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異世界転移した日本の国家運営 ~邪神や魔王も倒します~  作者: よぎそーと
1章 日本異世界転移

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41 異世界第一世代

 怪物に囲まれながらもどうにか保ってる平和。

 この中で人々は日々を営んでいる。

 当然、新たな世代も生まれる。

 彼らは異世界で生まれた最初の人間という事で、異世界第一世代と呼ばれる。



 地球を知らない、知識や情報としてだけ聞く世代。

 そんな彼らは、異世界での生活が当たり前となっている。

 当然常識も地球を知る世代とは異なるところがある。

 とはいえ、大幅に違いがあるわけでもなく。

 日々の生活では平穏に生きている。



 ただ、怪物に囲まれ、生きるために戦わねばならない。

 こんな環境が考え方に多少の影響は与えていた。

 とはいえ、特におかしな考えになってるわけではない。

 生きるために当然の事として、怪物は倒さねばならないという事を当然としてる。

「先にやらないと、こっちが殺される」

 これが異世界第一世代の、そしてこれから生まれる日本人の常識となっていく。



 攻撃されるまで反撃しない。

 それどころか、反撃や復讐を否定する。

 そんな者は新たに生まれた者には一人として存在しない。

「そんな事をしてたらこっちが殺される」

「殺されてからどうやって身を守るんだ?」

 こんな事を言うし、こう考えてるのが異世界で生まれた者達の共通点だった。



「だいたい、反撃や復讐がおかしいだろ」

 こう考えるものもいる。

 これらは奴隷として生きるのが当たり前だった日本人の多くと似たような考えに見える。

 平和といいながらただ服従することを良しとする、かつての日本人に多く見られた傾向だ。

 しかし、その実態は違う。

「やれられる前に処分しなよ。

 そうすれば、被害を受ける事もないんだから」

 防衛よりも先制攻撃。

 それも、相手を一撃で仕留めるような。

 これが当たり前となっている。



 ようするに、反撃や復讐をするのでは遅い。

 それ以前、相手が攻撃してくるのを待ってる時点で間違ってる。

 相手が何かするよりも先に、自分から攻撃して敵を倒す。

 この先制攻撃が当たり前となっていた。



 異世界に飛ばされた日本人にとっても当たり前となっている。

 だが、異世界生まれの日本人は、この当たり前をさらに推し進めたものにしている。

 より積極的に、ためらいなど一切もたずに。

 そうでなければ死んでしまうのだから当然ではある。



 だからこそ、異世界において、日本人の多くは当たり前と考えるようになった。

 銃が、武器が、攻撃が安全をもたらすと。



 襲い掛かってくる怪物との接触面。

 戦場や最前線と呼ばれる場所の後ろ。

 そこにしか平和がないのだから、こう考えるのも自然な流れである。

 襲われ殺される脅威から逃れられるのは、戦場の後ろにしかない。



 これが当たり前なのだから、戦う事を拒む者はいない。

 比較的平和を求める傾向が強いものであってもだ。

「平和はありがたい。

 だから、怪物を倒さないと」

 こう言いながら銃をとるのが、この世界の平和主義者である。



 こういった者だけが生き残れる。

 そんな世界だ。

 それに、こういった者しか生まれないようにもなっている。

「そうなるようにしている」

 日本の神、アマテルはある時疑問に答えてこう述べられた。



 生まれる前、母の腹の中にいる段階で選別はなされている。

 武器を捨て戦う事を放棄するようなものは切り捨ててると。

 生まれる事無く、受精卵になる前の段階で、こういった要素を持つ遺伝子は滅していると。

 たとえ受精卵になったとしても、その瞬間には滅している。

 生まれる事もなく母の中で死滅する。



 仮に生まれたとしても、長くはない。

 アマテルの加護の中で例外なく死に絶える。

「我が子達の邪魔になる。

 我が子達を死に追いやる。

 そんな存在、我がなぜ許さねばならぬ?」

 厳然とアマテルは危険な存在を成敗していた。



 おかげで今の日本には平和を損なう要素はない。

 誰もが平穏のためにしなければならない事を遂行している。

 しなければならない事を支持している。

 外部から押し寄せる脅威はともかく、内部において騒乱を引き起こす要素は存在しない。

 たったこれだけでも今の日本にはありがたい事だった。

 無駄な騒動が起こらないのだから。



 意見の対立という内部分裂。

 こんな馬鹿げた事が発生しない。

 これが2000万人から再起をはからねばならない日本にとっては、大きな強みだった。

 全体からすればささやかな利点だとしてもだ。



 そんな異世界第一世代の姿を、地球を知る最後の世代は頼もしく見つめていた。

 自分たちの子供達は、道を過たずに進むことが出来ると。






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