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Runaway<<暴走>>

――Runaway(ラナウェイ)――


盗賊達は計画通りに事を運び、計画通りにターゲットを手に入れ、計画通り自分たちが楽しむ予定だった。


その際、計画の実行を仕切っていたカダンは後悔していた。


久々の上玉の女二人で楽しんだあげく最後には奴隷として出荷。欲望が満たしてかつ収入が得られると。


そう思っていた。

農耕での生活に飽きて、戦争をきっかけに物を奪い取る快楽を覚えてしまった。

戦争後村に帰った彼は、人が変わったようにやさぐれ、しまいには村での居場所を失った。


その結果、今の盗賊団に所属する事になった。


短くは無い盗賊家業…ヘマさえしなければ大丈夫。そう考えていた彼は今の今までヘマをしないでやってきた。


とうとうやらかしてしまった。


目の前で起こっている惨劇。

背の高い女を襲うつもりだった部下達には見たことも無い花が咲き狂い、絶命していき。黒いローブを被った少女は真っ白な髪の毛を返り血で真っ赤に染めあがっている。


見張りに立たせていた部下二人は白い少女の投げたナイフで絶命している。


カダンが正気に戻ったのは、半数の部下が地に伏せた時だ。

逃げなければ、逃げなければ、逃げなければ!!


そう理解した瞬間…彼は走り出す。

が、彼は走り出した瞬間何かが引っかかり転倒する。

足が動かない。

「なっ…なにが!?」


足には不明の蔦が巻きついている。

「なんなんだ!?これは…外れろ!!クソッ!」


…彼以外の声が無くなり、代わりに屍が転がる。

「なっ…なんなんだよ!?お前らはっ!お金ならいくらでも払う!だから命だけは!!」

「もし、ボク達が負けたとして、同じ事を言ったらどうする?」

「…ルン…?…」

「そっ…それはっ!!」

「ヴィット♪じゃこれから君がやってみたかった事を試そうか?こいつの事はボク許せないから、好きにしていいよ♪」

「…わかった…」


ヴィットは魔力を込める言われた通り、契約した相手を思い浮かべ、そして 目の前にいる相手に敵意を向けて。


すると、カダンの周りに霜が纏わりつく。必死に払うが、霜が纏わりつく方が早い。

彼の体温はみるみるうちに低下し彼は白くなり。

彼は体温を無くす。


「…ふぅ…」

「わお♪体温を奪って絶命されることってできるんだ?」

「…私の…冷気で…命を奪えるか…確認したかった…」

(…でも…体力が…限界…)


なるほどとゲルンは納得しヴィットに抱きつく。

「でも、まだリスクが高いね?あと魔力の展開はもっと早くできるようならなきゃね」

冷たくなったヴィットの体を温めるように擦り付き、寄り添い温める。

「…まだまだ…ルンみたいには…」

と呟いた瞬間慣れない魔力の制御を行ったため、使用し切れなかった魔力が彼女の体を襲う。

冷気はヴィットの体を蝕み、悲鳴をあげる間も無く気を失う。


「まずい…まずい!まずい!!ボクがついておきながら…」

最低限の荷物以外を破棄して、ゲルンが駆ける。

崖を抜け、ブレリュに到着する。

待ち合わせ場所としていた家にヴィットを置き走り出す。

(無駄に大きい街だ…あの二人はどこに!?)

宿を出て、広場を通過した瞬間、身体が浮く。

いや巨大な何かに抱かれる。


「なに!?ボクは急いで…」

「ゲルンじゃねーか!!なした?お前らしく無い。隙だらけだぜ?そんなに俺に会いたかったか??」

「ロード…人目がつくところでいちゃつかないでください。ゲルンさんもまず落ち着いてください。」

ゲルンは広場でいきなりお姫様抱っこされ目をパチクリしてしまう。


イロードは二人が合流する事を見越してご馳走でも振る舞おうか と広場の露天商を見ていた。


ゲルンは二人に現状を報告し家に駆けつける。

ゲルン、イロード、ビローアの三名は到着して戦慄する。


凍結していた。

ヴィットはもちろん部屋、家自体が。


「はぁ…俺の家が…。シロのやつ許せん!」

「家はゲルンさんがいるからなんとかなります。まず、ヴィットのところに行きましょう」


<<Eld(エルド)(火)>>

イロードは火を纏う。扉の氷を溶かし屋内に入る。


<<Vatten(ヴァッテン)(水)>>

ビローアの周囲からは水が生成され、イロードから燃え移った火を消火していく。


「ルン!!シロはどこに寝かせた!?」

「上の部屋!」

「じゃ、この真上だな!!」


上に手を伸ばすとその先へ火の玉が飛び交う。

「イロード!!何を!?」


ニヤリとイロードは笑いその意図を理解する

<<Vasstak(ヴァスカ)(茅葺)>>

ゲルンが唱えると、目の前に大量の茅葺が生え、落下してきたヴィットをキャッチする


「ローア!どうだ!?」

「ギリギリ生きてはいますね。凍っていますが、呼吸はしているよです。」

「氷は溶かせばいいか??」

「そうですね。この氷が体温を奪ってると思うので。ヴィットはヴィットで契約した相手と対面してると思います。ロードも経験あるでしょう?」

「じゃやることは一つだな。ローアは大量の水を生成してくれ!シロを覆い隠すくらいのだ!シロを入れたまま浮かせられるだろ?」

「…わかりました。」


再度ビローアが唱えると大量の水が生成される。

その水の塊がヴィットの頭を残して包み込む。

「ゲルンさんは燃えやすい木を出せますか?」

「燃えやすい木??出せるけどそんなの…」

いや…考える暇は無い。とっさに唱え、

<<Vedeldning(ヴィデットリン)(枯木)>>

同時に

<<Lågan(ロラン)(火焔)>>

イロードが唱える

枯木を燃やし、その上にヴィットを包んだ水が浮遊する。


「簡易的な風呂だな!」

「氷の除去と体温の調節ですね。」

「ヴィットは大丈夫なの?何が起こったの??」

「しらん。が、起こった現象はなんとなくわかるな。」

「ゲルンさんは経験無いですか?暴走ですよ。」

「ボクは暴走したことなんて…」

「あーあ…天才型はこれだからな。俺はあるぜ?大丈夫かどうかはシロ次第だな。まぁ俺の時も同じでローアに助けてもらったがな?今頃契約した奴と修行中だろ?」


ビローアはゲルンに暴走がどのようにして起こるかを享受される。

結論は、ヴィットが使用しようとした魔力を消費することが出来ず、放出先が自分に向かったとのことだ。

魔法の基礎がある人物であれば、暴走するだけの魔力を無意識に調整される。

ヴィットに関しては昨日今日にいきなり使えるようになったばかり、調整もできないまま、彼女の持っている魔力をすべてつぎ込んだ結果が暴走。


暴走。


そして彼女の夢の中に話は移る。


(ヴィット、何を現実でやったのだ?)

「…知らないよ…わからない…私の…敵を一人殺した…魔法で…」

(ふむ。どれくらいの魔力をつぎ込んだ?)

「…わからない…でも…とりあえず…私の…ありったけ…」

(それは練りすぎだ。ここでやってみろ。)

「…ここで…?…」

(うむ。我にやってみるがよい)

「…わかった…」



夢の中で魔力を練った場合、現実のように暴走が来るのだろうか?

わからないが、やってみるしかない。


ユキトのことを考え、そして敵意をユキトに向ける。

そして霜がユキトにまとわりつく。


(どうやら、まだまだ練れない魔力があるようだな。全力といいつつ、総量の一割も使用できていないようだな。)


((ふむ、魔力の総量が通常ではないな。だからか。))

まず、使用する魔力量のコントロールを学ばせる。

そういってユキトは水で満ちた巨大な容器を用意する。

容器内の水を、自分の想定したサイズを評決させるといったものだ。


長い時間これを繰り替えし、自分の考えた相手を氷結させられるように修練させる。

これにより、自分の凍らせたい分だけ氷結させれるように、かつ、それに要する時間の短縮を図る。


そして、ユキトは熟考する。

一割外の魔力の使用方法を学ばせるべきか、否か。


もし残りの九割を使用できるようになったら?

その際に暴走してしまったら?

考えるべきことはたくさんある。


考えはしたが、彼の中ではすでに決まっている。

魔力の解放。リミッターの解放。

それが必須だ。

契約した相手が何らかの外的要因で魔力を使えないでいる。

気に食わない。


あとはどのタイミングで行うか…

それを考えているうちに彼女は魔力の制御のコツをつかむ。

そして、対象を氷結させる魔法を習得した瞬間、ユキトはヴィットは解放する。



(…あったかい…お風呂…?…なんだろう…)

「おい!シロ。目が覚めたか??」

「ヴィットさん体調は?」

「…?…イロ…ビロ…?…ルンは…?…」

「ヴィット♪ボクはここ。大丈夫?」


ねぼけつつ、頭がさえた瞬間にイロードとビローアを睨み付ける。

「…わたし…なんで…はだか?…」

…改稿するかもです。大幅に!

もっと細かく書きたい。


プリーズ!自由時間!!


次回お楽しみに。


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