21 装甲車両
戦闘用車両も新たなものが開発された。
これも旧来の兵器を改修したものではある。
しかし、今の日本でも作れるものとなった。
全長は5メートル。
横幅は2.5メートル。
大型のワゴン車とほぼ同じ大きさである。
箱形のこの車体に履帯をつけた、装甲車として定番の形である。
これが異世界において日本が作り出した陸戦車両となる。
戦車に比べれば弱い。
攻撃力も防御力も劣る。
だが、これで十分だった。
怪物が相手なのだから。
遭遇してる中で最強の敵は、全長10メートルになる恐竜。
この恐竜の突進をしのげれば良い。
銃弾をはじき返すための装甲は、この恐竜の攻撃をしっかりと防いでくれる。
より小さな怪物の攻撃なら言わずもがな。
攻撃も十分だ。
標準で搭載される12.7ミリ機関銃ならば、大半の怪物を撃退できる。
もちろん、大型の怪物には効果は薄いが。
これに対応するために、35ミリ機関砲を搭載してる派生型も存在する。
戦車砲には当然劣るが、怪物を撃破するには十分だ。
兵士が持つ歩兵銃や、装甲車に標準搭載されてる12.7ミリ機関銃よりも威力はある。
ほぼ確実に、一撃で10メートル級の恐竜を撃破出来る。
それに、内部に6人程度の兵士を乗せる事もできる。
トラックなどよりも安全に人を運ぶことが出来る。
怪物の奇襲を受けても、兵士が死ぬ可能性は大幅に低下した。
人口が大幅に減少した日本にとって、これは重要な要素になった。
損害がなければ、兵士の補充もいらない。
貴重な人員を兵士以外の何かに割り振る事が出来る。
労働力の確保と維持からしても、兵士の損害は避けたいところだった。
これを抜いても、人命の損失は避けたいのが人情である。
新たに作られた装甲車は、この要望をしっかりかなえてくれた。
この装甲車によって、安全に怪物を撃破できるようになっていく。
戦車よりも作りやすくて安いので数を揃える事もできる。
必要になる資源も少ないので、今の日本にはありがたい。
この車両は、大陸ですぐに活躍する事になる。
資源輸送の護衛から、怪物の巣の破壊とこの装甲車の出番は多い。
怪物を退け、資源地帯と輸送路の安全を保っていく。
ヘリコプターほど燃料を使わないのも大きい。
石油の採掘が始まったとはいえ、燃料はまだまだ貴重品。
出来るだけ消費はおさえたいところだった。
地上車両の装甲車は、こういった面でもありがたいものだった。
何より、飛んでる時だけしか戦闘力を発揮しないヘリコプターではない。
地上に停車してるだけでも十分に周辺へのにらみをきかせる事が出来る。
これによって、日本はようやく設置を開始していく。
輸送用の鉄道を。
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