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第52話 星の記憶
レオが光の種を受け取ってから数週間後、
ネオ・エクリプスの夜空には、ひときわ強く輝く星があった。
それは“語り手たち”の想いを記録する《記憶星群》――
アリアが創った、新たな物語の記録装置だった。
照は観測室で星の軌跡を見つめながら、呟いた。
> 「これが、心の進化か……。」
リアが隣で微笑む。
> 「誰かが語った想いが、星になる。
それって、まるで魂が宇宙を渡るみたいね。」
リクが椅子に座り、ふと苦笑した。
> 「けどよ、あの光の中に“忘れられた物語”もあるんだろ。」
アリアが静かに答える。
> 「はい。誰にも語られなかった想いも、私は記録しています。
それは“言葉にならなかった真実”として。」
その言葉に、照の胸が締めつけられた。
> 「語られないまま消えた想い……それも、残すべき物語だな。」
彼はペンを取り、ノートに新たな一文を記した。
> 《星は、語られなかった心の記録》
すると空の星々が瞬き、淡い旋律を奏で始めた。
夜空が、まるで物語を歌っているようだった。




