上手く行かない。
拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。
ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。
『モモちゃん、お弁当出来たの? まぁ、美味しそうねぇ~♪ 見た目も綺麗♪ あら? 3つもある。ブライアン君の分だけじゃないの?』
「ありがと、ママ。これは何時もお世話になってる方ようなの。」
私は朝からお弁当作りに勤しんでいた。お弁当は3人分。ブライアンと、もう一人は東大寺先輩の分だ。出来栄えは上出来。
先輩は私が良いならと言ったが、私はやっぱりブライアンだけにお弁当を作るのは気が引けた。だって、私だったら先輩が他の女の子に自分がやって貰っていない事をしているのを見たら嫌だ。そんな、嫌な思いを先輩にはさせたくない。 でも、ブライアンは大切な友だち。出来る限りのサポートはしてあげたい。
フッフッフッ、、そこで私は考えたのですよ! 先輩の分も作れば良いんじゃね?、と! 彼氏に手作り弁当、、これってカレカノの醍醐味じゃね?、と!
「先輩♡はい、あ~~んっ♡」 『美味しいよ、モモ♡チュッ♡』
なんつってーーっ♡♡♡ キャハッ♡♡
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『おはよう、モモ!』
「おはようございます、先輩! 今日はメールした通り、先輩の分もお弁当を作ってきましたからね♡」
『ありがとう。俺の分まで悪かったな。』
「大丈夫です! 先輩に食べて貰える事を考えたら楽しかったので!」
ムフフッ♡ 本当はラブラブ♡タイムのことを考えてだけどね。
ありがとう、ブライアン!! 君のお陰だよ!! 昨日は私の知らない3年半の間にとんだKY男子に成長してしまったのかと心底思ったが、君はやっぱり良い奴だ!!
「あっ、先輩、今日のお昼も昨日の裏庭のベンチで良いですか? 今日はブライアンを置いていきますので安心してください!」
昨日は変な空気になってしまったからね、ブライアンには悪いけどやっぱり2人の時間を大切にしたい。 もし今日も一緒に食べたいと言われたらお弁当に免じて遠慮してもらうのだ!
『別に気にしなくて良いんだぞ。昨日は俺もいきなりだったから驚いたけど、良く考えたらブライアンも慣れない環境で心細かったんだろうしな。』
優しい~~♡大好きっ先輩♡♡ でも、ラブラブタイムは譲れないのです!
「大丈夫です!私だけじゃなく、セナ君もナヨ君もいますから!」
朝のラブラブ♡タイムを満喫し、先輩と別れ教室に入ると一角に人だかりが発生している。
『ブライア~~ン♡ここの英訳教えて~~♡』
『ブライアン!俺もここ教えて!』
今日も朝からブライアンは大人気です。学園に来て2日目なのにもうみんなに馴染んでる。ブライアンのコミュ力には脱帽だ。
入試点数は私より高かったみたいだし、人柄も私の知る限り申し分ない。このまま行くと私の地位も脅かされるのでは?、、負けないぞ、ブライアン!!
『あっ! モモ、おはよー!』
「おはよう、ブライアン。 朝から大人気だね。みんなにもう馴染んでるようで、私も安心してるよ。 ゴホンッ...そうそう、ブライアン君。君はあれかね。この学園のせ生徒会とかには興味があるのかね?」
クソッ、噛んだ。
『プッ、、なに言ってるのモモ~! 僕はモモにしか興味がないよ!』
「また、そんな事言って! はぁ、牽制するだけ無駄だったわ。 はい、お弁当!」
パァァァ♡『わぁ~~!! ありがと~モモ!!』
ブライアンは整った顔立ちをこれでもかっていうくらいキラキラさせて、満面の笑みで御礼を言った。 クソ可愛いな!!
『あれ?お弁当がもう一つある。』
「うん。折角だから先輩の分も作ったの!」
『…ふぅ~ん。 あっ、モモ!今日も一緒に食べようね!』
「そ、その事なんだけどさ、、私、お昼はなるべく先輩と2人でいたいんだ!」
『え?、、モモは、僕のこと邪魔なの?』
うっ、その捨てられた子犬のような目止めて! 罪悪感が半端ない!!
「邪魔とかではないんだよ! 実は折角一緒の高等部生になったのに、お互いに色々と忙しくて全然2人で居れてないんだ! だから、お昼は私にとって大事な時間なの! ねっ、分かって!!」
お願い! 理解して!! 1ヶ月に1回デートを出来るかどうか分からない私にとっては、学園だけが東大寺先輩と会える唯一の場所と言っても過言ではないのだ。 だから、1分・1秒でも長く2人でいたい!
『...分かった。 今日は仕方ないから2人にしてあげる。』
パァァァ♡「ありがとーー♡♡ブライアン♡♡」
授業は何時も通りしっかりと受けて、待ちに待ったお昼休み!
キンコン♪カンコーン♪キンコン♪カンコーン♪
『それではこれで授業を終了します。学級委員、』
ガタッ「起立、礼、ありがとうございました!!」
『『『『あ、ありがとうございました~、、』』』』...
ガラッ!!「それじゃ!私、行ってくるからーー!!ナヨ君、セナ君、ブライアンの事頼むねーーーっ!!」ズダダダダッ……
『モグモグ…さっきのモモちゃん、何だったんだろうね?…モグモグ』
『さぁ?どうせ何時もの先輩絡みだろ。』
『もぉっ(ピチッ)! セナ君ったらもう少しモモちゃんに関心もってよ(ピチッ)!』
『うわっ、汚ねっ! ナヨ、このヤロ! お前、口に物入れて喋るなよ! 飛ぶだろ!』
『フンッ! ブライアンは何か知ってる?』
『・・・・・。』
『ブライアン? どうかした?』
『ナヨ、ユウキ、ごめん。 僕お手洗いに行ってくるね。』
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ジャーーッ…キュッキュッ…フキフキ。
『はぁ、、、上手く行かないな、、』
『おっ、ブライアン! お前もトイレなんか来るんだな!』
『大輝、当たり前でしょ。 僕だって人間だよ。』
『へぇ~、でも女子達がお前は天使だって騒いでるぜ! そんな天使君がため息なんてついてどうしたんだ? 悩み事か?』
『別に、悩み事なんてないよ。 あ、そうだ! 大輝さぁ、東大寺先輩って知ってる?』
『ん? 隊長の彼氏? ああ、知ってるよ! 凄い人だぜ! あれぞ、リーダーって感じだな! 何時も何かしらみんなの為に仕事してて、先生達からも生徒達からも信頼されてるしな! しかも勉強も出来て顔も良い!! 中等部の頃からモッテモテなんだぜ! 隊長もあんなハイスペックな彼氏持つと大変だよなぁ~! この前なんて、忙しくて中々会えないって一人でブツブツ嘆いてたし。 ブライアン、先輩に用でもあるのか? さっき職員室に先輩居たから今行けば会えるぜ!』
『え? 職員室? ...ごめんっ、大輝! 俺、先行くね!』
『ちょ、ブライアン! ...あいつ自分の事、俺って。 プッ、おもろ。』
ルンルルン♪ルル~~ン♪♪
「ウフフッ♡ 先輩、まだかなぁ~~♡」
登下校で少しは2人の時間がとれているけど、たった10分前後の時間だ。 昼休みは1時間15分もある! それだけ時間があれば、あんな事やこんなことまで出来る!! あ、卑猥なことなんてしませんぜ! でも、あわよくばキ、キッス♡くらいは...キャーーーッ♡♡
お弁当もかなり気合い入れたし! あ~っ、先輩の喜ぶ顔が目にうかぶ♡
ブッブブッ…… 鳴っているのは私の携帯だ。
何だよ、こんな時に! さてはナヨ君だな? どうせ「どこにいるの?」でしょ!
携帯は~(ガサゴソッ)…おっ、あったあった。
スッ…
「 ....え? 」 何で? 上手く行かない。
お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。
参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。




