12 海でも陸でも戦いは行われる
様々な問題を抱えつつも、大陸への上陸は成功。
浮桟橋による荷揚げ用の簡易な港も設置した。
あとは必要な人員や機材を日本から運んでくるだけ。
怪物が泳ぐ海をわたって。
懸念通り、海を渡ってる間に怪物は襲ってきた。
巨大なウミヘビだけではない。
他の様々な脅威も。
全長が3メートルにもなる巨大なトビウオが、艦隊に飛び込んできた。
口から大きな水流を吐き出す魚が、強烈な水流をたたきつけてきた。
船底に向けて、海底からほぼまっすぐに巨大なウツボカズラがのぼってきた。
これらを護衛の艦艇は次々に撃破していった。
巨大なトビウオは、対空機銃が迎撃して。
頭を出した鉄砲魚は艦載砲を撃ち込んで。
海底からのぼってくるウツボカズラは、魚雷が沈めていった。
これに加えて、巨大ウミヘビもやってくる。
水中を進んでくるそれも魚雷によって撃破されていった。
どの怪物もさすがに機銃や砲撃、雷撃をこらえる事は出来なかった。
いずれも一撃で肉片となっていく。
だが、その度に自衛隊は貴重な武器を失っていく。
簡単には補充ができないものを。
任務は果たす事が出来る。
上陸部隊を送り込む事には成功した。
しかし、今後も航路を守り切れる保証はない。
砲弾や魚雷を撃ち尽くしたら、もう何も出来ないのだから。
そんな不安を解消するために資源を獲得しにいく。
その為に資源を消費する。
備蓄がつきるのが早いか。
武器の再生産が始まるのが先か。
限界ギリギリでのせめぎあいが続く。
それは陸上においても同じだ。
むしろ、上陸してから本番である。
大陸に上陸した自衛隊は、早速活動を開始。
周辺の怪物の駆逐へと乗り出す。
なにせ、上陸した途端に恐竜は襲ってきたのだ。
それが習性であるかのように。
そんな恐竜を駆逐するために、上陸した自衛隊部隊は戦闘を開始する。
上陸地点を中心としたある程度広い地域にいる怪物を。
自らそれらを探して撃破していく。
襲ってこなければ良い、というわけにはいかない。
接近されたのを倒しているわけにはいかない。
上陸地点には拠点を作らねばならない。
この作業を邪魔されるわけにはいかない。
なので、まずは周囲にいる怪物を撃破しなくてはならない。
最初に上陸した90式戦車が砲撃を開始していく。
上陸用のホバークラフトから降りた戦車は、近づいてくる恐竜を次々に撃破していった。
群れをなして接近する恐竜は、次々に120ミリ砲によって吹き飛んでいった。
北海道から引き抜かれた90式戦車は、その砲撃力を遺憾なく発揮していく。
上空では戦闘ヘリがにらみをきかす。
時速200キロを超える速度を持つAH64戦闘ヘリは、見つけた恐竜を次々に葬っていく。
機首の30ミリチェーンガンの威力は、全長10メートルの恐竜を粉砕する。
狙われた恐竜は次々に肉の塊に変わっていった。
他にも、偵察ヘリのOH1が迫る怪物を見つけていく。
その情報を次々に地上に送り、効率的な迎撃を促していく。
滞る事のなく戦車が動いていく。
いつ、どこからやってくるのかがわかるのだから対処は簡単だ。
無駄のない動きで、恐竜は次々に撃破されていった。
こうして周囲の怪物をあらかた消した事で、基地の建設が容易になる。
戦車に続いて上陸した装甲車や歩兵、物資輸送のトラック。
そして、土木建設の為の施設隊。
昔風に言えば工兵隊となるだろうか。
この部隊が上陸地点に基地を建設していく。
掘った土を積み上げた壁を築いただけではあるが。
しかし、これで怪物を防ぐ手段をとりあえずは手に入れた。
この壁の中に上陸した自衛隊が入っていく。
巨大な大陸の一角に出来た小さな囲い。
これが日本が異世界に進出した第一歩となる。
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