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鬼斬り剣士の異世界平定記  作者: チャラン
第6章 暁の国・平定編(後編)

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268/321

第268話 エディンバラ攻城戦・その2

 あやめが城裏手から階段を駆け上がり、目の前にある勝手口を調べると、扉には簡素ながら鍵がかかっていた。この勝手口の状態は本作戦において想定の範囲内であり、あやめは事前の用意として、アーサー王からエディンバラ城の各所扉を開けることができる、一本のマスターキーを渡されていた。アーサー王がエディンバラ脱出時に、これだけはと持ち出したとっておきの鍵であり、解錠の法力が込められた特殊合金でそれは作られている。


「これを鍵穴に差し込めば……!」


 あやめは無限の青袋からマスターキーを取り出し、勝手口扉の鍵穴にそれを差し込んだ。差し込まれた鍵は薄青色に一瞬だけ光り、解錠の法力を解き放つ! マスターキーにより、エディンバラ城勝手口扉は無事に開かれた!


「開いた! 竜次さん! 皆さん! 扉が開きました!」

「よし、順調だな! ここからが本番だ!」


 あやめは扉を開けると、すぐに竜次と10名の最精鋭部隊を呼び寄せ、エディンバラ城内に闇夜を利用しつつ侵入する。




 シャーウッドの軍議で見たエディンバラ城内図通り、南側防壁からの侵入口となった勝手口は、城周囲の外庭に通じていた。外庭を挟んだ正面の城壁下部には、炊事場に入れる扉が付けられているのだが、今、この人数と戦力で城の中に入るのは無謀である。計画通り撹乱作戦を着実に遂行するため、あやめと竜次率いる夜襲実行部隊は闇に紛れて外庭を走り、城正門まで一気に進んだ。


「ガアアアアッッ!!」


 ここまで予想より防備が薄く、侵入が容易だったエディンバラ城であるが、さすがに城正門前だけは警戒を厚くしていたようだ。赤龍鬼やブラックオーガなど、正門前に放たれている約10匹の鬼たちに気づかれた竜次とあやめ、及び屈強な兵たちは、その場でアイコンタクトを取り、素早く二手に分かれる! 竜次は10名の最精鋭部隊と共に、襲いかかってくる各種のオーガを正門前で斬り倒し、あやめは彼らの護衛支援を受けながら、(かんぬき)で閉ざされていた大門に数発の爆薬を投げつけ、城正門をほぼ完全に破壊した!


「凄え! 派手にやったな、あやめさん!」

「ここまではうまく行きました! 竜次さん、アーサー王へ合図を出すのは今です!」

「よし! 任せとけ!」


 各種のオーガを粗方(あらかた)斬り倒した竜次は、作戦中の張り詰めた緊張感の中、あやめと早口で言葉を交わすと、無限の青袋から花火鉄砲を取り出し、夜空へ向けてトリガーを引き、合図の狼煙(のろし)となる1発を打ち上げた!


「我が君! 上手く行ったようです!」

「おお! よし、全軍エディンバラへ突撃せよ!」


 大きな音を伴い夜空に打ち上がった花火が完全な合図となり、周囲の森林にじっと潜んでいた、アーサー王と将軍ランスロット率いる4000人の精兵は、咆哮を上げ、東西北3方向からエディンバラへ一気に突き進んで行く! 咲夜、仙、晴明、縁の国の3将も、怒涛のごとく進むシャーウッド軍の勢いを借り、エディンバラ西門へ突撃を開始した!

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