ある天神族の暗躍[幕間]
「しっぱい、しっぱい! 大失敗じゃない! これじゃ、信仰の力が手に入らないわよ!!」
「ねえ、やっぱり、恐れの感情じゃなくて、純粋な敬う感情を引きだす方が楽じゃない?」
隣で、同族がなにかを言っているけど、構わないわ!
せっかく天神教徒を洗脳して、飛竜の卵を持ち込ませたのに台無しじゃない!
誰が私の計画をじゃましたのよ!
ただじゃおかないわよ!
「僕は反対だなー、ビリカの考えかた」
「うるっさいわね! へなちょこは黙ってなさいよ! 天啓しか与える能力ないくせに!」
「ひっど! 僕は君の能力のほうが劣ってると思ってるけど」
…………なああぁ! んですってええぇ?!
「お父様からいただいた力にケチをつけるなんてええぇ! ふざけないでよおおぉ!?」
「いつも、自分でいってるじゃないか! なんで私の力は洗脳なのおお!? ってさあ」
私の声真似しておちょくってくるなんて、ありえないっっ!
「そんなこと、言ってないわよ! バカあああ!」
翼をめいっぱい広げる
ーーーバッサッーーーー!
その勢いで同族を吹き飛ばしてやった!
あんなやつ、もう知らない! どこへでも行ってしまえばいいわ!
結局、誰が私のじゃまをしたのよ!
絶対見つけ出してやるんだから!
首を洗ってまってなさいよおおぉ!?