表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/87

天岩戸神話

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。



『いや~、満天の旅行日和で何よりですねぇ、小宮さん!』

『本当に♡私、楽しみすぎてワクワクが止まりませんわ~、広瀬さん♡』

「も~、パパ!ナヨ君ママ!早く行くよ!!」


私とナヨ君一家は合同で三重県に旅行に来ていた。お目当ては伊勢神宮と伊勢志摩の観光だ。伊勢神宮に一度でいいから行ってみたいと言うのがモモちゃんパパの長年の夢で、伊勢志摩サミットからずっと憧れを持っていたのがナヨ君ママ。2人の話が盛り上がり両家合同で旅行に行こうということになったのだ。


『モモちゃん、伊勢神宮って歴史を感じるねぇ。』

「そうだね。伊勢神宮って今では人気の観光地だけど大昔は皇室の氏神として、天皇以外の奉幣は禁止されてたんだよ。今みたいに庶民が頻繁に参拝出来るようになったのは江戸時代からで、その頃にお伊勢参りが流行して、庶民は親しみを込めて「お伊勢さん」と呼ぶようになったんだって。それから明治2年には明治天皇が在位中の天皇としては初めて参拝して、昭和42年の佐藤栄作首相が参拝して以来、現職内閣総理大臣と農林水産大臣が、主に1月4日の官公庁仕事始めの日に参拝するのが慣例行事になってるんだよ。」

『モモちゃん、ちゃんと下調べしてきて偉いね~!』

「当たり前でしょ!私にとっては只の観光じゃなく勉強の一貫なんだから!」

『ほんと、モモちゃんは相変わらず凄いなぁ、、、僕も頑張らなきゃ。』


『モモ、ナヨ君、次は内宮に移動するよ!』

「『はーーい!』」


私達は外宮を参拝後内宮に移動した。内宮では参拝前に「おかげ横丁」でお昼ごはんを食べる予定だ。


『モモちゃん、手ごね寿司美味しい?』

「うん!この漬けマグロの味付けが丁度よくて美味しいよ!それに赤味噌の味噌汁初めて食べたけど酸味があって何か癖になる。ナヨ君の伊勢うどんはどう?」

『見た目はちょっとグロテスクだけど、うどんの食感がプルプルモチモチで美味しいよ!半分こしよ!』


ヤバイ、思ってたより楽しい。正直、私のメインは観光より地域特性や歴史的建造物の知識を付ける事だったが、伊勢でのご当地メニューを食べたり、お土産を買ったりして何とも楽しいではないか!旅行最高~♡♡

さぁ、次は待ちに待った内宮だ!!


『うっわ~~、広~~い!!ね、モモちゃん!』

「本当に、、。」

内宮は日本一の最高位に君臨する神社だけあって参拝者の数はとても多い。でも、人が多いはずなのに何処か静粛としていて、ここに立つと不思議な感覚に包まれる。其をパワースポットと呼ぶ人も多いが、神聖地に人が勝手に立ち入っていることへの違和感という感覚の方が私には近い感じがした。


『マイナスイオンが凄いね、モモちゃん!』

「うん、体の中から洗われる感じがする。」

『さ、お参りしよ!モモちゃんは何を御願いするの?』

「ナヨ君、正宮ではお願い事をするんじゃなくて感謝の言葉を伝えるんだよ。お願い事は別宮でするのが習わしだからね。」

『へ~~、そうなんだぁ。』



外宮は1500年、内宮は2000年以上の歴史を持つ伊勢神宮。

神々を祀る歴史ある土地には、古くから多くの神話が伝えられてきた。

有名な天岩戸神話では、天照大御神が天岩戸の中に篭ってしまったために世界が闇に包まれたところを、天鈿女命が神楽と鏡を用いて大御神の興味を引き、岩戸を開いて再び世界の光を取り戻したという伝承。


比べるなんておこがましいけど、私と本当のモモちゃんに何だか似ている気がする。私の中に本当のモモちゃんがもし隠れているのだとしたら、そのモモちゃんが何かに興味を持ち再び出てきたとしたら、今の私はどうなるのだろうか。私の今までの頑張りや、東大寺先輩への気持ちはどうなるのだろうか。


全てなかった事となり、この思いもなかった事になるなんて嫌だ。私はもう失いたくないものが出来てしまった。不安にかられ、東大寺先輩に無性に会いたい気持ちが大きくなった。


東大寺先輩、早く会いたいよ、、。





私達は旅行から帰り、部活、勉強を頑張る生活に戻った。今日は約束の剣道部の試合の日だ。

『モモちゃん、剣道の試合見に来てくれてありがとう!僕頑張るね!』

「うん。応援してるからね!」


『隊長!オッス☆』

「おう。じゃ!」

『ちょちょっと!相変わらず、つれないな~。俺がこんなに慕ってるのにぃ~。』

「何言ってるの。伊東君はただ面白がってるだけでしょ!」

『ちょっと、それ心外!』

「まぁ、でも伊東君も頑張ってね!」

相変わらずブレないね、伊東君。君を見てると安心するよ。



『広瀬!約束、守ってくれたんだな。』

「セナ君、ナヨ君の応援も兼ねてるしね。」

『それでも、嬉しいよ。』

「、、あの、試合怪我しないようね。頑張って!」

『ああ、ちゃんと見ててくれよな!』

試合に来るか迷ったが約束もあったし、何よりも私はこの試合の後、今度こそセナ君に告白を断ろうと思っている。

でも、それとは別で試合の応援はちゃんとしないとね。先ずはナヨ君の試合からだ。


ナヨ君の相手は同じ1年生だがナヨ君より体つきのしっかりした子だ。

うわ~、ナヨ君大丈夫かなぁ、これって不利だよね?


『両者、構えて。初め!』

『メーーーーン!』バチーン!!

『ドーーーーウ!』バチ、バチッ!!

体格差がある分、相手の方が当たりが強い。


バチッ、バチン、バチッーーーでも、ナヨ君も負けてない!

「ナヨ君!そこだ!頑張れ!!」


『メーーーーーンッ!!』バチーン!!


『勝負あり。勝者、小宮!!』

「ワーーッ!!勝ったーー!!おめでとーーナヨ君!!」


ナヨ君は1回戦を無事勝ち進むことが出来た。その表情は誇らしげでとても男らしい。うわ~ナヨ君、随分カッコよくなって~。私の知らない所でちゃんと成長してるんだなぁ~。良かった良かった。



次はセナ君だ。さ、応援行こ。あ、因みに同時に伊東の試合があるけどアイツは後回しね!


『両者、構えて。初め!!』

『『ヤーーーー!』』バチ、バチッ!!

『『トーーーーッ!』』バチッ、バチンッ!!!


歩合は互角か?嫌、少し押され気味?セナ君の相手は2年生で団体戦で副将になってる子だ。運が悪いな、セナ君。頑張ってほしいけど、、


『メーーーーン!』相手側が先に仕掛ける。それと同時にセナ君が振り落とされてくる相手の竹刀をいなし、その流れで相手の間合いに、、、


(ドクッ、、)あれ? 、、何か変だ。


『ドーーーウッ!!』バチーンッ!!


(ドクッ、、)頭が、、、。


『勝負あり!勝者、瀬名!!』


セナ君が後ろに下がり、礼をして面を取る。そして、私の方を見て、私を見つめ笑いかけた。


(ドクッ!! ドクンッ!!!)視界がおかしくなり、セナ君の顔しか見えなくなる。


(何、、これ、、。 嫌だ、、。 怖い、、、。 東大寺、、せん、、ぱ、、、)







、、フフッ、、、フフフッ、、、、


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ