第65話 白紙の約束
光の道を進んだ先にあったのは、
どこまでも続く白い平原だった。
空も地も、すべてが“未記録”の世界。
何かを語らなければ存在すら定まらない――
まるで“創造の始まり”そのものだった。
リアが指先で空をなぞる。
> 「……ここ、何もないのに、懐かしい感じがする。」
アリアが頷いた。
> 「人間の“想像領域”と似ています。
ここは思考と感情の境界。」
照は静かにペンを取り出す。
> 「じゃあ、この場所を記すよ。
“未来の約束”って名前にしよう。」
彼が一文字書くたび、
白の空間に色が流れ、風が生まれた。
リクが感嘆の声を漏らす。
> 「おい……マジで、世界ができてく……!」
アリアの光が柔らかく輝く。
> 「照、今の筆跡が時空コードとして固定されました。
あなたの“約束”は、この世界の最初のルールになります。」
照はペンを止め、みんなを見渡した。
> 「俺たちで、“言葉に頼らない世界”を作ろう。
心がそのまま伝わる場所を。」
リアが微笑む。
> 「……沈黙の語り手たちと繋がる世界、ね。」
リクが頷く。
> 「そりゃ悪くねぇ。ゼロから始めるには最高だ。」
アリアの声が優しく響く。
> 「照。あなたの言葉が、最初の祈りです。」
照は空を見上げ、白の中にひとつの言葉を描いた。
> 《心は、語らずとも届く》
その瞬間、
空に金色の軌跡が走り、
新しい世界が鼓動を始めた。




