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匂いと臭いで大分違う

 今日は帰ってきたら嫁がいませんでした。

 家出されたかと一瞬焦りましたが、パソコンがついていたので出かけているだけなんだなぁと気付きました。

 そんなズボラで(ネジが)抜けてるところがなんとも嫁らしいですが、電気代が勿体ないので、忘れずパソコンは切って行きなさい。


 そんな嫁の密かなる趣味は、俺の匂いを嗅ぐ事です。

 何気に嫁は匂いフェチ(自称)らしいです。

 俺の仕事柄、日中ツナギを着て外で作業するため、オイルと汗にまみれたその匂いは俺ですら『おぇぇぇっ』と思うレベルを、平然と嗅ぎまくります。そんな嫁がちょっと怖い。

 昔から、俺が着てるものを

「良いにおいがするー。ちょぉだい?」

 と言っては、奪っていく嫁ですが、最近ちょっと変わりました。

「くちゃいから脱いだ方がいいよ」

 と、俺から脱がせては、それをくんくんしています。臭いんじゃなかったのか。

「くちゃいくちゃい。としぃさんくちゃーい」

 すんすんと嗅ぎながら、そんな事を毎度言われるのは、臭いと自覚していても、さすがに傷つきます。

「そんなにくちゃいの?」

「うん、もうヤバいレベル。臭すぎて吐き気がする」

 聞かなきゃよかった。正直ちょっと、殺意が沸くレベル。

「それなら嗅がなきゃいいでしょっ!」

「良いにおい! すっごい良いにおい!」

「くちゃいんでしょっ! 自分で言っといて何を今更!」

「いやぁ、もう嗅がずにはいられないレベル!」

 そういって、俺から奪われないように、俺が脱いだ服を持って逃げる嫁。

 フォローのつもりなのでしょうが、セリフが危ないお薬を吸ってる人にしか聞こえません。

 実際、匂いを嗅いでる嫁は、顔が危ない感じににやけてるます……。

 あ! もしや、俺の服は危ないお薬レベルだと暗に言いたいのかっ。


 昨晩、最近嫁に手をあげすぎなので、手加減しようとちょっと思った俺でしたが、そんな事を思い返すともう少ししばいてもいい気がしてきました。

 手始めに、今度から嫁が服を奪う前に洗濯機につっこんで、洗ってやろうと思います。

 そして、嫁が文句言ってきたら、こういうんだ。


「最近お疲れな嫁を労わってあげようと思って、洗濯は自分でした方がいいかなぁと思ってさ」


 これなら嫁も奪えまい!

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