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親の思い。

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。



「『ーーー!!』」


TmTホールディングス。 パパも私も余りのビックネーム登場に言葉も出ない。


『驚かせてすいません。 学園でも知っている人は限られているんです。 今まで親の事を知られると避けられたり、特別扱いされたり、変な大人が近付いてきたりして余り良いことがなかったので、学園長に御願いして親の事は伏せて頂いてます。 先程も、本当はモモとの事を遊びの付き合いだと思われそうで、親の事を言うか迷いました。でも、嘘は付きたくなくて、』


『東大寺君。 ご両親はモモと付き合っていることは認めているのかね。』


『、、すいません。僕の両親にはまだ教えていません。 不誠実に思われるかも知れませんが、僕の親は結果を出すことが全てなんです。 結果を出さなければ何も認めてくれません。 だから、モモの事を認めて貰えるように、生徒会も、成績も、今自分が出来る事で結果を出そうと頑張ってきました。 聖バーナード学園の徒会会、特に高等部の会長に就くことはより特別な意味を持ちます。 僕は今年の後期生徒選挙で必ず会長になり、両親にモモとの事を認めさせるつもりです。』

知らなかった。 東大寺先輩が私との事を認めさせたくて頑張ってたなんて。


『...東大寺君、僕達は中々子供が出来なくてね。 モモは諦めかけた時にやっと授かった、何よりも大切な一人娘なんだ。 僕は正直、君のご両親の事を聞いてこの交際が良いのか不安だよ。』


『..はい。』


え?! まさか、ここに来て交際反対?! 

「パパ!! 『モモは黙っていなさい!!』 ーーッ!」 

どうしよう、、本当にパパ、反対する気?


『君は先程、生徒会長になってからご両親に伝えると言ったが、ご両親の会社は余りにも大きい。 あれ程大きな会社のご子息なら交際相手も並大抵の人では認められないだろう。 モモは僕達の自慢の娘だが、ご両親の考えている基準には満たないかも知れないよ? それに、君にはもっとふさわしい方がいるかもしれない。』


『..認めさせます。 両親の基準とか、ふさわしいかどうかは関係ありません。 僕はモモが良いんです。 僕が頑張れるのも、モモがいるからなんです。 それにモモは自分で未来を切り開ける人です。 モモがふさわしくないなんて誰にも言わせません。』

う~~っ、、先ばい~っ...ウルウルッ...


『..今はお互いを好きな気持ちも強いし、一緒にいて楽しい時だからね。 でも、此れからずっと2人でいれば良いことばかりじゃないよ。 いつか必ず悪いことも起きる。 ご両親の事でモモが苦しむことがあるかもしれない。 そんな時、まだ高校生の東大寺君がモモを守れるのかね。』


『守ります! それがどんなに大変で、自分が辛かったとしても、絶対にモモだけは守ります! モモを守れるなら僕はどうなっても構いません!』

先輩は何の迷いもなく言い切り、パパを真っ直ぐ見つめた。


『フッ、、(パッ!)よし、合格だ!! そこまで覚悟があるなら私はもう何も言うことはないよ!  試す様な事を言って悪かったね。 モモを思っての事なんだ。 分かって欲しい。 そうとなれば、僕は君を信用するし、2人を応援するよ!』

パァ~バァ~~ッ!! ダーーーッ...


『ハハッ! なんだ、モモ! 泣いてるのか?』

「だっで~~~ッ! パパが意地悪な事ばかり言うがら、は、反対されるのかと、、うっ、うっ、、」

『ハハハッ! 悪かったよ、モモ! 大丈夫だからもう泣くな!!』


『お父さん、、僕の事を信用してくれてありがとうございます。 モモの事は必ず守ると約束します。』

先輩が、また深々と頭を下げる。


『ああ。...東大寺君、モモの事、宜しくお願いします。』

今度はパパが深々と頭を下げる。


『はい!!』

不思議だ。 見た目も性格も全然違う2人なのに、今日は先輩とパパがとっても似ているように見える。


ううっ...ダーーーーッ!!

『プッ、、モモ、泣きすぎ!!』 先輩の笑顔が一段と優しい。 

「だっで~~、先ばいが~~~っ!!」


パタパタパタパタ...ガチャ!

『お待たせ~~♪ って、えぇ!! 何々? どうしてモモちゃん、号泣してるの??』


『『プッハハハッ!!』』 

パパと東大寺先輩の目が合い、お互い笑い合う。


『ちょっと~~っ、ママだけ除け者なんて酷いわっ!』 プンプンッ!!


『まぁまぁ、そんなに怒らないで、ママ。 ただ、ちょっと僕が意地悪したら、モモが泣いちゃっただけだよ。』


「『ーーッ!』」

《シッ! この事は時が来たら私からママに言うよ!》


パパが私と先輩にそっと耳打ちした。 本当はママにも教えてあげたいけど、余りにも事が大きい。 変にママに心配をかけるかもしれない。 ここはパパに任せた方が良さそうだ。

 

『もう、パパったらいくらモモを取られたからって意地悪しちゃダメじゃない! モモの幸せが私達の幸せだって、何時も自分で言ってるのに!』


そうなんだぁ、、。 そんなこと言ってくれてたんだね、、。


「パパ、、ありがとう!」







初めて知った東大寺先輩の思いと、決意。

改めて触れたパパからの愛情。


此れから私達に立ちはだかるのは大きな壁かもしれない。 でも、私は負けない。 



東大寺先輩と一緒なら何だって、乗り越えられるはずだから。

お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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