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楽しいGW?

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。




『『・・・・・・。』』 バチッ、バチ、バチッ!!


何この不穏な空気! 何とかしないと~~ッ!


『こんにちは、東大寺先輩。 今日は、来てくれてありがとうございます。』 !

『あっ、、久しぶり、寧ちゃん。 俺の方こそ誘ってくれてありがとう。』

Good Timingだよ、寧ちゃん! 取り敢えず、今はこのまま先輩とブライアンを離そう!


「先輩! 先輩の友達はまだ来てないんですか?!」

『アイツらなら一緒に来てるよ。 あっちにいる。』

「じゃあ、寧ちゃんも連れて挨拶に行きましょう! ブライアン、私達ちょっと先輩の友達に挨拶してくるね! さっ、行きましょう先輩、寧ちゃん!」

『あ、ちょっと、モモ!』

ごめん、ブライアン。 先輩が合流して早々、険悪ムードとか洒落にならないから! 先輩とブライアンの関係はこの後徐々にわだかまりを解いていこう。





ザッザッザッザッ...。

ムフフッ♡ 何気に先輩と手を繋いで歩いちゃってる♡ 寧ちゃんもいるから恥ずかしいけど、デートみたいで嬉しい♡


「先輩、今日一緒に来た友達は学園の方ですか?」

『ああ、その事なんだけど。 実はさ、安倍と清水っていう奴の2人だけ来る予定だったんだけど、急遽もう一人、』


『珀! ちょっと~~私を置いて行くなんて酷いじゃない!!』


ん! 先輩の友達が待ってるという場所にもうえ少しで着くという所で、見覚えのある人が東大寺先輩に詰め寄ってきた。 えっと~~、名前何だっけ? 


『何だよ、南。 待ってろって言っただろ!』


あ~そうそう、先輩の幼馴染みの南さんだ! 

初めて会った時も思ったが本当に綺麗な人だなぁ。それに凄くお洒落! 一見シンプルなんだけど靴にブランド物をさりげなく履いてたりしてるし、何よりまるでハリウッドセレブかのように体のラインがくっきりと分かるコーデ! これを着こなせるのが凄い! 


おヘソが見えそうですよ、南さん!


『私も一緒に行くって言ってるのに置いていくなんて酷いわっ!』

『はぁ、、安倍もいるんだから待ってられるだろ!』

え? さっきの会話といい、まさか先輩が言い掛けてたもう一人って南さんなのか? この格好で潮干狩り? まぁ、、取り敢えず挨拶はしておこう。


「こんにちは、南さん。この間は話の途中で急にいなくなってすいませんでした。」

『え?! モモ、南の事知ってるのか?』


「はい! この間食堂で、先輩を探して、

『広瀬さん! 今日は私も参加させてもらっても良いかしら? 私、潮干狩りってやったことがなくて憧れだったの! ダメかな?』 キラキラ...うっ、美人の上目使い強し!


「ダメなんてこと全然ないですよ! ね、寧ちゃん!」

潮干狩りには向いていない格好だから心配ではあるが、初心者なら仕方ない。


『うん。 私も別に構いませんよ。』

『ありがとう♪ 優しいのね、広瀬さん♪(ニコッ)』


『悪いな、モモ。安倍に話を聞いたみたいで勝手についてきたんだ。』

「いいえ。 人数が多い方が楽しいですし!」


これはもしや、先輩の幼馴染みさんから私の知らない先輩の話をた~っぷり聞けちゃうチャンス到来では?! フッフッフッ、、南さんも良い人そうだし、今日で絶対に仲良くなってやる! 


『じゃあ俺、安倍と清水も呼んで来るよ! モモ達はここで待ってて!』

「はい! 分かりました!」

『モモさん。 私も今のうちにトイレに行っとくね。』

「うん、分かったよ! 行ってらっしゃい♪」


早くも南さんと2人キリだ! よし、♡お友達になりましょ♡作戦の始まりじゃい!

先ずはその高そうな靴の代わりに私の予備サンダルを貸してしんぜよう!


「南さん! 南さんは潮干狩り初めてなんですよね! 靴のなかとか砂が入って大変だと思うので、良かったら私が持ってる予備のビーサンをお貸ししますよ!」

『は? ビーサンとかダサくて履きたくないわ。』 ん?

「でも、折角素敵な靴なのに汚れちゃいませんか?」

『女性足るもの常に身嗜みを綺麗にしなきゃダメなのよ。私は靴が汚れるからって美的センスを妥協する気はないわ。 それにしてもあなたのその格好どうしたの? まるで農作業中の()()()()()()()よ。』 んんん??


「いや、今日は潮干狩りなので、紫外線対策をしようと、、。」

『あなた、恥ずかしくないの? それでよく珀と手なんか繋いで歩けたわね。 珀が可哀想じゃない。珀は優しいから口には出さないと思うけど、きっと恥ずかしかったに違いないわ。』


何て? 今、私の格好が恥ずかしいって言いました? ちょっと待って、この方本気ですか?? 確かに、紫外線対策でUVパーカ着て、ツバ大きめの帽子もかぶってますよ。でも、一応可愛いのを選んだし、寧ちゃんだって同じような格好してるじゃん! 何で私にだけ言うわけ? お洒落かも知れないけど、どちらかというとあなたの方がこの場に浮いてますよ! TPOって言葉、知ってますか?  


どうしよう。 友達になりたいって思ったけど、早くも挫折しそう。



「・・・・・・。」 モンモン...


『お待たせ、モモ! モモ、コイツが清水って言ってーー、、』

先輩が清水さんを私に紹介してくれたり、寧ちゃんに安倍さんと清水さんを紹介してくれたが、南さんの不意打ちパンチの衝撃が強すぎて、心ここにあらず状態だ。 自分がどう対応したか覚えていない。



そして私は今、ブルーだ。

約1時間前までの楽しい潮干狩りは何処へやら、今は全然楽しくない。 

原因は、南さんだ。


『ねぇ~、珀~~! あっちの海の家にカフェオレ飲みに行こうよ~~。』

『やだよ。 行きたいならお前一人で行けよ。』

「・・・・・・。」


気分を新たに先輩と潮干狩りを楽しもうと思ったが、南さんはこうしてずっと先輩の側から離れず、やれ砂が靴に入って気持ち悪いだの、砂が服に着いて汚れただのとワガママを言いっぱなしだ。本当だったらガツンと一発言ってやりたいが、南さんは一応先輩だし、先輩の幼馴染みだ。余りなことは言えない。


『え~~っ、私が一人で行ったらバカな男がみ~んな寄ってきて大変なことになっちゃうじゃない!』

『なら、安倍を誘えばいいだろ! 俺はここでモモとアサリを採ってるから。』

『え~! ねぇ、広瀬さん。私、珀とこうして遊ぶの久しぶりなの。珀を少しだけ借りたらダメ?』 

モヤ、、。 さっき私にあんな事言っておいて良くお願い出来るな。 頭が痛い。 もう、無理。 


『お前いい加減にしろよ! モモを巻き込むな!』 

「先輩、アサリも十分採れましたし私はこれからバーベキューの用意をしますから、良かったらカフェオレ飲んできてください。」

カフェオレ1杯で大人しくなるなら、ここは私が身を引いた方が得策だ。


『それなら俺も、 

『広瀬さんもこう言ってるんだし行こう、珀!』グイッ!


モヤモヤ、、早く、ここから離れたい。 

「私、もう行きますね。」


『モモ!』  

先輩が呼ぶ声が聞こえたが、振り返る気力さえ起きない。







「寧ちゃん、そろそろバーベキューの準備しよう。」

『分かった。じゃあ、男どもに火起こしとか指示してくる。モモさんは食材をお願いね。』

「うん。わかった。 よし、先ずはバケツに海水を汲んでアサリの砂抜きをしなくちゃな。」


ザザーーッ、ザザーーッ....ジャリジャリ...

黙々とアサリを洗っているとさっきまでのモヤモヤした気持ちまで綺麗になっていくようだ。 何かに集中すると無心になれるからいい。 



『モモ!』 !

「ブライアン、どしたの? 火起こしは?」

『人手が足りてるみたいだからモモの手伝いに来た!』

「そう、、じゃあブライアンはこっちのアサリを洗って!」

本当は1人で黙々と作業をしたい気分だけど、来てしまったなら仕方がない。 ブライアンと2人でやるか。


ジャリジャリ...ジャリジャリ...

「・・・・・・。」

『モモ、大丈夫?』

「ん? 何が?」

『何か辛そうだけど。 もしかして、あの南っていう人が原因? あの人ワガママばかり言ってたし。』

「ん~~まぁ、ちょっと南さんの対応に疲れたっていうのはあるかも。でも、大丈夫だよ。」

本当はちょっと処ではないが、本人に言えないのに影で言うのは気が引ける。


『あの人先輩の幼馴染みだから必然と近くにいるモモも巻添えになるもんね。..ねぇモモ、今日は皆と一緒なんだし、無理して先輩の近くに居なくても良いんじゃない? 折角皆で楽しく遊んでるのに楽しまないと損だよ!』

「でも、それじゃ先輩一人に南さんのワガママを押し付ける事になるでしょ。」

『そうかなぁ。僕、あの人は幼馴染みの先輩がモモばかり構ってて寂しいんだと思うよ。先輩がモモだけじゃなく自分の方も向いてくれたらきっと満足して大人しくなるよ。ほら、よくあるでしょ! 仲良い友達が他の子と仲良くするの見てヤキモチみたいなさ!』


ブライアンの言いたいことはわかる。幼馴染みだったら尚更家族みたいに近くに感じているんだろう。


「そうだね。 今日はこの後、なるべく皆と行動するよ!」


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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