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6 鳥人、巨鳥の飛来

 怪物は海だけにいるものではない。

 空を飛ぶものもいる。

 日本にたどり着いたこれらが襲いかかってくる。



 これらが最初に見られたのは、この世界の大陸に近い樺太からだった。

 日本領としてこの異世界に共にやってきた樺太の北端。

 ここから敵は襲ってきた。

 対岸の海峡まで50キロもないのだ。

 風向きなどにもよるが、飛行型の怪物にとって苦になる距離ではない。



 また、沖縄の南端での目撃情報ももたらされた。

 こちらは大陸とかなりの距離がある。

 しかし、風の流れにのれば、間の海を飛び越える事もできる。



 これらから上陸した飛行型の怪物は、人々に襲いかかっていった。

 海だけでなく、空からの襲撃に人々はさらなる対応と対策を求められていく。



 とはいえ、予想はされていた。

 海に怪物がいるのだ。

「だったら、空を飛ぶ怪物のいるんじゃないか?」

 こういった声がネットにはあがっていた。

 ファンタジーの愛好者は、

「それどころか、空に浮いて生きてる存在がいるかもしれない」

 さらなる可能性についても言及していた。



「だったら風に乗ってやってくるかもしれない。

 渡り鳥のように」

 鳥の愛好家の声も加わった。



 こうした声により、念のために備えておこうという意見も出てきた。

 なにせファンタジーな異世界にいるのだ。

 何が起こってもおかしくない。

 むしろ、あらゆる可能性を考えて対応した方がよい。

 ありえないという考えこそがありえない状況なのだから。



 政府や地方自治体も同意見だった。

 海から魚人が上陸してるのだ。

 風に乗って空を飛ぶ怪物が長距離を渡ってくる可能性は十分にある。

 この対策を進めていく事になる。



 なのだが、そう簡単にはいかない。

 なにせ資源も働き手もない状況。

 準備や用意をしようとも、必要なものを作り出すのが難しい。



 何か作れば、手元の資源を使う事にもなる。

 何一つ採掘の始まってないこれらを使ってしまって良いのかどうか。

 無いと困るが、在庫がまず存在しないのだ。

 こんな状況で必要だからと何かを作るのもためらわれた。

 先々を考えると。



 結局、当面は魚人と同じ対応となる。

 クロスボウなどの比較的簡単に作れる武器で空を飛ぶ怪物を倒す。

 他に方法がない。

 いずれ資源を確保し、様々なものを作れるようになったら本格的な対処をしていくとして。

 当分は、簡単な道具で急場をしのぐしかない。



 やむなく人々はその場しのぎの対処を続けていく。

 手にした武器で、見つけた怪物を倒す。

 魚人と同じように空からやってくる敵を倒す。



 腕が翼になってる人間を。

 広げた翼の幅が20メートルを超える巨鳥を。

 空から襲いかかってくるこれらを、人々はなんとか撃退していく日々が始まった。



 なお、腕が翼になってる人間は、鳥人と呼ばれるようになる。

 神話や伝承にある存在になぞらえて、ハーピーとも。

 これらを相手に人々はしばらく悩まされるようになる。

 撃退可能な武器が手に入るまで。



 それでも手にしたクロスボウなどによって、少なからぬ撃墜を果たしていく。

 それを見た鳥人や巨鳥はだんだんと姿を見せる事を減らしていく。

 下手に手を出せば撃退されると知って警戒していった。

 それくらいの知恵は怪物とて持ち合わせていた。


 こうして一見して穏やかな日々が始まる。

 怪物の姿を見ることが減り、人里はそれなりの安寧を取り戻した。

 しかし、解決したわけではない。

 怪物はすぐそこにいるのだから。





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