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怖いよ、東大寺先生!

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。




『ねぇ、モモちゃ~ん。今日も東大寺先生に放課後呼び出されてるの~?』

「うん。今日は明日皆に配るプリントの仕分けしろってさ。」

『モモちゃんが自己紹介の時に学園に貢献したいなんて言っちゃうからだよ~。』

「だからって限度があるでしょ!もう、私ばかり始業前も休み時間も放課後も、呼び出しては仕事を押し付けて折角東大寺先輩と同じ高等部になったのに全然東大寺先輩と居れないじゃない!冗談じゃないってーーのッ!!」」


そう、入学式から3日間私は毎日のように東大寺先生の仕事を手伝わされている。始業前も休み時間も放課後も私が今日こそは東大寺先輩と♡ラブラブ♡しようと先輩に近付くと何処から察知するのか放送で呼び出されて仕事を言い渡されるのだ。


『も~~、僕に当たらないでよ~~。』

「フンッ!ナヨ君だって全然手伝わずに私を置いてさっさと帰っちゃうでしょ!この、薄情もの!!」

『だって、東大寺先生に関係ないものは早く帰って勉強しろって言われるんだもん!でもさ~、何でモモちゃんばかりなんだろうね。いくらなんでも、おかしいよ。モモちゃん、東大寺先生に目を付けられるようなことしたんじゃない?何か心当たり無いの?』


「心当たりなんて別に何も、、」

嫌、、あるな。自己紹介の時のあの視線と、あの釘を刺すような言葉。『恋だ恋愛だと現を抜かさず、勉学に励むように』やっぱりあの言葉は私に向けて言ってたよね。


確かに、東大寺先輩と私は誰もが羨むような♡ラブラブ♡カップルだよ。私達が付き合っている事は学園中が知っていて、聖バーナード学園のベストカップルと言えば学園生の誰もが私達の名を上げるだろう。

確かに人目もはばからずイチャイチャして調子にのっていたかもしれない。でもさ、イチャイチャって言っても手を繋いで登下校したり、仲良く話をしている程度で高校生にしては可愛いもんだよ!勉強だってしっかりやってて、先輩も私も何時も学年首位をキープしているし、反対される付き合い方じゃなくない?


東大寺先生が本当に私達の邪魔をしているのだとしたら理由がわからないよ。

あ~嫌だな~~。悪い先生では無いんだけどさ、何を考えているかわからない東大寺先生が怖い。



放課後。

『広瀬君。後は私がやっておくからもう帰っていいですよ。手伝ってくれてありがとう。気を付けて帰るように。』

こうやって話ていると普通なんだよな~。東大寺先輩との時間を邪魔されるだけで、嫌われている感じでもない。あっ!もしかして、ブラコン?俺の弟を取るな的なやつか??


「あの、先生。先生って東大寺先輩と仲が良いんですか?」

しーん...え?無視?無視ですか?こっちを向いてもくれない!!


『...何故、そんなことを?』

ほっ、良かった。無視じゃなかったのね。


「兄弟とかって良いですよね!私って、一人っ子だから兄弟に憧れてて、、って、ええっ?!!」


ゴゴゴゴゴゴゴゴッ、、ギロリッ

「すっ、すいませんっっ!!余計なことを聞きました!私帰ります!失礼しました~~~~!!!」ぴゅーーーんっ!!


バタバタバタ...

こっわっ!!マジ、こっわっ!!何、あの顔!!怖すぎる~~~~!!!


『広瀬! そんなに急いでどうしたんだ?!』

「東大寺先輩!!」ダキッ!! ガタガタガタ...

『どうしたんだよ、こんなに震えて!何かあったのか!?』

「あ、あのっ、、」説明をしようと校舎の方を恐る恐る振り返ると、、


ゴゴゴゴゴゴゴゴッ、、、見てる~~~!!職員室の窓からこっち見てる~~~~!!

グイッ!「先輩!!と、取り敢えずここを離れましょう!早急にここを離れましょう!!」

『え?あ、ああ。わ、わかった。』



東大寺先生から急いで逃げた私と東大寺先輩は学園から少し離れた公園のベンチにいる。


『少しは落ち着いたか?ほら、これ飲めよ。』

東大寺先輩が自販機で買ったホット紅茶を差し出してくれる。


「ありがとうございます。ゴクッ、、ホッ♡」

『いったいどうしたっていうんだ?何かあったのか?』

どうしよう、、何て言えば良いんだこれ?東大寺先生は先輩のお兄さんだ。お兄さんの事を彼女に悪くいわれたら嫌だよなぁ。


「あの、先輩と東大寺先生の仲ってどんな感じですか?」

『は?何で急に兄貴が出てくんの?』

一瞬、東大寺先輩の表情が曇った気がした。以前、2人が話した時の様子を思い出す。そうだ、、あの時、先輩辛そうだったんだ。何でそんな大事なこと忘れてたんだろう。私、バカだ。先輩の家族の事を話題にしないようにしたきっかけを忘れるなんて、、。


「ごめんなさい、、何でもないです。ちょっと思っただけなので気にしないで下さい。」 はぁ、、自己嫌悪に押し潰されそう、、。


『、、俺の家族は、きっと広瀬の知ってる家族とは違うと思うよ。 

兄貴は俺が物心着いた頃には留学してたし、今はもう家を出てるから交流は全然ない。家族って言うより、先生っていう関係の方がしっくりくるかな。』

「、、そうなんですね。すいません、変なこと聞いて。」


『学校で何時も広瀬を呼び出してるの兄貴みたいだけど、何かあった?』

うっ、、やっぱり、変にごまかさない方がいいよね。


「実は東大寺先生に時々じっと見られることがあって、私と先輩の関係を良く思ってないんじゃないかと思ったんです。」

『ああ、それ多分違うかも。俺も前に兄貴に会うたびに睨まれている気がしてびく着いてたら、爺ちゃんが教えてくれたんだ。あの人、頑張っている人とか才能のある人とか、興味を持った人を見つけると、じっと見つめる癖があるんだって。元の顔が冷たそうなのに黙って見つめるから余計に怖く感じるみたい。広瀬は魅力的な所が多いからきっと気に入られたんだよ。』


「へ、へぇ~~、、。」

気に入られた?本当に?だってこの世の者とは思えない形相だったよ?

まぁ、でも東大寺先輩がそう言うならそうなのかも、、。うん、きっとそうだ。そう言うことにしておこう! 



『広瀬、今後もしかしたら俺の家族の事でお前を不安にさせることがあるかもさせない。でも、俺は絶対お前の事を守るから。だから、、ずっと一緒にいような。』

ズキューーン♡「先輩~~♡」


私と東大寺先輩は久しぶりにゆっくり2人だけの時間を過ごし、念願の♡ラブラブ♡タイムを過ごした。あ、一応言っとくけどここは屋外ですからね!



東大寺先輩が自宅まで私を送ってくれる。因みに門限は高校生になったから19時になったんだよ!しかも、事前に申請して必要性が認められれば20時迄延長可能!これってすごくな~~い?例え1時間でも、先輩と居れる時間が長くなるのは嬉しい。


「そう言えば、先輩今日はどうして校門にいたんですか?」

『ん? 最近、広瀬忙しくてなかなか一緒にいられないだろ。今日は予定もなかったし、広瀬と少しでも一緒に居たくて待ってたんだ。』

もうっ♡この人ってば何処まで私を喜ばせるつもりなんだよ♡


「先輩、送ってくれてありがとうございます♡」

『うん。じゃあ、また明日学校でな。』

「あっ、、。」

名残惜しくて先輩の袖をつかんでしまった。


「あのっ、もう一度だけ手を握って下さい!」

う~、手を握れって何だよ私!お子ちゃまか!


本当は、、『手だけで良いの?』

え?顔を上げると先輩の顔が近付いてくる、、プチゅ♡


『フッ、じゃあな!』

いただきましたーー!!ソフト♡キッス♡!

ヤバい、幸せすぎて私今、宙を飛んでない?? フワ♡フワ♡フワ♡


『だらしない顔。』

「!!! な、ナヨ君!!何時からそこに?!」

『「手を握ってください♡」からだよ!もうっ、見られたのが僕だったからまだ良かったけど、モモちゃんパパだったらどうするのさ!僕だってモモちゃんのキスしてるところなんて見たくないのにさ!気を付けてよね!』

「はい。すいません、、。」


勉強をしに来たナヨ君にこの後も散々怒られ酷い目にあったが、東大寺先輩と今日過ごせた時間の嬉しさの方が勝っていた。

東大寺先生の事も私の思い過ごしっぽいし、私は今日も幸せ絶好調だ!


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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