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あなた誰ですか?!

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。



『モモちゃーん! ご飯が出来たわよーー!! 準備が出来たら降りてきなさ~~い!』


パタパタパタ...  「ふわぁ~~ッッ...おはよーパパ、ママ。 ごめん、寝坊しちゃった。」

『おはよう、モモ。』

『おはよう、モモちゃん♪ お弁当はママが作るからモモちゃんは朝御飯早く食べちゃいなさい!3人分で良いのよね?』

「あ、お弁当忘れてた! ありがとう、ママ。 簡単なもので大丈夫だから。 お願いします。」


週末にパパとママに先輩を紹介して、改めて先輩の思いの深さを知ってからというもの、私の頭の中はどうにかなってしまったようだ。 一日中、東大寺先輩のことが頭から離れない。 どんなに忙しくても欠かさずやっていた勉強が全く手に就かず、急に体が熱くなったり、動機が激しくなる。 夜もろくに眠れなくてこのさまだ。


『モモが寝坊何て珍しいな。何処か具合でも悪いのか?』

「ううん。昨日あんまり寝れなかっただけだから大丈夫だよ、パパ。」

『さては、東大寺君のことを考えてたんだろ! ラブラブだなぁ!」

「ち、ちがうよ! パパったら朝からからかわないでよね!」

『フフッ、まぁ良い、そう言うことにしておこうじゃないか!』


『モモちゃん、お弁当できたわよ!』

「ありがとう、ママ! パパ、ママ、私もう行くね! いってきま~~す!」








『お、おはようございます! 先輩!!』

『おはよう、モモ!』 キラキラキラ...うっ、、ま、眩しい!!

先輩、今日は一段とカッコ良くありませんか?! まともに顔が見れないんですけど! バクバクバクバク...心臓もバクバクいってるし、頭がクラクラする~~! 

 

『どうしたんだ、モモ? 顔が真っ赤だぞ? 体調が悪いのか?』 キラキラキラ...

「だ、大丈夫です! 私は云たって健康優良児です!!」


「先輩! これ、今日のお弁当です! すいません、今日は寝坊してしまってママに簡単なのを作って貰っちゃいました、、」

『え、モモが寝坊? やっぱり具合でも悪いんじゃないか?』

「い、いえ。 本当に大丈夫です!」


『本当に?』 スッ...コツッ♡ ワーーーッ!!先輩の額が私の額に!!


「$¥☆#&%$#ーー!!」 プシューーーーッ....

『え?! モモ、ーー・・・







『ーーんだ! おい! 目を覚ますんだ!!』

「う..うぅ~ん...せんぱ.. 『しっかりするんだ! 広瀬君!!』


ん? 広瀬君? パチッ!! 『大丈夫か?! 広瀬君!!』


!!! 「東大寺先生!! え? 私どうして?! ここ、何処ですか?! 先輩は??」

気がついたら目の前いたのは東大寺()()ではなく、東大寺()()だ。



『起きて早々質問が多いな。ここは保健室で、珀なら授業があるから教室に戻らせた。何も覚えてないのか? 君は登校中に倒れて、珀がここまで君を運んでくれたんだ。全く、熱があるのに何で学校に来たんだ。自己管理も出来ないようじゃリーダーとして失格だぞ。』


「すいません、、。まさか、本当に熱があるとは思わなくて、、今後は気を付けます。」 ...シュン。

『ゴホンッ、、分かれば良い。 今日はもう授業は出ずに帰るように。』


「分かりました。」

最悪だ。 恋に現を抜かし、やるべき事もままならない。 私は2度目の人生を自分の出来ることは精一杯やるって決めたじゃないか。目の前の課題には誠心誠意取り組み、我武者羅に一生懸命やるって。 今の私はただの恋愛脳の浮かれポンチキだ。 こんなんじゃ東大寺先輩がいくら頑張ったって、先輩のご両親どころか、お兄さんである先生にだって認められないだろう。


「それでは、ご迷惑をおかけしました。」 準備を整え、ドアに向かう。


『何をしている。』


「え? 何って帰るんですよ。」


『はぁ、、君は私が病人の生徒を一人で帰らせる無能な教師だとでも思っているのか? 荷物を貸しなさい。 送っていく。』


は? 東大寺先生が?? 


「で、でも、、」

『いいから。 早くしなさい。 これも担任である私の仕事だ。』

「、、はい。」


東大寺先生と2人きりですか?? それっ、超☆怖いんですけど!!









ブォーーーーーーー..... 

『「・・・・・・・・・・・・。」』  


き、気まずい。 意を決して車に乗ったはいいが会話がない。 

そりゃそうだ。 高等部に入学し、再び東大寺先生が担任になってからというもの、まるで目の敵にでもされているかのように仕事を言いつけられ、会話も指示、返事、報告の3パターンしかなかった。 学級委員になってからのこの1週間は、傍若無人な扱いがなくなった事を良いことに、なるべく接触を避けていたのだ。 それを今さら普通に会話しろというのも無理がある。


そして...この人、何故かメガネ取ってるんですけど~~ッ! 何で? 運転の時はメガネ外す系の人?? ギャップ??ギャップ萌え?? なにそのスキル!! 無駄に顔が整ってるし、何よりメガネ取ったら東大寺先輩に顔が激似だからやめて!!


「・・・・・・・。」


『珀と付き合ってどれくらいになるんだ?』

「え?!  あ、あの、、に、2年半です。」


『ククッ、、朝のアイツの必死な顔、あんな顔初めて見た。 君のことを相当大切に思っているようだな。』

「えぇ、、まぁ。 私にはもたったいないくらい大事にしてくれます。」


『あの珀が、大事にねぇ、、。 まぁ、そうか。 珀が自分から生徒会に入った時点でおかしかったもんな。 弓道以外何にも興味がなかった奴が、君が絡むとどうやら人が変わるらしい。 クックックッ..面白いな。』


え? 何これ。 私、何で普通に東大寺先生と先輩の話してるの?

っていうかあなた誰?! なんか雰囲気違くない?? 何時もの軍人さながらの喋り方はどうした??


『君は珀に家の事を聞いているのか?』

「は、はい。 先日、私の両親に挨拶に来てくれて、その時に。」


『フッ、、挨拶ねぇ。 馬鹿馬鹿しい。アイツは実に青臭いことをしてるな。 それで? 君は珀があのTmTホールディングの社長子息と聞いてどう思った? 自分では手に終えないと怖じ気づいたか? それとも、本当は知ってて玉の輿を狙って珀に近付いたとか?』

は? なに言ってんのコイツ。 いくら先輩のお兄さんでも許せんぞ!


「違います!! 私は先輩のお家が何だろうと先輩が先輩である限り、気持ちが変わったりはしません!! 先生は先輩のお兄さんだけど、私達の事を何も知らないですよね! 私達はお互いを支え合いながらも、切磋琢磨して努力してるんです!! 先輩だってご両親に私達の事を認めて貰う為に結果を出そうと頑張ってるんですから! それを青臭いだの玉の輿を狙ってるだの、いくら先輩のお兄さんでも言われたくありません!! 」 

ハァ、ハァ、、い、言ってやったぞ!! 分かったか、偏見兄貴!!


『へぇ~ッ、随分な自信だな。 まぁ確かに、俺はお前達の事を何も知らない。 2人がそれなりに頑張ってることも教師として見てて認めるさ。

でも、あえてもう1つだけ言わせて貰うよ。 お前達は()()。』


「あ、甘い?」


『ああ、実に甘いね。 激甘だ。 お前達が誰を相手にするのか考えれば分かるだろ。 どんなに頑張っても、()()2()()には関係ない。 あの2人は世界を相手にしてるんだ。 お前達の頑張りなんて2人にとってはほんの些細な事で、認める認めないなんて全く興味のないことなんだよ。 お前達は此れからそんな相手に挑もうとしてるんだ。 勝とうなんて思わない方が身のためだよ。』


「そ、そんなのやってみないと分からないじゃないですか。」


『何を、どうやって? 君が生徒会に入って、勉強も頑張って才色兼備な所を見せつける? それとも珀が生徒会長になって、学年1位を取り続けるとか?』


「ーーーッ!!」


『まさか図星? フッ、、言っただろ、()()()()()()()()()()()()って。 ああ、そうだ。 もし、君が自己紹介の時に言っていた総理大臣にでもなれれば可能性があるかもね!』


「グッ、、。」 何も今、あの珍事件を出さなくても良いでしょうが!!


『あれ? 困ったな、泣いちゃう? 俺はただ君に現実を教えてるだけで、苛めるつもりはなかったんだけどなぁ。 どちらかと言うと俺は君のことを気に入ってるし。』


どの口が言ってるんだよ!! バリバリ苛められてるじゃん、私!!

「泣きません!! 先生に何を言われようと、私は目の前にある問題に1つ1つ誠心誠意取り組むだけですから!!」


『フフッ、、めげないねぇ。 そんなに言うなら頑張って見れば!(ニッコリ♡)』

くっそ~~ッ!! この笑顔、東大寺先輩に似ているはずなのに、腹立つわ~~ッ!!





『はい、着いた。 さっ、降りて!』 スチャッ... メガネうざッ! 


車を降りるとママが玄関先で待っていてくれた。


『東大寺先生、家のモモをわざわざ送って頂きありがとうございました♪』

『いえいえ。 担任として当たり前のことですから。』 !!!


『まぁ♡ 中等部の時も頼りにさせて頂いてましたが、高等部でも先生がモモの担任なら親としてこんなに安心出来ることはありませんわ♡ 此れからもモモの事、宜しくお願いしますね♪』


『勿論です。 それじゃ、広瀬君。学校の事は気にせずゆっくり休みたまえ。』  コイツ、猫かぶりやがって!!


「・・・・・・。」

『こらっ、モモ! ちゃんと先生にお礼を言いなさい!』


チッ! 「先生ありがとうございましたー」


『ああ、お大事に。 では、私はこれで。』 スタスタスタ...



『あら、靴紐が、、』

一応形式上、東大寺先生の見送りをしようと待ってたら、ママが下を向いた瞬間、、



《 が、ん、ばっ、て、~、~♪ 》 ヒラヒラヒラ...



ピキッ...。 先輩ごめんなさい。 お兄さん、一発殴って良いですか?


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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