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謝罪

拙い文ですが気楽に読んで頂ければ幸いです。

ファンタジー要素も多いので現実では起きないような事も起こります。ご了承の上お読み下さい。



何時からだろう。

こんなに先輩の事を好きになってしまったのは。


多分、最初からだ。部活で初めて先輩の笑顔を見た瞬間、時が止まったように目が離せなくなった。

気付いたら目で探してしまうし、何時も先輩の事を考えてしまう。先輩の笑顔をみるだけで自分まで嬉しくなり、先輩に笑いかけてもらうと天にも上る気持ちになる。


この気持ちを知ってしまったら、前世も含め今までの恋は先輩に会うためだけの助長に過ぎなかったとさえ思う。

先輩が同じ気持ちじゃなくたっていい。只、先輩の側に居られるだけで私は満足だ。先輩を知れば知るほど自分の中の中心が先輩で大きくなる。


『広瀬、そろそろ帰ろう。』

先輩が微笑みながら手を差し出してくれる。その手をつかむ私の手が震えてしまう。今更ながらにこの気持ちが伝わって先輩に拒絶されるのが怖い。


「ありがとうございます。」

出来るだけ平静を装わなければ。先輩に好意を持ってることはきっと私の言動で知られてしまっただろう。でも、好意が恋愛のものだとは言っていない。もし本当の意味での私の気持ちを知られて白黒つけられてしまわないように細心の注意をするんだ。先輩の側に居られなくなる可能性があるなら絶対に知られたくない。


先輩は私の家まで送ってくれた。


『今日は何処に行ってたんだ?』

「あ、えーと、カイカイ水族館です。」

『面白かったか?』

「はい。スナメリの赤ちゃんが公開されたんですよ。バブルリングとかお辞儀とかしてくれる子がいて可愛かったですよ!隣の海の家のかき氷もとっても美味しかったし、先輩も今度一緒に行きましょ!

あ、すいません、、調子に乗っちゃいました。」

『プッ、ハハッ、やっと何時もの広瀬に戻ったな!』

「すいませんっ、気を付けます!」

『ハハッ、広瀬はそれでいいんだよ!広瀬が元気がないと俺は広瀬から元気を貰えなくなるだろ!』

「もう、先輩がそうやって甘やかしてくるから私が調子に乗っちゃうんですよ!」

先輩は直ぐに私が喜ぶようなことをさらっと言ってしまう。こっちは気持ちを隠すのに必死なのに。


『いいんだよ。俺がそうしたいんだから。』

「もうっ!、、あの、先輩。ずっと気になってたんですけど何で私がデートに行ってるって知ってたんですか?」

『やっぱりデートだったのか?』

「いや、そう言うのじゃなくて、ただ遊びに行っただけなんですよ!」

『フッ、必死だな。』

「先輩、からかってますね!私真剣に聞いてるのに!」

『ハハッ、ごめん、つい反応が面白くて。この前、お前が2人で遊びに行くって言ってただろ。それに、瀬名から呼び出されてたからそうなのかなって思ってただけだよ。瀬名と遊びに行ってたんだろ?』

「は、はい。でも、本当に私は友達として遊びに行ってただけなので誤解しないで下さいね。」

『フッ、分かったよ。』


何時ものように先輩と話が出来る。この時間を守れるなら私の気持ちなんて届かなくてもいい。でも、セナ君の気持ちを知ってる私は、いまこうしてる瞬間もセナ君の気持ちを踏みにじってる事になるんだよね。早くセナ君の事もちゃんとけじめをつけなきゃダメだ。


「先輩、送って頂いてありがとうございました!」

『ああ。、、広瀬、今日はありがとな。お前が来てくれたお陰でじいちゃんの命日を暗い気持ちのままで過ごさなくてよかったよ。じいちゃんはそんなの望んでないと思うから。お前は俺の支えになりたいって言ったけど、俺もお前の為に俺の出来ることをしたいと思ってる。だから、何かあったら俺を頼れよ。』


先輩はそう言って帰っていった。


「ふ~~っ、今日は色々あったな~~。でも、先輩を1人で苦しませないですんで良かった。」

来週末からは夏休みが始まる。でも、その前に私にはやらなくてはいけないことがある。






翌日、私はセナ君のもとに向かった。

「セナ君、おはよう。」

『広瀬、、。』

「昨日は、ごめんなさい。」

『何かあったのか?普通じゃなかったから心配したんだぞ。』

「本当にごめんなさい。東大寺先輩がちょっと困ってて、助けてあげたかったの。あのねセナ君、告白の事だけど私、」

『いいんだ!それ以上は今は聞きたくない。俺の事まだちゃんとみていないだろ!そんな簡単に答えを出さないでくれ。』

「でも、」

『試合、見に来るんだろ!俺、待ってるから。お前にいいとこ見せられるように頑張るよ。だから、絶対に来てくれ!』


私の気持ちは変わらない。だから、先輩への気持ちをちゃんとセナ君には言わなきゃいけないと思った。セナ君を傷付けることになったとしても、曖昧いにしてた方がよりセナ君を苦しめると思ったから。

でも、セナ君は私の言葉を聞こうとしてくれない。長引かせても本当に良いのだろうか。



「わかった。試合見に行くね。」

結局、セナ君の勢いにおされて今日はちゃんと断れなかった。変に期待させたくなくないのに、一体どうすればいいの?


お読み頂き有難うございます。誤字脱字がありましたら直ぐに直しますので教えてください。

参考にさせて頂きますので感想、評価宜しくお願いします。

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