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「すみません!なんで色あんの!?」
小さい顔がない人が声をかけてきた。
「さぁ…なんでだろね」
「なんでなんでー!?」
こちらの話は聞きたくないらしい。嫌いなタイプの子どものようだ。
「あ〜…なんで欲しいのかな?」
「欲しいからじゃん!バカなの!?」
僕の腕をバシバシと叩く。イライラとしてきたが、言い返す度胸は僕にはない。とりあえず、地味に痛いので子どもの手首を強く掴む。
「人のこと叩いちゃダメだよ〜」
「うわっ!触んなよ!色付きが移る!」
なら良いじゃねえか、と思う。別に欲しいから持ってる訳でもないし、あげれるものならあげたいし。ギャーギャーとうるさいので頭を少し強めに叩く。
「子供に何するんですか!」
色がないせいで気づかなかったが、隣に親と思われるのっぺらぼうが立っていた。
「いや、痛かったので」
「黙りなさい、人でなし!これは私の子の分です!」
そこそこ強い張り手が僕の頬に当たる。頬が赤く腫れる。シンプルに痛い。口の中に鉄の味が広がり、上唇がじんじんする。どうやら、切ってしまったようだ。
ムカついたので、親とガキを思いっきり殴ってやった。ガキはともかく親も泣いていた。僕も家に帰ってから泣いた。




