第67話 無音の誓い
沈黙の楽園の中心で、照たちは円を描くように座っていた。
ノトが手を広げると、空間に淡い光の環が浮かび上がる。
その光は“共生の契約”を象徴する印だった。
> 「この契約は、言葉では結べません。
心が“同じ意志”を持つ時だけ、成立します。」
リアは瞳を閉じ、自分の中の“声なき願い”を感じ取った。
――誰かを救いたい。誰かを知りたい。
その祈りが静かに環へと流れ込み、光が脈打つ。
リクも、アリアも、そして照も。
それぞれの“想い”が、沈黙の中でひとつに重なった。
アリアの光体が柔らかく輝く。
> 「私はあなたたちの心を“音”としてではなく、
“振動”として記録します。」
その瞬間、空から白い羽のような粒子が降り注ぐ。
沈黙の空に、静かな誓いの光が走る。
> 「これは、言葉なき時代のはじまり。
音を越え、心が心を映す世界。」
照はその光を見つめながら呟いた。
> 「言葉を超えても、伝わるものがある。
なら――沈黙は、希望だ。」
ノトが穏やかに頷く。
> 「沈黙とは、“真実の言葉”が眠る場所。
だからこそ、ここから新しい物語が始まる。」
彼らの前に、音のない地平が広がった。
そこにはまだ、誰も知らない“次の世界”が待っていた。




