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18/22

夜は戦争

 年も越し、すっかり冬となりました。

 ご無沙汰してます、としぃです。皆様あけましておめでとうございます。

 我が家は新年を迎えるというのに、ダラダラと過ごしておりました。

 新しい年を迎えるにあたって、何をしたかといえば、こたつを出したくらいでしょうか。まぁ、うちの嫁が大体占拠してますけど。


 さて、冒頭にもありましたように、冬になりました。

 我が家の冬といえば、毎年バトルが起こります。

 去年まではたまに遊びに来るだけだったせいか、そんなこともなかったのですが、今年からは俺も参加するようになったので戦争になりました。

 

 ぬくぬく温かいお布団。枕を並べて、今日あった色々な事を話しながら、眠りにつく時間。家族としての時間か、恋人のとしての時間か、と聞かれたら少し悩むけれど、恋人だろうなぁと思える、甘いひと時。

 だけどそれを打ち破る、嫁の暴挙。

「ひゃぁぁぁぁ!」

「うひひひ」

 ピタリ。わざわざ俺のパジャマをめくり、肌に押し付けられた手のなんと冷たいことか!

 熱を持った部分を狙ってやってくるので、その冷たさは言葉では表しにくい。ひとつ言えるのは、中々温まらないその手は、溶けて無くなる分、氷の方がはるかにマシと思えるレベルだと思える事だろうか。

「くそ、やられたらやり返されるって言葉を知ってるか、うん?」

「いやぁ、嫁は知らないなぁ、その言葉は」

「体で覚えろ!」

「断固拒否っ!」

 そうして俺も反撃。

 抵抗する嫁の体の温かい部分を狙って、冷えた手を押し付ける。

「ひゃぁぁぁぁ! つめたっつめたっ」

「いつもお前がしとることや!」

 あぁ、ぬくい。手がじんわりと温まっていくのがわかる。

 しびれたように感覚のなかった手が、じんわりと感覚と熱を取り戻していく。

 抵抗してるのか、モゾモゾしている嫁。

 だが、抵抗できないように、片手で嫁の両手はおさえてある。

 手でおさえる行為には、冷えた嫁の手を温めてあげるという目的もあるのだけれど、これは黙っておこうと思う。

 多分、それを伝えると

「じゃあ、としぃさんのお腹で温めるから気にしないで!」

 とか言って、調子に乗るだろうから。

 そんな、俺はなんて優しいんだろう妄想に入っていたら、何やらズボンがめくられる感触。そして、足にピタリとまたしても押しあてられる冷たいもの。

「うへへへ、あったかーい」

「うひゃっ!」

 そう、今度は懲りもせず、冷えた足をくっつけて来た嫁。

「くそ、嫁も同じ目にあえ! うらっ」

 なんでこんなに冷たいんだろうと思いつつも、俺も冷たいんだったなぁと思って反撃に出る。

「ひゃぁぁぁ! やめて! やめてよ!」

「お前が先にやってきたんだろうが!」


 そんな感じで、我が家は最近夜が遅いです。

 こんな事で、遅いのはうちぐらいでしょうが、もし同じような理由で遅い家庭がいるのなら。

 不幸を語り合ってみたいと思う。

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