表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転移した日本の国家運営 ~邪神や魔王も倒します~  作者: よぎそーと
1章 日本異世界転移

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/53

28 武装軽飛行機と偵察

「怪物の巣を発見」

 空を飛ぶ武装軽飛行機から報告を飛ばす。

 目撃した怪物の集団の姿を。

「恐竜型、およそ60」

 大雑把な数を伝えると撮影を行っていく。

 胴体の下に取り付けられた撮影機具で、後部座席に座る観測手が写真をとっていく。

 こうして集めた情報が今後の活動を決める材料になっていく。



 一通り撮影が終わり、現在地を記録する。

 地図を見て、おおよその座標を記録する。

 GPSがほぼ機能を停止してる今、こうした古めかしい方法が復活していた。

 人工衛星は機能してるのだが、数が足りない。

 おかげで地上を把握できないでいる。

 いずれあらたな人工衛星を打ち上げるまでは、このような古い手段でまかなう事になる。

 位置情報だけでなく、様々な分野で。



「記録完了」

「了解、これより帰投する」

 観測手の声を聞いた操縦手は、機体を傾けて基地へと向かう。

 撮影が終われば用はない。

 あとは写真を持ち帰るだけだ。

 怪物が出ないことを願いながら。

 そういった怪物は山地などに多い傾向があり、森林地帯のこのあたりにはさほど多くはないけども。



 とはいえ、全く遭遇しないわけではない。

 運が悪いと襲われる事もある。

 今日はそんな運が悪い日だった。

「レーダーに反応。

 敵が出た」

「うわ……」

 操縦手の声に、後部席に座る観測手がうんざりした声をあげる。



 軽飛行機の屋根に作られたレーダー収納部。

 ここに搭載されたレーダーは、武装軽飛行機の前方を遠くまで見通してくれる。

 その探知範囲内に迫る敵の姿を認めた。

「ほぼ正面から来るから、逃げられないな」

「このまま突っ切る?」

「ああ、すれ違いざまに一撃を食らわせる」

 言いながら操縦手は攻撃の準備をしていく。



 武装軽飛行機はその名の通りに武装をしている。

 左右の翼に12.7ミリ機関銃を1つずつ。

 これとは別に、翼に取り付けられた武装を取り付けるためのパイロンが1つずつ。

 場合によっては、このパイロンに対空ミサイルや対地ロケットが搭載される。

 今は偵察任務なのでこういった武装はない。

 だが、機関銃にはしっかりと弾薬が装填されている。

 怪物が迫れば、これで蹴散らす事になる。



 引き金に指をかけながら、操縦手は先へと進む。

 レーダーにうつる怪物は今やほぼ正面に位置している。

 やがてそれは操縦手の目にもうつるようになる。

 腕の代わりに翼をはやした鳥人。

 これが5匹ほど迫ってくる。



 正面から向かってくるこの鳥人に、操縦手は容赦なく機関銃を撃ちこんだ。

 塊になっている鳥人に機関銃弾が飛び込んでいく。

 そのほとんどが外れたが、何発かは確かに鳥人に当たった。

 怪物の翼が、体が、頭が吹き飛んでいく。

 鳥人はほぼ即死をして墜落していく。

 その上を通り過ぎながら、武装軽飛行機は基地へと向かっていった。



「全機撃墜」

「おつかれさま」

 観測手がねぎらいの言葉をかける。

 怪物との遭遇記録をつけながら。

 こうした情報も貴重な情報になりえる。

 遭遇した地域から怪物の巣の場所を見つける手がかりになるからだ。



 その後は特に何かに遭遇する事もなく。

 偵察に出ていた武装軽飛行機は基地へとたどりついた。

 森を切り開いて作られた滑走路に着陸し、格納庫へと向かっていく。

 それから飛行記録と撮影した写真を提出して任務を終えていった。

「おつかれさん」

「おつかれさま」

 最後に操縦手と観測手は互いに労りあって任務を終えた。



 こうして得られた情報をもとに今後の活動が練り上げられていく。

 当然ながらそれは怪物退治になる。

 見つけた群れを殲滅し、日本の勢力圏に近づかないようにする。

 今まで何度も行われてきたものだ。

 偵察とはそのための情報を集めである。



 もちろん、全ての群れを倒しにいくわけではない。

 人でも弾薬も燃料も足りないのだ。

 もっとも重要なものを選別し、それを潰しにいく事になる。

 それがどこの怪物の群になるのかは今は分からない。

 だが、命令としてそのうち下される。

 ならば、それまで待つだけだ。

 休息と出撃を繰り返しながら。



 ただ、航空機による作戦はさほど多くはない

 動かすだけの燃料の確保が難しいからだ。

 飛行機を操縦出来る者もまだ少ない。

 必死になって要請してるが、異世界に転移してまだ3年。

 戦闘機の操縦手の養成がはじまったのが今年から。

 この教育課程を卒業した戦闘機操縦手は誕生していない。

 今は数を大幅に減らした元航空自衛隊、現在の日本空軍の操縦士達がどうにか頑張ってる。

 また、飛行機の操縦技術を持つ者たちに願い出て、比較的危険のない任務を担ってもらってる。

 わずかばかりの訓練を施して。



 こんな状況なので、とても航空戦が出来る状態ではない。

 それでも空軍が動員される事はあるが。

 高度な戦闘が起こりえない作戦だけが実施されてる状況だ。



 数も質も足りない。

 それでも日本は、生き残るために獲得した今と領土を守るしかなかった。

  


 今回見つけた怪物の群も、大きな脅威になると判断されれば殲滅しに行く。

 使える兵力を用いて。

 数少ない兵力と燃料や弾薬を使ってでも。



 さしあたって、優先されるとある事業を遂行するために。

 その事業の邪魔になるかどうかが作戦実行の判断基準となっていた。






_______________________



気に入ってくれたら、ブックマークと、「いいね」を



_______________________



寄付・投げ銭はこちらへ

ファンティアなので登録必要だけど



【よぎそーとのネグラ 】

https://fantia.jp/posts/2691457



 支援、ありがとう。

 おかげで書くことができている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


_____________________

感想欄で取り上げられたことがあるので紹介しておく
http://mokotyama.sblo.jp/


 ファンティアへのリンクはこちら↓


【よぎそーとのネグラ 】
https://fantia.jp/fanclubs/478732


 投げ銭・チップを弾んでくれるとありがたい。
登録が必要なので、手間だとは思うが。

これまでの活動へ。
これからの執筆のために。

お話も少しだけ置いてある。
手にとってもらえるとありがたい。


_____________________



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ