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番外編・愛の文化祭♡

2部番外編です。3部を始める前に番外編何話か書こうと思っています。拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。

※挿絵を6話、10話、13話、52話に挿入しました。



私は今、新生徒会役員が進行を勤める委員会定例会議の準備をしている。


新学期が始まって直ぐ、後期生徒会選挙が行われた。後期生徒会選挙では3年生が引退するため1・2年生の中から役員を決める。この学校での生徒会の役割は大きい。ありとあらゆる雑用(?)を受持つ学級委員を纏め、指示を出す。尚且学園のイベント等の企画・主催もしなければならない。求められる所も大きく、その活動内容は一般的な中学校のゆる~い生徒会とは違い、学生と言えども大手企業の役員のようなのだ。


そんな大変な役割を誰がやりたいのかって話だけど其なりにメリットもある。生徒会経験者は優先的に学園の補助で留学が出来たり、その過酷な経験を積むことで強靭な精神と知識が身に付き、卒業後は政治家や企業の重役になっている人が殆どだ。


そんな事情もありこの学園の生徒会役員にはそう簡単になれるものではなく、毎回その座を巡って激戦が起こる。特にその頂点の生徒会長には日々、努力と実績を積み、生徒からの人望やカリスマ性がなければ勝ち取ることが出来ない。


そんな生徒会長に誰がなれたのかって?


今回、その生徒会長に選ばれたのは、、、東大寺先輩なのです~~!!いや~~っ、流石っす!!しかも圧倒的な大差でしたからね!東大寺先輩は1年生から学級委員としてこの学園の雑務をこなし、2年生になってからは生徒会の補佐もして品行方正で先生や前生徒会からの信頼も厚かった。当初は生徒会には興味がなかったみたいだけど何の心境の変化か今回立候補して見事に当選したのだ。


そして私は、、。なんと、生徒会書記に選ばれたのです!東大寺先輩の補佐がしたくてダメ元で立候補してみたけど、まさかの当選!!

立候補した動機は不純かも知れないけど、元々私は超ハイスペックな女を目指している身。自身のレベルアップの為にも何れは生徒会役員を目指そうと思っていたのだ。少し早まったけど、1年で生徒会役員に入れたっていうことは時期生徒会長も夢ではないでしょ~っ!フハハハハッ!!


先輩と付き合って1ヶ月、先輩と暇を見つけては一緒にいるし、登下校も一緒にしている。公私共に順調だ♡


「ムフッ、、ムフフフッ♡」

『何だ、広瀬。不気味な笑いかたして。』

「うっ、、コホンッ。会長、失礼ですよ。不気味な笑い方じゃなく、可愛い笑顔です。」

『プッ、、自分で言うなよ!』

「フフッ、、でもそう思ってるでしょ?」

『言ってろっ。 そろそろ他の奴らも来るから準備急ぐぞ!』

「ハーーイ♡」






『それでは、定例会議を始める。今日の議題は1ヶ月後の文化祭で行われる、毎年恒例の生徒会・学級委員合同の出し物の件だ。例年、劇をしているがもし何か他に良い案があれば取り入れても良いと思っている。案があれば出してくれ。』

『はい!東大寺、俺から案を出して良いか?』

テニス部の西村先輩だ。この人も1年から学級委員をやっている1人だ。


『西村どうぞ。』

『毎年恒例の劇も良いが、年々見に来る生徒が少なくなってるから、今年は趣向を変えて軽音楽とかどうだろう。他校では人気があるって言うし、皆も知ってる曲とかだと盛り上がるだろ?』

『『それ良い!絶対盛り上がる!』』

皆、西村先輩の意見に賛同し協議の結果、今年は1~3年生の各学年学級委員と生徒会の4チームに別れて15分づつの持ち時間で軽音楽をやることになった。


『其じゃあ、それぞれ曲を決めて来週の定例会議までに提出してくれ。』


会議解散後残ったのは生徒会役員だけだ。生徒会役員は会長の東大寺先輩、副会長の滝川クズシテルさん、会計の小泉信三郎さん、書記の安部陽造さん、私の計5名で構成されている。私以外は全員2年生だ。因みに滝川先輩と小泉先輩は付き合っていて、安部先輩は東大寺先輩の幼馴染みだ。私と東大寺先輩が付き合っている事は、今後一緒に活動していく生徒会メンバーには教えた方が良いと考え、東大寺先輩から報告してもらっている。生徒会以外でも一緒に登下校してるから結構皆にバレてると思うけどね。


『珀!お前、歌うまいんだから生徒会チームのボーカルやれよな!』ん?

『そうね!東大寺君はプロ並みだから決定ね!』おやおや?

『は?何勝手に決めてるんだよ。皆で歌える曲とかでも良いだろ!』

『ダメよ!生徒会はトリを閉めるんだから最高のパフォーマンスをしなきゃ!となると東大寺君しかいないでしょ!』 !!

『トラウマあるかもだけど、諦めろ、珀!』 !!!!


「あの~、東大寺先輩ってそんなに歌がお上手なんですか?トラウマって何ですか?」

『なんだ、広瀬ちゃん彼女なのに知らなかったの?コイツ、歌めっちゃ上手いぜ!特に洋楽何て歌わせたらプロも顔負けレベル。トラウマってのは前に1度皆の前で歌って、珀に惚れた女が急増して大騒動になったんだ。』

『陽!広瀬に余計なこと吹き込むな!』

「東大寺先輩がモテちゃうのは心配だけど、、私、先輩の歌聞きたいです!」

『ほら、広瀬ちゃんもこう言ってるだろ!彼女の望みを叶えてやれよ、珀!』

「ダメですか?、、先輩。」

『うっ、、分かったよ!やれば良いんだろ!!』


私の知らない東大寺先輩を知ることが出来る。私は東大寺先輩のことなら何でも知りたいのだ。


「先輩!文化祭、絶対成功させましょう!私、東大寺先輩の歌、とっても楽しみにしてます!」

『フッ、、本当、俺はつくづくお前に甘いよな。よし、やるからには絶対皆をあっと言わせてやろう!』


「 はい!! 」


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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