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お嫁心と秋の空

 暑い夏が終わり涼しくなりつつある今日この頃、皆さんは如何お過ごしでしょうか?

 我が家は、暑苦しいのが更にパワーアップして、より暑苦しくなりました。

 お察しの通り、嫁です。


 最近の嫁は、怒られることに対して情熱を燃やしています。

 シカトできず、つい怒ってしまうレベルのちょっかいの出し方。つまり、絡み方が前よりウザくなってる訳です。

 俺に(勿論手加減をかなりかけてある)アイアンクローを仕掛けられては

「いたぁぁぁぁぁぁ! キャッキャッキャ!」

 と、喜んでいる嫁です。お前はマゾか。

 

 先日は、一緒に朝食用のパンを焼いていたところ、パンをこねる俺にちょっかいを出してきて鬱陶しかったので、ボールで叩いたところ、キラキラした目でこちらを見てきました。

 どうやら、パコンという衝撃が気に入った様子。

 ボールを洗っている横で、名残惜しそうにボールをみつつ、絡んでくるので、2・3発ボールで小突いてやりました。

 とても嬉しそうでした。

 

 それからというもの、俺が『嫌だけど、本気で怒りはしないレベル』をはかりつつ、絡んできます。

 自分で言うのもなんですが、俺は怒りゲージが長い方なので、早々本気で怒りはしません。

 

 例えを出すなら、そうですね、あれは昨日朝の事。

 俺よりぐーすか遅くまで寝ている嫁を

「嫁は嫁で、疲れてるんだろうな。寝かせておいてあげよう」

 と、一人寂しく動画を見ていました。

 その後起きた嫁に、動画の途中で

「としぃさんどこー? 早くきてー! としぃさーん!」

 と呼び出され、動画途中で

「はいはい、としぃさんですよー?」

 と優しく声をかけてあげに、嫁のそばへと行きました。

 すると俺の顔を見るなり、嫁が一言。

「夢の中のとしぃさんと違う、夢の中のとしぃさんはもっとイケメンだった」

 と、呼び出しておきながら、俺から顔をそむけ、二度寝。

 そんな嫁の体中から放たれる『もういい、あっちいけ』オーラ。

 だけど、自分勝手な嫁に対して、優しい俺は怒る事なく、優しくトントンしてあげたのでした。

 自分で言うのもなんですが、ほんと優しいなぁ、俺……。

 

 ですが、最近の嫁の怒ってモードは手に余ります。

 時々、温厚な俺でもキレそうになります。大人なのでそんな事はしませんが。

 その怒りを込めて、蟹ばさみで締め付けても、アイアンクローかましても、ボディブレスかけても、その時だけの反省をする嫁。

「いたたたたた!! ごめんなさい、ごめんなさい!」

 その後はもっかい! と言わんばかりに、同じ事を繰り返します。

 布団に放り出されて喜ぶ子供と、なんら変わらない嫁の姿。

 毎度、もっと痛くやってやろうか! とも思うのですが、嫁が喜んでるのでいっかなぁって思う俺は甘いでしょうか。

 なんだかいいように嫁に毒されてきた気がします。

 

 いつかは本気で怒ってやろう。そうしよう。

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