僕が守らなきゃ!part2
拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。
ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。
『だぁぁあまぁぁあれぇぇぇえ!!!! 出ていけ!!帰れ!!!』
「ま、待て!まだ話はおわってない!!」
追い出されてしまった。中身は偽物でも体はモモちゃんだ。あまり乱暴なことは出来ない。
「今日は、帰るしかないか、、。」
でも、絶対にあきらめない。もう2度とモモちゃんを失うわけにはいかないんだ。何か対策を考えないと。
アイツのあの怒りようは尋常じゃなかった。あの様子からすれば僕の言ったことは大方正解だろう。僕からの目もあるし、暫くはおとなしくしているだろうけど、油断は禁物だ。暫く様子を見つつ、モモちゃんを取り戻すきっかけを考えよう。
本当のモモちゃんが強く前に出るようなきっかけ、、きっかけかぁ、、何かないか?
「そうだ、、あの人ならなんとか出きるかもしれない、、。一か八か掛けてみるしかないな、、。」
「東大寺先輩!」
『あれ?お前は、、。』
「あのっ、僕はモモちゃんの幼馴染みの小宮那良って言います。留学先から帰ったばかりなのに突然呼び出してすいません。」
僕は東大寺先生にお願いして先輩に連絡を取ってもらった。詳しい理由を話さない僕に先生は相当不信がってたけど、僕の必死の様子から渋々先輩に連絡してくれた。
『お前の事は何度か見かけた事があるよ。何時も広瀬と一緒に居るよな。俺に用って何?』
「あの、、ちょっとモモちゃんが不味いことになってて、先輩に力を貸してほしいんです!」
『広瀬が?どういう事だ?広瀬に何かあったのか?』
僕は東大寺先輩にモモちゃんの置かれている状況を説明した。
状況が状況なだけに何処まで話せば良いか迷ったけど、そんなことも言ってられない。この人ならこの状況をなんとか出来るかもしれないんだ。
僕は知っている。モモちゃんが東大寺先輩のことを好きなことを。
モモちゃんから直接聞いた訳じゃないけど、毎日モモちゃんを見てると分かる。モモちゃんが見つめる先には何時も東大寺先輩がいた。その表情は何時も幸せそうで、慈愛に満ち溢れていた。それは特別で、直ぐにモモちゃんにとって大切な人なんだって分かった。モモちゃんを取り戻せるのは、この人しかいない。
『お前の言ってることは良く分かったけど、唐突過ぎて信じて良いのか正直判断に迷ってる。』
「本当です!こんなこと嘘なんかつきません!僕は絶対にモモちゃんを助けたいんです!、、僕は、以前モモちゃんに救われました。自分に価値なんか無いって思ってた僕をモモちゃんは違うって教えてくれたんです。僕が自分を取り戻すまで、側でずっと支えてくれたんです。だから、僕は絶対にモモちゃんを助けたい! お願いします、、モモちゃんの為に、力を貸して下さい!」
本当は自分でどうにかしたいけど僕じゃ力不足だって分かってる。少なからず僕の事をモモちゃんは大切に思ってくれていると思う。でも、それは特別じゃない。モモちゃんの特別は東大寺先輩だから。
僕の特別なモモちゃん。モモちゃんに僕は救われた。好きだとかそういうのを通り越して僕はただモモちゃんの幸せを守りたい!
『分かった。お前を信じるよ。取り敢えず、何から初める?!』
東大寺先輩の協力を得ることが出来た。でもこれだけじゃ足りない。僕にはもう一人見方にしたい人がいる。偽物が異常に固執しているセナ君だ。僕は東大寺先輩にもセナ君の事を話し、セナ君の元に向かった。
『話ってなんだよ、ナヨ。え、何で東大寺先輩がいんの?』
『小宮から広瀬の事聞いて来たんだ。』
『広瀬の事?』
「セナ君もモモちゃんの事おかしいって思ってるんでしょ!」
『何の事だよ、、何が言いたい。』
「今のモモちゃんは偽物だよ!本当のモモちゃんは偽物に押さえ付けられて身体の中に閉じ込められてる!」
『何言ってるんだよ。広瀬は広瀬だろ!』
「違うよ!今のモモちゃんは小学生の頃、セナ君に付きまとって、皆に嫌がらせをしていた偽物の方だ!セナ君も薄々気が付いてるんでしょ!」
『俺はそんなこと思ってない!俺たちの事邪魔しようとしてるのか?俺は広瀬が好きなんだ。広瀬も俺の事好きだって、、』
「嘘だ!セナ君が好きなのは本物のモモちゃんでしょ?セナ君の好きなモモちゃんは友達の試合を自分の私利私欲のために無下にするの?友達を平気で置き去りにするの?それに、セナ君もモモちゃんが本当に好きな人を分かってるんでしょ?」
セナ君もモモちゃんを見ていたなら分かってるはずだ。モモちゃんが東大寺先輩を好きなことを。それが例え受け入れがたい事だとしても、本当に好きならその人の幸せを何より願うはずだ。
「お願いだよ、セナ君。自分を欺くのはやめて。セナ君はそんな人じゃないでしょ。本気でモモちゃんの事好きなんだよね?本物のモモちゃんがいなくなっちゃってもいいの?」
『俺は、、、広瀬を守りたい。 ナヨ、詳しく教えろ!』
僕は思い出した昔の話と今までの経緯を説明し、3人で計画を考えた。
決行日は夏休み最終日。日曜日だ!!
「待ててね、モモちゃん。絶対に助けるから!!」
お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。
参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。




