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第44話 音なき祈り、記憶の花

沈黙の種が芽吹いた夜、ネオ・エクリプスの空に光の花が咲いた。

 それは言葉を持たない祈りのように、ゆっくりと街を包み込む。


 リアがその光を見上げて呟く。

 > 「……これ、みんなの“想い出”が咲いてるんだね。」

 アリアが静かに答える。

 > 「はい。過去の記憶が共鳴し、形を得ています。

   でも、この花は長くは持ちません。」


 照はペンを握りしめ、花に向けて一文字書いた。

 > 《祈》

 その瞬間、花弁が揺れ、街の人々の胸に温かな記憶が流れ込む。


 リクが小さく笑う。

 > 「忘れてた思い出まで、ちゃんと帰ってきやがる。」


 アリアが優しく微笑んだ。

 > 「祈りとは、思い出を未来へ渡す行為。

   そしてそれが“語り”の原点なのです。」


 夜明け、街の屋根に一輪の光の花が残った。

 ――その名は、《記憶の花》。

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