはビローアにやらせる!お前にはこっちだな。」

そういってイロードはゲルン特製の楽器を渡す。

依然、ヴィットとゲルンが踊り子と楽士として潜入したときの話を聞いていた。


酒場のステージで定期的に踊ってくれとのことだ。もちろん給料は出るとのこと。

イロード曰く他の所とは別の店にしたい…らしい。


などと酒場の話をしていると ドアが開く音がして一階に向かう。


店内には数人の兵士。一人だけ偉そうな兵士が声を上げる

「責任者は誰か?」

「あ?俺だけど?なんかあったのか?」

「なんかあったも何も、我々は家が燃えたと近隣の住民から通報があった。しかも朝になったら別の建物になっていると馬鹿馬鹿しいものをな?」


一番若そうな小柄の兵士、少年兵と言うべきだろうか。彼が横から

「き、来てみたら、 ほ、本当に、 べ、別の建物になっていて、…」

偉そうな兵士が怒鳴る

「キライ。おちつけ!」

「…申し訳ありません。 えっと、何が起こったか教えて頂きたく責任者と話をさせて下さい。え…と貴方でしたね。失礼ですが、貴方はその…黒の骸骨の関係者でしょうか…?」

「黒の骸骨だぁ?」


キライは偉そうな兵士に拳骨をされ頭を抱える。

「えーと、隊長さんかな♪その黒い骸骨ってなんですか?」

「失礼した。俺はデプロだ。こいつが言っちまったから、しゃあないが、黒の骸骨って言うのは、ここら辺で暴れてる盗賊団の名前だ。」

「なるほど。僕等が関係者か聞かれたのは、前の居住者が関係者、もしくはこの建物自体がその盗賊団のものだったっていうことですか?」

「そうだ、そのガキの言う通りだ。火災っていうのもそいつらの仕業と睨んできたんだ。」

「なるほどな!だから、武装もしっかりしたもので来てるんだな。残念だが俺らは無関係だ。まぁ証拠もなんもないけどな。」

「では、確認させてもらうが、昨日の火災は何があった?」

デプロはイロードを睨みつけ詰問する。

「ああ、知り合いの魔導士がな、酔っ払って火の魔法を使っちまったんだ。そいつの酔いが覚めた後に建ててもらったんだ。まぁ、朝早くに出て行っちまったけどな。」

「魔導師だと?そんな都合のいいことがあるか?」

「都合も何もね♪ボクのお師匠様だからねー」

「なに?お前の?」

「そう。ボクの。まぁあの人の足元にも及ばないけどね♪」

そういうと、手の平に魔力を籠め小さな花を咲かせる。


ヴィットはイロードとゲルンの言い訳を疑問に思ったが、とりあえず彼に任せることにした。

彼女の興味はキライという兵士に移り観察する。

おどおどした態度、近そうな年齢。そんな些細なことではあるが、孤児院以外での同年代の人間とはあまり接したことがないためである。


「あの、 な、なんですか?」

「…別に…」


ゲルンとイロード、そしてデプロはニヤニヤしながら二人を眺める。


「ところでだ、この土地はどのように貴方の手に渡ったか聞いてもいいか?」

「俺が買い取った!えーと、なんとかっていうおっさんからな!」

「ナガラと名乗っていましたよ?肥満体の偉そうな男でした。いろいろ一悶着ありましたけど。一応これが契約書です。」

「一悶着だ?なんだ。何があったんだ?」

「なぁに、金を渡したとたん今すぐ帰れって言われてな?文句あれば力ずくで追い出せってさ!」

「そ、それで、 ぜ、全員を追い出したんですか?」

「ええ。みなさんには出て行ってもらいました。」

「あ、あなたたちは、 な、何者なんですか?」

「何者といわれてもな?ここで酒場と、宿と便利屋的なものを経営使用としているとしかな。」

「酒場か!いつからやるんだ?まぁ今度は客としてきてやるよ!」

「取り合えず酒場は今日から始めようと思ってる!」


デプロとイロードは打ち解けたようで、イロードはちゃっかりと宣伝も行ているようだ。

とりあえず、初日は満席になりそうだ。


兵士がいなくなったのちに

「…イロ…さっきの…言い訳って…」

「なんだ?シロこれから仕入れに行かなきゃいけないから忙しいってのに。」

「簡単なここですよ。魔法を使える人間って僕等の周りには多いですが、世界的にはごく少数なんですよ。」

「…だから…?…」

「ヴィット、ちょっとは頭を使おうよ♪面倒事を避けるためだよ。」

「…でもルン…」

「ボクは小さな花を咲かせることができるだけって伝えたの♪こんなちっぽけな花しか咲かせられないなら何も巻き込みようがないからね♪」


なるほど。とヴィットは感心する。自分以外のみんなはいろいろ考えてあれこれしているということに。


イロードは市場で大量の酒を仕入れる。

夜には大量のお客が入る。

しかも領主お抱えの兵士達。上手くいけば領主すら顔を出してくれるらしい。


―――想定通り、夜は大賑わいになった。

残念ながら、領主は顔を出さなかった。


ステージに、黒いローブを着た白い少女が登場

その少女の手には見慣れない楽器を持っている。


他の楽器と比べて大きいことに加え少女の身体が小さい為、楽器がとても大きく見える。


楽器には多数の弦が張っており、少女は器用に弾いていく。

酒場には彼女が奏でる音楽が響き渡る。


そして―――踊り子衣装の女性がステージへ上がり、舞を披露する。魔法を少し使用し、動きに合わせて花弁を舞わせる。

舞うたびに酒場内で歓声が上がる。


華やかな音楽、華やかな舞、男性の兵士の歓声はもちろんだが、少ない女性の兵士からも歓声が上がる。


演奏されていた音楽が転調する。その瞬間に背の高い男性がステージに飛び上がるとウェイターから槍が投げ込まれる。


そして男性は槍で女性を突く。女性はその槍をすれすれで回避する。

男は音楽に合わせて、槍で突く。連続で、かなりの速度でついていく、兵士の中から、感嘆の声が漏れる。


回避に合わせて花弁が舞う。

デプロは動きを注視し、心から称賛する。

多くの人たちは殺陣に見入っているが、キライは殺陣ではなく、ヴィットが楽器を爪弾いている姿に心を奪われる。

彼もあまり同じ年代の女性と交流を持つことは無かった。

そのせいだろうか彼は白い少女に心を奪われていた。


そんな中、兵士の中に混ざって訪れている4人組がいた。

彼らは、かつてここを拠点にしていた集団の一部だ。

一人の表情は凍りついている。理由は、ステージにいる二人の女性。彼女らは部下たちが襲ったはずの相手だ。彼らは帰らぬ人となった。しかも惨殺といってもいい。

彼は、一緒にいた頭と思しき相手に男に表情が凍りついている理由を伝える。

頭は不機嫌そうな顔を浮かべる。


デプロは後から入店してきた彼らを見て警戒していた。

彼の直感だったが、おそらく黒い骸骨のメンバーだと。

しかも、平ではなく、幹部クラスのメンバーと予想する。


ただ、店員である4人に関しては何も気にしていなかった。

それよりも殺陣を楽しんでいた。

今まではこんなに自由だったことなんてなかった。




ヴィットからも不意に笑みが漏れていた。

少年はその笑みに完全に心を…。


舞、楽器、殺陣その部分をうまく書けるようになりたいです。

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